ドルカナダ買い

昨日、1.3495あたりであきらめて損切りしたドルカナダの売りは

結局、NY市場にむけて、1.36さえ突破。

 

もうど高めで損切りか…と思ったら、そこからさらに150pips以上上にやられているのだから、損切りの重要さをあらためて痛感させられる相場が

昨日の相場だった。

 

ドルカナダは結局、

下抜いていた200日移動平均線を上に抜き返し、NYをクローズした。

 

東京時間からはじまったドルカナダの上昇は

その段階で米株先物指数は500ドルマイナスで推移していたとはいえ

東京時間とは思えない一方的な様で

 

東京勢ごときが1日の上げ幅をすべて先食いできるわけもないと思っていたら

上昇はNY以降さらに伸び

 

終わってみれば、米株は前日比1900ドルものマイナスである。

 

本日の週末は一転

前日比500ドルプラスで今度は米ドルが堅調だが、

 

それは週末のポジション調整のような形なのではないかと思う。

 

米株の戻りによって、ドル円など、107.50アッパーの水準まで戻しているが、

昨日の株価の一方的な下落は、やはりコロナバブル終焉を思わせ、

為替で言えば、

あらゆる通貨ペアがリスクオン方向で動いていたことの終了の号砲ではなかったかと思える。

 

株式におけるチャート分析は自分は行っていないため、よくわからないが、

 

カナダドルを中心に見て、

3つの点からリスクオン相場の終了が示唆されている。

 

これは再三述べてきたが

ドルカナダは、1.3330あたりを境にして

リスクオンとリスクオフの世界が隔てられていると思っている。

 

1.3330より上のゾーンにあるときは

コロナ禍でもなんでもいいが、

市場がリスクオフで株安の警戒感満載のときの状況で

1.3330を下回っているときは

市場は楽観した株高のユーフォリア相場である。

 

ドルカナダはコロナ対策による過剰なドル供給というドル希薄化を背景にして、

それらドルが金融市場になだれ込んだ…

というのが、ここ数か月、バブルとも呼べる株価の堅調が続いていたことを説明する、メインストーリーである。

 

そんななかにあってもドルカナダは

しぶとく1.3330より上の水準で推移していたが、

バブルユーフォリアのドル売り圧力によって下落基調は進んでおり、

 

先週末には200日移動平均線も下回った。

 

ドルカナダの200日移動平均線が1.3460あたりにあり

その水準を下回るということは、

中期ベースでもドルカナダの弱気を示唆することとなり

それに呼応するかのように株高は続いていたことから

ドルカナダの完全な下割れを期待し、

自分はずっとドルカナダを売りでねばっていたわけである。

 

昨日未明のFOMCではイールドカーブコントロールと呼ばれる

要は国債買い入れだが、

これが期待されていた。

 

国債の買い入れすなわち米債利回りの低下を意味し

それはすなわちドル安を呼び込み

ドル安は株高をもたらす。

 

この連想によって織り込みの株高がより顕著に推移していたが

FOMCの発表ではイールドカーブコントロールの導入はなく

議論中途であるという見解、

ただ、ゼロ金利政策は2年近く維持するというような内容。

 

初動は悲観的なドル買いに走ったが

長期据え置くとのゼロ金利政策に楽観したドル安へと転換、

しかし、やっぱり駄目だろうというような感じで株価が下落転換したあたりから、

米債利回りも急上昇によって

この行ったり来たりの最終決着としてドル安相場は急転換し、ドル高が勝利し、その方向に相場が走り出した。

 

この激しいドル買いドル売りの攻防の初動のドル売り優勢の流れで

ドルカナダは1.3330をついに割り込んだが

株価の急落に反応するドル買いの急反発によって

1.3330を再び上抜き、

昨日の東京ロンドン市場で、前日高値を抜き

さらには200日移動平均線も突破。

1.3500より上にあった、下落トレンドを担保する

戻り高値1.3520周辺のゾーンも上に突破。

 

冒頭でも述べたが、この200日移動平均線の上抜けというのも

ドルカナダの買いを考えるに至った理由の1つである。

 

200日移動平均線を上抜いたのみならず

1.3520あたりにあった戻り高値の突破したことで、

米株の暴落同様、

ドルカナダの上昇相場も加速し、米株が底打ちし反発するまでドルカナダは上昇を続け、1.3660アッパーでようやく上げどまった。

 

