余裕をかます貴族と、それに従う平民たち

相変わらずドルカナダは延々踏みあげられているが、ここまではまあ、想定通りである。

 

トレンドが進行している場合、

20時以降のロンドンNYが、高値を更新するというのは、テンプレである。

 

問題は、ここからトップアウトするかどうかで

ドルカナダについてのトレンド転換は

この時間帯に起こせなければ、まず転換の目はない。

 

ドルカナダの相場は昨夜からずっと見ているが、短期アップトレンドが継続とは言っても、その上げ幅はかなり小さく、上値が重い。

 

20時過ぎからのNYの早出組が混じっているであろう、ロンアニNY連合軍が、1.3310の節目も抜いて、1.3320アンダーまで値を上げたが

 

東京時間から延々狭いレンジ幅で続いていた高値持ち合いを上にブレイクしたことで、売り豚の損切りをかなり巻き込んでもいいはずが、

高値更新から10PIPSも値段を伸ばせていない段階で、

現在の戻り相場を信じている買い豚の数はかなり限られていることがわかる。

 

高値圏のレンジ上下には、それぞれ買い豚と売り豚の損切りがあろうと思うが

 

売り買いのボリュームはそれだけではない。

 

レンジの下限を割った時には、こんな高値圏でさらに買い持ちを続けた愚かな(?)欲豚どものロングの損切りのみならず

昨夜から不当なまでに買いあがってきたNY勢の利食いの売りもある。

 

それに対して、レンジ上限を抜いたときの損切りは、本日高値圏レンジで売っていた売り豚と、昨夜から売りあがってきた自分のような売り豚の損切りということになるが、これら売り豚がすべてポジションを投げるわけではない。なぜなら、さらに先に1.3330~40ゾーンのレジスタンスがあるからである。

 

これに対して、買い豚たちの損切りは明確で、東京時間の高値圏レンジ下限1.3300アンダー割れと、前夜のNYの買い上げの過程で生まれている浅めの押し目など、買い豚がポジションを投げるにおいては、ほぼ明確なサポートがきれいに並ぶ。

 

このあたりのラインを割っていた時、買い豚は売り豚よりも、逃げ足は速くなる。

 

なぜなら、現在の上げ地合いにおいて、買い豚どもで含み損にさらされている者はほぼいないはずで、こういうお気軽な買い豚どもが、各サポートを割れても買い持ちを続けその買いに執着する理由がないからである。

 

それに対して、昨日から踏みあげられつづけている売り豚は、この一方的な上昇で、下からの売り豚についてはすでに100PIPS近くも踏みあげられているはずである。

 

それでもポジションを捨てていないとするなら、現在のレートがあと10や20PIPS上がったところで、そんな簡単にポジションを投げることはないだろう。

 

高値圏レンジ上限を10や20PIPS踏みあげられたところでポジションを投げない売り豚と、レンジ下限を少しでも割れば、ポジションを投げていく逃げ足の速い買い豚。

 

どちらのポジションに気合があるかは、言うまでもない

 

気軽なトレンドフォローでNY様追随のノータリン東京勢や、トレンド転換をさせる気のないロンアニというにわかの豚たちの力では、ドルカナダの相場を、本日1日かけて、20PIPSも持ち上げられていない。

 

こんな上値の重い相場で

昨夜のNYがすでに、1.3220あたりから1.33まで上げ幅を食らってしまい、ほぼほぼおいしいところを取られた後で

その先の出がらし的な1.33アッパーの世界で

たった20PIPSほどしかない値幅のなかで

前夜のNYが利するだけの高値圏での買いの戦いを買い豚たちが延々続けていくとは思えない。

 

このにわかの買い豚どもに、それほどNYどもに義理立てしてリスクを取って買い続けるメリットなどほとんどないのである。

 

ただ、にわかの買いをたきつけようと

昨夜からドルカナダを買っているNYの買い豚も買いに加勢することはあるだろうが(いまの流れがもろそれだと思う)、もともと、下から買っていて利益を貪っている買い豚が本腰を入れて買いをいれるとは思えず、できればにわかの買い豚たちにふたたび買い意欲を高めさせようとするのみであろう。

 

そうした姑息なポジショニングのあざとさは、にわかの買い豚たちも本能的に察知するはずで、結局、にわかの豚がわざわざ前夜のNY勢のために参戦していくことはない。

 

それに比べて、売り豚にはまだまだしらけムードはなく、チャンスとあらば、売りを浴びせ、サポートを割りに来る。

 

余裕をかます貴族とそれに従い、安易な利益を得ようと群がっているだけの平民たちと、

一致団結し、貴族の世界を壊そうと命がけに攻撃する貧民たち。

 

この勝負、どちらが勝つか。

 

自分はもちろん、いま貧民側に立って、いまも売りを積み続けている。