ドルカナダを本日買った、テクニカル的な根拠についてと、大雑把にユーロドルについても

ドルカナダは、本日もロンアニと東京勢のタッグによって売り倒されてきており

いまだドルカナダのロングポジションの多くは含み損の状況にあるが

 

なぜ、本日もドルカナダを買っていったのか

テクニカル的な根拠をそろそろ語ってみたい。

 

まずその一番大きな要因は、昨日の値動きである。

 

昨日、自分はノートレードでチャートすらみなかったが、

 

本日あらためて観察すると、昨夜のドルカナダは、1.3050割れ寸前のところまで突っ込んだのち、

一気に、1.3090アッパーまで切り返していた。

 

ここでの反発が底打ちのサインというほど、単純な話をしたいわけではない。

 

この切り返しを上下したところに位置する、

1.3057あたりを、自分はかなり重要なサポートとみているのである。

 

このラインは、遡ること7月22日

大陽線によって、これまでの下げをブレイクした日足の実体の下限、つまり始値のあたりであり

この日をもって、ドルカナダの下落トレンドは否定されることになった。

 

結果的にドルカナダは1.3340あたりまで戻りを見せた後、

ここをピークに高値レンジ圏を形成したのち

それを下抜けし現在に至る。

 

この天井圏のレンジは、1.3220あたりから1.3340あたりと、およそ120pipsの幅で動いていて

8月の頭から10月の半ばまで

2か月以上もの間、滞空していた。

 

これが下に破られたわけなので、売り豚が活気づいていているわけだが、

 

このレンジ幅のぶん、ドルカナダが下押しすると、

ターゲットは、1.3020あたりとなる。

 

まず、この段階では下落加速が弱く、買い豚にとっては安全圏である。

その意味は、後述する。

 

ドルカナダは、1.3220~1.3340あたりのレンジを形成しながらも時折下に突っ込んだことで

押しは最大、1.3130アンダーまで突っ込んだ。

そこから、また1.3340あたりの高値を目指したことから

日足でみたときのダブルトップが完成し、

そのネックラインが、1.3130あたりと考えられる状況となった。

 

そして、10月の下落、特に今週の下げにより、1.3130も割れたことで、ダブルトップが完成。

 

ダブルトップが、そのネックラインから上のトップ幅分下落するとすれば、

 

1.3340~1.3130の値幅、210pipsほどが下落するという計算となり、

下値ターゲットは、一気に1.3も割れ

1.2900割れあたりまで伸びることとなる。

 

これが非常にまずい、ということになる。

 

まずい、とは自分ではなく、売り豚にとってということである。

 

さきほど、1.3020はまだ安全圏といった理由に戻る。

 

1.3020がなぜ安全圏かということ、

ドルカナダの年初来安値はいくらか、といえば

9月につけた、1.3015あたりである。

 

先ほどのレンジからの測定値の下値ターゲットはこの年初来安値を割り込んでいないが

日足ダブルトップと見立てた場合の下値ターゲットは、年初来安値をはるかに下回る。

 

今月のドルカナダの下落は、

ブレグジッド問題の楽観相場による強烈なポンド買いに派生する、ポンド買いカナダ売りや、ポンド買い円売りという、コンボによってもたらされたものである。

 

今月のポンド高は、ポンド以外のあらゆる通貨がポンドに劣ったわけで

ポンドのからまない通貨ペアは、いずれもが対ポンドで売られていたということになる。

 

たとえば、豪ドルドルならば

ポンド買い豪ドル売り(ポンド豪ドルの上昇)、ポンド買いドル売り(ポンドドルの上昇)

といった形である。

 

ユーロドルにおいてもしかり。

ポンド買いユーロ売り(ユーロポンド下落)、

ポンド買いドル売り(ポンドドル上昇)。

 

ではポンドを無視して、その他通貨の関係性をみたとき、

最も弱かったのが円で、次いで弱かったのがドルである。

 

あらゆる通貨が対ポンドで強烈に売られるなか

ドルと円が弱いとなったとき

 

