ロンアニはドルカナダ買い…やっぱね

本日のロンアニはドルカナダを買ってきている。

 

これまでさんざん売ってきて、現金な限りだが、

今日の買いはまあわからなくはない。

 

昨夜のドルカナダのトップアウト(と自分は思っている)から、東京勢は、どちらかといえば、ドルカナダを売ってきた。

 

これはドルカナダショートを握り続けている自分にとっては、まったくうれしくはなかった。

 

なぜなら、ロンアニの東京刈りの欲求は、

365日年中無休状態と言ってもいいからだ。

 

本日の東京時間のドルカナダの下落は

昨夜までの買い豚の利食いの売りもあろうが

そこに乗っかってきた、

おそらく米系東京勢の新規売りもあったことだろう。

 

そうなると、東京時間のドルカナダは

既存のロングの減少に加えて

新規のショートの増加があったように思う。

 

つまり、差し引きでショートのポジションが増えているわけで、

この損切を、ロンアニはまず狙ってくると思った。

 

ということで、案の定のドルカナダ買い。

 

レートは1.3180アンダーまで伸びて、

東京時間に売っていた豚は全員が含み損の状態に追いやられた。

 

ただ、1.3180より上については、ロンアニもそれほど積極的に買ってはこないように思う。

 

このゾーンあたりからは、NY勢の売りポジションが固まってくるゾーンとなるからだ。

 

しかし、一昨日からドルカナダのショートばかりして身動きがとりにくくなっていることで

 

自分はかなりの機会損失をしている。

 

まず、ドル円が下落しているし

ユーロドルは上昇している。

 

おとといあたりから、自分はドル円は売り目線となっており、

ドル売りということで、ユーロドルについては買い目線でいた。

 

ユーロドルは、結局、自分がイメージしていた上値ターゲット1.1160も超え、

ドル円は、現在108円ミドルも割り込んでいる。

 

全般、ドル売りに相場が傾いているが

こういうときにドル売りで素直に反応しにくいのがドルカナダである…。

 

ドルカナダの相場はNYもそうだが、

ロンアニも多くは主導していて

 

ロンアニは主戦場が欧州がゆえに

 

ドルカナダを売ってくるときは

ユーロカナダなどを使ってくるように思う。

 

これがドル相場において、ドルカナダが独自の動きになりやすい要因となる。

 

ドル売りで欧州通貨が上昇するとき

まず、その対通貨が売られることになる。

 

たとえば、ユーロドルが上昇するとき

ユーロ買いはその他対ユーロ通貨にたいしても広く派生し

ユーロドルの上昇にあわせて、ユーロ豪ドル、ユーロカナダなども合わせて上昇する。

 

ユーロポンドのみ、ユーロとポンドの関係性から、ユーロドルの上昇に対して必ずしも上昇するわけではないが、

 

こういうとき、ポンドドルも上昇したとき、ポンドにおいては、ポンド豪ドルなどは上昇する。

 

豪ドルやカナダドル、というマイナー通貨は

その流動規模の小ささから欧州通貨が上昇するときは、まず対欧州通貨で売られることになる。

 

そうなるとどうなるか

 

ドル売り相場で、ドル円が下落し

ユーロドル、ポンドドルが上昇する中で

 

ユーロカナダも上昇することで、カナダドルはむしろ売られ

 

ドルカナダにおいては、ドル売りが機能せず

ドル売り相場において、むしろ上昇すらするのである。

 

ドルカナダとユーロカナダ

 

パワーバランスは

 

ユーロとドル、どちらが積極的に取引されているかによってどちらが主導するか決まるが

 

欧州ロンドン時間いおいては、やはりユーロ主体の力が勝りやすい。

 

つまり

 

ドル売りで、ユーロドルが上昇

ユーロ買いで、ユーロカナダが上昇

ここからのカナダドル売りで

ドルカナダが上昇、という連れ高となってしまうのである。

 

この動きはチャートを見るとよくわかるが

 

たとえばドル円が下落しているチャートをみたとき

ユーロドルやポンドドルはたいてい逆相関の上昇をしていることが多いが、

 

ドルカナダはドル円とともに下落することはなく、持ち合いを維持しているか、場合によっては

ユーロドルなどと同じように、ドル円の動きと逆相関の動きとなってしまうことが多い。

 

ドル売り相場でドルカナダが素直に下落するのは

米ドルが主体で取引されるNY時間にほぼ限られ、

欧州時間にドル売り相場がドルカナダの下落に作用することはほとんどない。

 

東京時間においてもそれはほぼ同様で

たとえば東京時間のドル円下落においては

ドル売りとともに円買いも盛んになるが、

この円買いがドル売りに勝り

カナダ円などは、カナダドルが対円で売られることで

カナダドル売りという圧力がかかり

ドル円が下落していても、ドルカナダは下がりにくくなるどころか、むしろ上昇しさえする。

 

こんなドル相場にほぼ相関しないドルカナダは

結局、どの通貨ペアにもっとも影響を受けるか

となると

 

自分は、

 

ユーロカナダであると思っている。

 

チャートを見るとはっきりわかるが、

 

ドルカナダが下落するときには、まずユーロカナダの下落を伴っており

 

いくら強烈なドル売り相場が示現していても

ユーロカナダが堅調である限り、ドルカナダは下がらない。

 

結局、為替相場の多くはロンアニが支配しており

ロンアニは欧州通貨を軸に、

各通貨ペアを振り回している。

 

そんなユーロカナダだが

一昨日まで日足レベルでのレンジ下限まで突っ込んだ後、

この2日あまりで、こんどは、日足レベルのレンジ上限までつっこんでいる。

 

