とりあえず早朝にユーロドルを売っておく
昨日はトレードできなかったため
大きく利益を逃したが
逆にいうと、損失も回避できた面もある。
昨日はドル円は上昇ながら、ユーロドル他、ドルストレート全般も上昇するリスクオン相場となってしまっており、
昨夜自分がトレードしていたら、ドル円を買い、ドルカナダを売っていたと思うが、
同時にユーロドルも売っていたと思う。
しかし、昨日もしユーロドルを売っていたら、踏み上げられていたわけで、
昨夜の相場はドル円の上昇相場というよりは
ドル売り相場であり、ドル以外の通貨が買われた相場であったように思う。
そんななか、ドルと良くいえば双子、現実的に言えば奴隷、である円は、ドルが売られる相場では、ドル売りで円買いに走ることなどほぼなく、売られるドルを守るかのように、ドルに対して唯一といっていい弱さを見せる円売りが起こる。
こういうことを言うのもなんなんだが、本当に無様な通貨である。
日本は日本としては国の強さがあり、日本人も優秀な人ばかりで、日本や円はいまよりはるかに強位価値を持っていると思っているが、時の為政者のほとんどが米国にこびへつらう売国的な手合いばかりであったがゆえに、これまで円の本来の価値は幾重にも歪められ、いまや円は為替相場においてはたびたび特有の動きを示す奇形動物のような存在となってしまった。
通貨というものどんな通貨もそこに政治を内在するが、円はその政治が、誤った政治として、その内部に他の通貨の比ではないほどに過剰に内包させられた哀れな通貨がゆえ、その独自ムーブは、他の主要通貨ではありえない変則的なものとなる、と思っている。
まあ、そんな自論はさておき…
今回もそんな流れによって、これが俗に言うドル売り円売りのリスクオン相場という形を生んでいた。こういうのを見るたびに自分は円という通貨は、米国の呪縛から逃れない限り、永遠にドルに等しい通貨であり、ドル円など、ドルドル、と言ってよい通貨ペアで、独自性の持たない幻通貨であり続ける、とかねてより述べている所以である。
ただ、こんな儚い幻通貨であっても、ドル円単体でみると、円売りの後押しもあり戻り過程にあることは確かで、ここからあとは、引き続きドル円が伸びるとすると、
ドル売りでドルストレートが伸びるなか、欧州通貨などにも派生する円売りから、ユーロ円、ポンド円などのクロス円通貨の上昇とともにドル円が伸びるか、ここからドル単体の強さを発揮して、ドルストレートが反落するなか、ドル買いによってドル円が伸びるか、の2つの方向がイメージされるわけだが
どちらにしても、ドル円はさらなる戻りの可能性が高まるように思う。
前者の上昇(ドル売り、円売り)の場合は、ポンドドルなどの上昇から、ドル円を買うより、ポンド円を買う方がパフォーマンスが高いように思えるが、問題は後者のケース(ドル買い)が起こった場合は、ポンド円の取引については、かなり怖いところがある。
これが単なるドルの強さによるポンドの下落なら、ポンドの下げも限定的となりになるだろうが、もしもポンドの弱さによるドル買いの場合は、ポンド円の下げによる円買いを伴うことで、ドル円の戻りも限定的となってしまうだろう。
しかし、それであっても、ポンドドルにおけるドル買いが、ドル円の下げを限定的にする可能性が高く、
その意味では、ドル円については、当面、大幅な下落リスクは遠のいているように思える。
むしろ、そういう下落が起こった時にこそ、ドル円の押しは買いの好機になるとすら思える。
と、ここまで述べてきて、まったく触れていないユーロドルをなぜこんな朝っぱらから売っているか、というと、上記の組合せの中で、ユーロドルについては、これ以上戻ることが最も困難な通貨ペアに見えるからである。
まず、昨日、反発したユーロドルだが、これが主体的なドル売りをともなうものなのか、ポンド買い戻しからの間接的なドル売りによる連れ高によるものなのか、と考えてみると、
後者のものであったのではないかと思っている。
それはユーロポンドから感じ取れる。
ユーロポンドは昨日も続落し、もはや完全にユーロポンドの上昇相場は終焉を迎えている感じである。
ユーロポンドは現時点で4週連続で陰線を作っており、これはこれまでのポンド売り相場の減速を示していることはもちろんだが、ユーロの弱さが徐々に顕在化していている兆しとも見て取れる。
ユーロはポンドと連れ高連れ安になることが多いが、ユーロポンドの動きに伴って、ポンドの上昇に対して下落、と股裂けになることも多い。また、ユーロはその通貨規模から、ドルの受け皿になることも多く、その結果、ドル買い相場において、最も下げ幅を広げることも多い。
目下、流れは、ポンド買い、もしくはドル買いの流れは見えても、そこにユーロ買い、という流れは見えてこない。
それでありながら、昨日、ユーロドルが上昇したのは、ポンド買いやドル売り、円売り、などのユーロ買い以外のあらゆる影響を間接的に受けた結果であろうと思う。
もちろん、月足ベースの買い領域に突入したことによる一旦の買い戻しがユーロドルに生じた、という面もあろうが、いずれにしても、すべて受動的な流れの結果が現在のユーロドルの戻りであり、この受動的なバランスはいつ崩れてもおかしくはない。
現在のドルストレート、特にポンドドルにおいて顕著だが、ここでのドル売り地合いが弱まるだけで、ユーロドルは腰折れする可能性があり、ポンド買いがこのまま継続しようとも、ドル売りの勢いが弱いまま、ユーロポンドが下を追われれば、たとえポンドが上昇しようとも、ユーロドルの上昇は心もとない。
また、もしもドル買いの相場となれば、ポンドよりもユーロの下落の方が打撃は大きい。いまほポンドはドル買いによって下落しているわけではなく、ポンド売りによってこそ下落しているからである。
そして、いま能動性のまったくない受け皿通貨でしかないユーロがもしも稀少な能動性を発揮するとするならば、それはユーロ買いなどではなく、ユーロ売りである。
話がかなりややこしくなってしまったが
要するに、受け身でしか動けず、かすかに能動的に動くとすればそれは上ではなく下、というユーロの現状において、
ユーロが間接的に上昇する(ドル売りやポンド売り)状況が、本日もより顕著に進行しない限り、ユーロドルの上昇には限界があり、
ユーロ以外の通貨の動きが少しでも鈍化すれば、ユーロはいつでも崩れるもろさをもっていると考える。
ということで、昨日の戻りはなかなかのものであったが、その戻りは1日天下で、もう本日は終わる、と考え、今の段階からユーロドルの売りを仕込んでおくことにした。
本来はドルカナダの売りとドル円の買いを狙いたいところだが、これら通貨はちょっとドル買い方向で乖離しすぎているため、これら通貨ペアについてはもう少し戻りを待ちたい。
本日のベストシナリオは、
ドルカナダとドル円の戻り押しを待っている間にドルカナダにおいてはカナダドル売り調整に影響を受けたユーロカナダの下落にともなうユーロ売りが起こり、ドル円の調整に下落によって、円買いからのユーロ売りが起こり、その調整を終えたところでのドル円上昇からのドル買いのユーロ売り、ドルカナダは独自展開で下落再開、ユーロドルはどう動いても下に追われる一択、という流れである。
まあ、そんなご都合主義な相場展開など起こらないことがほとんどだけれども。
ポジション
EUR/USD S 1.10355 1.10344 1.10336