ここからの株価の反発により、今度は一転利食いが入り

本日はいきなり前日比100pips近く下落はしているが、

コロナバブルに囃され進んでいた中期的な下落トレンドだったが

昨日の相場ではテクニカル的にそれが転換した状態である。

 

この点から考えると

現在、ドルカナダが株価の反発によって大きく下押ししているとはいっても、

その下落は調整の可能性が高く、

米株のテクニカル的な状況はよく見ていないものの

米株の本日の戻りもテクニカルに照らせば、おそらく戻りの調整の域を出ていないのではないか、と思える。

 

カナダドル相場において3つ目の注目点は

ユーロカナダである。

 

ユーロカナダはここ数日、一貫して上昇しており

FOMCでの強めの下押しがあったものの

上記のドルカナダの反発と同時の展開で、再び上に上昇した。

 

ただ、ユーロカナダはここのところ1.5050~1.5350あたりのレンジを形成していたことから

ユーロカナダの上昇もレンジ範囲のなかの上昇で

レンジ上限に到達するまでにはふたたび下落に転じると考えていた。

 

ドルカナダ下落のための推進力には、ユーロカナダの下落など

対ドル以外のカナダドルクロス(ポンドカナダなど)の下落も必須で

 

ユーロカナダが上昇するのに、ドルカナダが一方的に下落することはない。

 

しかし、昨日の株価の急落は

ユーロカナダの上昇をレンジ内で終わらせるどころか

レンジを大きく突破し、1.5470あたりまで上値を伸ばす結果となった。

 

ただ、ユーロカナダのレンジっぷりは重厚で

さらに上の1.5530あたりにさらなる戻り高値があるが

 

小幅レンジの先にさらなる戻り高値がある

という形状は典型的な三角持ち合いの形で、

ユーロカナダは三角持ち合いを形成していた、ということになる。

そして、昨日のユーロカナダの上昇は、その三角持ち合いを上抜けた、ということを意味している。

 

ユーロカナダは本日の株の戻り基調で

再び、1.5330あたりへと下に戻し

もともと自分が考えていた、

日足レンジ1.5050~1.5350のなかに戻ってきて、1.5330前後というなんとも中途半端なレートをいまつけているが

 

三角持ち合いを上に突破したということは

この下押しを終えれば、三角持ち合い突破から計測できるターゲットとしては

1.5710アッパーあたりまで見込め

米株が再度反落を始めた場合、

ユーロカナダは現在の1.5330あたりの価格からみても、400pips近くの上値余地ができたことを意味する。

 

ユーロカナダの上昇は、

ユーロ豪ドルやユーロポンドなどと同様、

リスオフ時に生じるパターンで、

 

リスクオフ状態になると

ドル買いでユーロドルが下落しても、ユーロカナダは上昇するというねじれが生じ始める。

 

昨日の状況もまさにそうだったが、

ドル買いでかつユーロカナダ上昇、というコンボが発生すると

ドルカナダは強烈なまでの上値追いをはじめることになる。

 

ドルカナダの1.3330の転換ゾーンが守られたこと

ドルカナダの200日移動平均線を上抜きなおしたこと

ユーロカナダが三角持ち合いを上に突破したこと。

 

これら3つ点から考えると、ドルカナダはもはや買いである。

 

 

もちろん、ドルカナダの上昇が昨日の一過性のもので

再び下に落下した場合は、またもやドルカナダの勝負は自分の負けとはなるが、

 

そのような状況が起こるとすれば

昨日の米株の急落が一過性のもので

その下げ幅をすべて解消した全戻しの上昇が起こるということになる。

 

そうなれば、再びドルカナダの目線は売りに変わることになるが、

 

現状、株価の急落を否定するようなV字反発が株価に生じていない段階で、

 

ドルカナダは買いである。

 

別にリスクオフなら、ユーロ豪ドルを買いのでも

豪ドルドル売りでもドル円売りでもいいのだが、

 

現状、明らかな上昇示唆を感じられるのがドルカナダなので

昨日の売りから一転、

本日はドルカナダを買い続けることにする。

 

ポジション

USD/CAD  L 1.35322 1.35593