今日のユーロカナダの相場は

その安値圏の日足レンジを上抜こうとしている。

 

ユーロカナダがこのレンジの上抜けを明確にしてしまうと

ドルカナダの下落期待はかなり危なくなってしまうが

 

自分としては、ユーロカナダのこれ以上の上昇は困難ではないかと思っている。

 

ユーロは追加緩和を示唆し続けており

米ドルがどっちつかずのスタンスであるのに対し

より明確に緩和姿勢を打ち出している。

 

その意味では、ユーロは

米ドル以上にカナダドルに勝る理由がない。

 

カナダドルは昨日政策金利据え置きも決定し、

いま主要通貨の中でもっとも高金利

ユーロとカナダドルを比べた時に

ユーロカナダを買い続ける必然性に欠ける。

 

モメンタムとテクニカル的な要因で

売られやすくなっていたカナダドルの状況の中

昨日のカナダ中銀の声明から

現在の世界経済の減速感への警戒が一部示されていたことから

その文言を極大解釈して、カナダドル売りはさらに加速した。

 

為替相場はその地合いによって、拾い上げる材料を好都合に選んでおり

昨日においては、カナダドルが売られやすい地合いがゆえに

そうしたささいな文言が口実とされた。

 

もしも、昨日がカナダドルの買い地合いであったならば

あらゆるこまかな文言のニュアンスは徹底的に無視され

金利据え置きということを最大限に材料視し

カナダドル買いが加速したであろうと思う。

 

 

カナダドルがユーロ主体で動かされているとはいえ

ユーロの要因のみで、ユーロカナダが上がったり下がったりしているわけではない。

 

かねてから述べているが、

現在のユーロは、各通貨の受け皿としてしか機能しておらず

ユーロの要因で主体的にユーロが買われているわけではないと思っている。

 

たとえば、ユーロドルの変動要因は、米ドルが握っており、米ドルが売られるなら、ユーロドルは上がり、買われるなら、ユーロドルは下がる。

 

ポンドからの要因もある。

 

ポンドが買われるときは、その連れ高となって

ともにドルを売り、ポンドドル、ユーロドルは上げる。

 

ユーロ豪ドルにおいても、その動きは豪ドルの変動要因によってその相場は動かされている。

 

これはユーロカナダにおいても同様で

現在、ユーロカナダが上昇基調にあるのは

ユーロからの要因というよりも

カナダドルが売られやすい状況のなか、

ドル売り相場が起こることで、ユーロドルが上昇し、そのドル売りに対するユーロ買い圧力が

ユーロカナダにダイレクトに影響を与えているように思う。

 

では、現在のユーロカナダの上昇を終えるにはどうなればいいか、というと

 

まずは、現在のドル売り圧力が沈静化する必要があるこはもちろん、

 

カナダドルそのものに売り要因がない、と示される必要がある。

 

そこで重要になってくるのが、

今夜のカナダの経済指標である。

 

今夜のカナダの経済指標において

カナダドルが買われるような状況がもたらされれば

昨日今日のカナダドル売りをひっくりかえすような状況となるだろう。

 

昨日今日、ドルカナダは大きく上昇したとはいえ

月足はいまだ陰線のままである。

 

ドルカナダの月足が陽転するためには、ドルカナダは本日中に、1.3350を超えねばならない。

 

カナダドルを最も変動させるイベントは、昨日終えた。

 

本日の月末のたった1日で、いまより200pips近くドルカナダが上昇するためには

カナダの経済指標がよほど絶望的なものでないかぎり困難であろうと思う。

 

ただ、月足で言えば、今月のユーロカナダはドルカナダとは逆に月足の陽線を作っており

これもまた本日一日で陰転することは困難であろう。

 

ただし、ユーロカナダの月足は

前月の陰線とほぼ同値幅でとどまっており

つまりは、先月と今月の月足の上下幅のレンジにいまだあるということで、

明日の月足更新からは早々に陰線をつくりはじめていく可能性が高く

その月足陽線は信ぴょう性が薄い。

 

以前までロンアニのドルカナダの方向についていくのは地獄道、だと述べたことがある。

 

それは、ロンアニがドルカナダについて売り買いした方向と真逆にNYが進むことが多かったからである。

 

ただし、このアノマリーは、ドルカナダの方向感がはっきりしないときに生じる現象である。

 

明らかなアップトレンド、ダウントレンドのときには、ロンアニとNYは結託し、ともに同方向に進みやすい。

 

ここ数か月はドルカナダの方向性が見えずらく

がゆえに、ロンアニとNYが相反する動きとなりやすかったが、

 

一昨日までのドルカナダは明らかなダウントレンドでロンアニの方向は、後のNYの方向を示唆する動きとなっていた。

 

では、いまはトレンド状態か

といわれれば、たしかに昨日一昨日で、ドルカナダのダウントレンドは収束したが

とはいえ、アップトレンドに転換したというわけではない(短期レベルではアップトレンドにはなっているが…)。

 

となると、現在のドルカナダは中期ベースで見た時には、はっきりしない動きになってきたということである。

 

そんな状況下において、ロンアニは本日もドルカナダを買ってきている。

 

相場がはっきりしないとき、ロンアニについていくことは地獄道である。

 

ということで、やはり昨夜にドルカナダは戻り天井を付けたという自分の考えに変更はなく、

 

今夜のNYからの反落に期待したいところである。

 

ドルカナダが下落するか否かの鍵は、

今夜のカナダの経済指標の結果にかかっている。

 

10月の最後の最後

この劣勢を逆転させてほしい。