トレンドはにわかが作る

自分もまあ、にわかの豚だが

 

相場はにわかの豚どもの犠牲によって成り立っている。

 

トレンドはにわかが作る。

 

ただ、このトレンドを作ったにわかの豚は、勝ってはいない。

自らの負け、つまり損切りによって、トレンドの誕生に貢献するのである。

 

相場がレンジを切り上がり、切り下がりなどを見せると

その売り買いの決着を待って入ってくる、後出しじゃんけんの豚どもがいる。

 

これが、俗にいうにわかの買い豚であり売り豚どもである。

 

こうしたにわかが相場を最後には非常識な一方向に進め

相場に過熱感を作る主犯格だが、

 

トレンドが転換した後には、

これらと逆方向のポジションを握っていた既存のにわかが、損切りをしていくので

このにわかどもが、トレンド増幅のさなかには、そのメイン燃料となっている。

 

 

こうしたにわかは、市場に流動性をもたらし

自身もにわかであることは重々承知しているので、

その存在を否定はできはしないが、

 

にわかの豚たちは、所詮は、相場の流れに便乗しようとするコバンザメのような小物どもである。

 

こうしたにわかの豚のうち

トレンドフォローを気取る、一部の過熱豚は

もう天底の限界であるところですら

執拗に売り買いを積み続けていくため

落ちるべきところで落ちにくかったり

上がるべきところで上がりにくかったりする

という硬直を生む。

 

ただ、これらにわかがポジションを投げない限り

相場が上下のレンジから抜けられないのはたしかで、

逆に言えば、これらにわかがポジションを投げていくと、

相場は高値圏や安値圏を維持し切れなくなる。

 

そして相場は、にわかの豚どもを全滅させるまで

それまでのにわかが握っていた方向の逆に進む。

 

これをドルカナダの例に当てはめると

今週初めまで、ドルカナダが下値に張り付き膠着していたのは、

にわかの売り豚がうじゃうじゃ、ドルカナダを売っていたからである。

 

ほんとどうしようもない雑魚どもで、チリのような豚どもである。

 

もちろん、自分もそんなチリの一粒である。

 

そして、これらにわかの売り豚が昨日一昨日で全滅し

いまは買いのにわか豚がうじゃうじゃいるような状況になっているのが、現在のドルカナダである。

 

どんな高値にいても、相場には逆張りで売りを仕込コントラリアン豚がいるが

にわかの買い豚がうじゃついているときは

とにかくどこからでも買ってくるので

こうした逆張りの売り豚はなんども損切にかけられ、そのたびにレートが上に跳ねることになる。

 

ただ、燃料である売り豚がほぼ全滅している状況では、そうしたレートの上昇も限界がありトレンドを作れるまでには至らない。

 

一昨日までのドルカナダは、にわかの売り豚が大勢を占め、逆張りの買い豚は多勢に無勢となった。

 

そして現在は、にわかの買い豚が大勢を占め、

逆張りの売り豚は多勢に無勢状態である。

 

ここでいったい何が言いたいのか、という話だが

 

要するに、

安値圏になると、そこにはにわかの売り豚しかおらず、

高値圏になると、そこにはにわかの買い豚しかいなくなる、ということである。

 

にわかの豚たちの損切りがないと、トレンドは発生しない、ということになると

トレンドが収束し始めるという状況は、これまでのにわかの豚がほぼ全滅してしまったことを意味し、新たなにわかの豚が登場し始めるということである。

 

にわかの買い豚は、アップトレンドと見て買っているわけだが、

この上昇はにわかの売り豚の損切りによってもたらされたものであり、

 

それが続いていたがゆえに、相場は上がっていたということで、

さらなる上昇をするために必要なのは、

わいてでるにわかの買い豚ではなく、

にわかの売り豚が必要、ということである。

 

逆説的な話だが

にわかの買い豚が登場するということは

すでにそこにはにわかの売り豚はおらず、

こんどは、彼ら(にわかの買い豚)自身が、その後下落するための燃料として集まっているということである。

 

相場は結局、にわかの豚が、ある方向にのみ偏った時に逆に進む準備が整った、と思っている。

 

つまり、にわか豚は実はトレンドを取れない、ということである。

 

にわかがどちらかの方向だけに偏った、と思えるシグナルは

たとえば、売りのにわか豚であれば

 

どんな無理なところでも戻り目らしいところからは次々売りが入ってくる。

さしたる下落材料もないなかで、レートの乖離が下方向に極端な数値に達しているのに、なおも売りが入ってくる、という状況などが

その典型的な予兆である。

 

こういう流れが出てくると、いよいよ、市場にはにわかの売り豚しかいなくなった、ということがわかる。

 

少し前で言えば、おとといまでのドルカナダの状況がもろそれで、

その段階での市場には、にわかの売り豚ばかりがいたということがわかる。

 

もちろん、自分もそんなにわかの売り豚に最後はなってしまい、昨日一昨日で一気に担がれ、何度も損切りを強いられ、アップトレンドの生成にわずかながらでも貢献したわけである。

 

ドルカナダについて、あの段階での1.3100アンダーあたりでの売りは、今考えても、完全ににわか豚しかいないようなところで、

最悪のエントリーポイントであったと思う。

 

では、いまはどうか。

 

いま、ドルカナダにはにわかの売り豚はほぼ損切りで全滅に近い状態であろう。

 

そうした損切があったからこそ、ドルカナダは大きく上昇していったわけである。

 

