ユーロドル、ポンドドル売り 欧州通貨売り

今朝未明からはじまったドル円の戻りは

東京時間にも引き継ぎ、ドル円は109.10アッパーまで現在上値を伸ばしている。

 

昨日の米株高が、日経平均の上げと、それにともなうドル円の上昇を促しているわけだが

 

通常はこういうときは円安に進み、クロス円の上昇もともなうわけなので、

ユーロドル、ポンドドルなどは買いの方がセオリーに思える。

 

ただ、本日未明のドル円の買い戻しは、決して円安を伴ったものではない。

 

ドル買いが主導し、そこにわずかの豪ドル買いやカナダドル買いなどがともなった、

米ドル買い、資源通貨買いのショートカバーである。

 

ここに東京市場ならではの流れで、ドル円買いにともないクロス円も連れ高とするために円売りが進みそうに思うが、

 

ドル円やカナダ円はともかく、ユーロ円やポンド円などは、連れ高しそうなイメージは個人的にはまったく浮かばない。

 

今週においては、ユーロドルやポンドドルについては、リスクオンの流れから明らかに逆らった動きを繰り返しすぎてきたからである。

 

今週のリスクオフで受けた打撃はほぼ豪ドルと円のみが引き受けてきた。

 

今週の流れはリスクオフ相場においては、徹底的な豪ドル売りと、それにともなう円買いが相場を主導してきた。

 

豪ドルの売り圧力は、豪ドルドルの下落に伴うリスクオフのドル買いをもたらしたが

 

豪ドルのあまりにもの独歩安が、ユーロ豪ドルやポンド豪ドルの押し上げなど、対豪ドルに対しては、ドルのみならずユーロやポンドも大きく買われ、

 

この対豪ドルおける、欧州通貨買いが、リスクオンのドル買い圧力を回避して、ユーロドルやポンドドルにむしろ上昇をもたらした。

 

今週の相場は、豪ドルがほぼ主役のような状況で株安株高に関係なく、とにかく豪ドルのみが売られるという豪ドル売り相場だった。

あえていえば、株安時には円買いはともなったものの、米ドル買いのリスクオン圧力は、

ドルカナダのみがその影響を受けたといっていい。

 

ここで円でも豪ドルでもなく、かつドル買いの圧力も軽微となったポンドやユーロは売られることがなく、

豪ドルの徹底的な売り、それに伴う対豪ドルに対してのみのワークした円買いとドル買いの漁夫の利を得て、

リスクオフ相場でありながら、ユーロやポンドはむしろ買われてきたのである。

 

ここから巻き返しが起こるとすれば、本日起こるリスクオフの巻き返しは、円売りや豪ドル買いであり、

 

これら巻き戻しが生じれば、ユーロやポンドは上値が重くなる。

 

円買いの巻き戻しがおきるなら、ユーロ円やポンド円と異なり、ドル円は上値を伸ばしそうに思うが、

 

ユーロ円やポンド円での円売りが見込めないことから、ドル円の戻りは限定的になるように思う。

 

また、豪ドルが巻き戻し欧州通貨が下押しするとすれば、

 

ユーロ豪ドルやポンド豪ドルの売りに妙味がありそうにも見えるが、

豪ドルに本日一定の巻き戻しがあるにせよ、

新型肺炎の拡大懸念がまったく解決していない現在、豪ドルが一気にトレンド転換するほどの力強い買いが起こるとも思えず、

 

これら通貨ペアが一気に下押しするのは時期尚早に思える。

 

以上を考えたとき、

今週のリスクオンムードに逆らって動いていたのは、

 

ユーロドル、ポンドドルなどのドルストレート欧州通貨ペアのみであり、

 

本日、リスクオフの巻き戻しが起こったとき、

ここで生じるのは、

ドル買い円売り、そして力弱いながらも豪ドル買い、となるのではないか、と思う。

 

繰り返しとなるが、本日東京市場で、ドル円が上値を追ったとしても、これら欧州通貨でのドル売りは起こりにくいと思う。つまり、ユーロ円やポンド円などは、ドル円ほど上値を追えないのではないか。

 

今週、ユーロやポンドはドルが買われるべきところで、買われないどころか、むしろこれら欧州通貨に対してのみ、ドルは売られすぎたようにしか思えない。

 

本日巻き戻しが起こるとすれば、主軸となるのはリスクオフでありながら生じたドル売りの巻き戻し、つまりリスクオンでありながらのドル買いで、

 

このドル買いの圧力があるとすれば、豪ドルドルなどは豪ドル売りからの巻き戻しの買いが起こったとしても、ドル買いの圧力もぶつかることで、膠着した流れとなるように思う。

 

週末の本日、ドル独歩高で相場が動くことをイメージし、

本日はユーロドルとポンドドルを売ってみようと思う。

 

それ以外の通貨ペア、ドルカナダやユーロ豪ドル、ポンド豪ドルや、クロス円通過全般、そしてドル円ですらも、互いの通貨が買い合いか売り合いでぶつかり合って、値幅が取れないようなイメージである。

 

今週買われるべきところで買われなさすぎたのは米ドルで、売られるべきところで売られなさすぎたのは欧州通貨。

 

週末かつ月末の本日、これらが大きく巻き戻されるとすれば、必然、最も値幅が出そうに思うのが、欧州通貨売りと米ドル買いの組み合わせとなる。

 

ポジション

EUR/USD  S 1.10326 1.10275

GBP/USD  S 1.31011 1.31010