 

そしていまのドルカナダはにわかの買い豚ばかりになっている。

 

1.3150アンダーまでなら、にわかの買い豚と売り豚の数に格差はそうはなかったであろう。

 

1.3160あたりまでは、売り豚も売りをまだあきらめないゾーンであったと思うからである。

 

つまりドルカナダの1.3160あたりは

1.33より上から、1.3050下まで下落したときの

自律反発の限界に近い位置だったからである。

 

ただ、それすら超えられたことで、

売り豚はほぼ全滅した。

全滅していなければ、そもそもレートは1.3160を超えてはいない。

 

1.3160を超えてレートをさらに上に上げていった推進力は、にわかの売り豚の損切りをおいて他にない。

 

にわかの売り豚の損切りがあったから、

レートは1.3160を超えていったはずだからである。

 

そしてドルカナダは、にわかの売り豚がほぼいなくなった世界となり

かわってにわかの買い豚ばかりが支配する世界となった。

 

にわかの買い豚ばかりになったのに

なぜ、さらにそこから、1.3200越えまで伸びたのかといえば、

 

大口のグリードが、自身の大口の売りを作るために、むりやり高値を更新し、売り豚の損切りを誘発したのみならず、新規の買い豚を呼び込んだからであろうと思う。

 

つまり、1.3160より上で買いポジションを持った買い豚は

大口の無理な買い上げをさらなる上昇と錯誤し新規エントリーした状況で

やがて、天井圏の高値掴みとして、取り残されることになるのではないか、と思っている。

 

新規の売り豚が、いつまで上に刈られるか、というと、

大口のグリードどもが新規の売りを積んだ時である。

 

大口グリードが新規の売りに入った場合

にわかの買い豚には、それを抜くことはできなくなる。

 

理由は、大口グリードが新規の売りを積んだ時はそのボリュームの大きさから、レートは、大口のエントリー位置より一段落ちる。

 

たとえば、1.3200から売りを入れた場合

レートは、1.3190あたりまで落ちる。

 

もちろん、1.3190から上からもにわかの買い豚は買っては来る。

 

しかし、そのポジション規模は大口のグリードの量には及ばず、大口の売りエントリーの位置までレートが上げられないことはもちろん

上げられたとしても、大口のグリードが損切りする位置まで買い上げるパワーはない。

 

この兆しを感じてきた別のグリードどもも売りを積み始める。

その結果、さらにレートは上がりにくくなる。

 

レートが膠着してくると、にわかの買い豚の一部も利食いなり損切なりしてポジションを減らす。

 

ただ、それでもにわかの大半はポジションを投げない。

 

これらにわか豚は、どうやっても利益を取りたいので、いくら含み損をかかえても、各豚が考えているサポートを割らない限り、損切りはしない。

 

にわかの豚たちが考えるサポート位置は、だいたい似通っているから

レートがサポートに近づくたびに、

押し目買いを狙って、新たなにわかの豚がさらに増える。

 

レートが押しても、サポートが割れない限り、ほとんどのにわかの買い豚はポジションを投げない

サポート位置から、新規のにわかの買い豚が現れる。

 

この連続によって、あるときから、

にわかの豚の総量は、さらに大きくなっていく。

 

そしてやがて、にわかの買い豚が信じるサポートが割れる。

 

このサポート割れのトリガーを引くのはだれか

大口のグリードどもである。

 

こいつらは、簡単に損切はせず、

にわかの買い豚が買い注文をいれるたびに

その注文をカバーし、売りを積み続ける。

 

買い豚も大衆がゆえにその数はかなり多いので

何度も何度も新規のにわかの買い豚が買いを仕掛けていくが、それらも大口グリードはすべて売りで吸収していく。

 

結局、大衆がいくら巨大でも、大口グリードのポジション量には及ばない。

 

やがて、にわかの買い豚も玉が切れてくる。

ここで大口のグリードはさらに売り玉を入れ、

サポートを結局破るのである。

 

よって、最初にサポートを破った時

その最安値で売っているのは大口のグリードである。

 

ただ、そんな大口どもの売りは安値売りではない。

 

にわかの買い豚の損切りを誘発することで、そこからさらにレートが下がっていくからだ。

 

サポートが割れると、にわかの買い豚は、一斉に損切りに走る。

 

このにわかの買い豚の損切りによって、

はじめてトレンドが進み始める。

 

そうなると、売りの連鎖が起こり始め

初動に損切りしなかった買い豚も、あるところで損切りを余儀なくされる。

 

さらにレートが下がる。

 

この連鎖は、にわかの買い豚が一掃され

トレンド転換があきらかになるときまで続く。

 

ここにはまだにわかの売り豚はいないため、戻りを作る燃料はほぼない。

 

にわかの売り豚が現れるのは

にわかの買い豚が現れた時と同じく

トレンドの形状があきらかとなり

売られすぎであきらかに売りの超過領域に入ってきてから、もしくは

その超過領域から戻し始めた時に、戻り売りを狙ってときである。

 

それゆえ、押し目買い、戻り売りはしばしば失敗する。

 

それは、押し目買い戻り売りと思われる位置でエントリーするものの多くはにわかの豚であり

グリードどもに、それが狙われるからである。

 

それが大口グリード参入による、本当の押し目買い戻り売りとなるタイミングはいつか、というと

 

それは前回の記事で、自分なりに考察しているタイミングである。