もっとも一方的な流れとなりやすいのが

あらゆる円がらみ通貨の円売り

そして、あらゆるドルストレートに対するドル売り

である。

 

つまり、ドルストレートであれば、すべての通貨ペアが下落し

円通貨であれば、ドル円のみならずすべてのクロス円通貨が上昇する、というような状況となる。

 

ここでドルカナダを見れば、

当然、ドルカナダはこの流れのなかでは下落する。

 

ここで、各通貨ペアを眺めた時、ドルカナダの下落は、そうしたなか比較的軽微である。

 

しかし、問題は値幅ではない。

 

たとえば、一連のドル売り地合いにあって、

豪ドルドルはドルカナダよりもはるかに値幅を稼いだ。

 

しかし、年初来高値を更新するほどには至っていない。

 

豪ドルドルだけではない。

 

あらゆるクロス円通貨も、ドルストレート通貨も、

いずれも年初来高値や年初来安値の更新までもしていない。

 

そんななか、ドルカナダのみが、その膠着した値幅のなかで、唯一、年初来安値に迫ってきている。

 

ドルカナダの今月の下落要因は、

カナダドルの要因でないことはもちろん

米ドルの要因ですらない。

 

それでありながら、ドルカナダのみが年初来安値に向かって進んでいる、ということがアブノーマルかわかろうというものである。

 

そうした異常性を察知してか、今週、延々とじり下げにあるドルカナダではあるが

その下げ幅は意外とない。

 

週初めの1.3130あたりから、昨日の1.3160アンダーあたりまでで見ると70pipsほどの下落で

普通なら、まだまだ下げ余地があるようにも思えるが

実情はむしろ逆であるように見ている。

 

今週のじり下げを考えると

今週は、売り豚が売りポジションどんどんを積み続けたということで、現在、ショートポジションが大量に溜まっているはずだ。

 

これだけ執拗に売られているわけなので

逆張りで買い向かっていった豚たちは、売り豚どもに何度も何度も切られているはずで、

その分だけ下げ幅は広げてはいるが、その下げ幅もどんどん小さくなっている。

 

今週、あれだけドルカナダが売られ続けながら、70pipsほどの下げ幅しか稼げないということは、これだけの売りを浴びせても下げ切らないのは、本来のドルカナダ相場を無視した下落圧力がかかっているからだと考える。

 

ドルカナダは動くときは1日に平気で100pips動くときすらあることを考えると

一週間、売りに売って70pipsの値幅というのは、

ドルカナダのボラティリティを考えるといかにも少ない。

 

ドルカナダの売りには、どの豚にも気迷いがある。

 

しかし、ポンド高が進む限り、

上記のメカニズムが働き

ドルカナダは買って行けない。

 

しかし、ドルカナダ単体でみたとき、これ以上売り進む理由がない。

 

そんな気迷いを数値で示すかのように

ドルカナダは今週それほどの下げ幅を作っていないにもかなわらず、各時間足で強烈なダイバージェンスを発しているのみならず

移動平均線からの乖離もかなり異常な水準まできている。

 

こんな売りの過熱感満載のなかで

東京勢は今日の今日になって、いまさらドルカナダを売ってきたのである。

 

だから、自分は東京勢はNY様の盲従以外思考力ゼロの能なしだと述べているのである。

 

上記の異常性を俯瞰してみれば

少なくとも、東京時間にドルカナダを売るという選択肢はない。

 

しかし、東京勢は売ってきた。

 

愚かである。

 

今週いっぱい売り倒してきた豚どもが損切された場合の上げ幅は、相当なものになる可能性は低くない。

 

 

以上が中期的にみた、ドルカナダ買いの根拠だが、

 

短期的なテクニカル分析においても、ドルカナダは上昇を示唆している。

 

ドルカナダは10月11日あたりを下げの起点とした場合に、下方チャネルラインが引ける。

 

その角度は、現状なだらかで

もう一段の下げでこのチャネルを下抜けすれば

より鋭角なチャネルが形成されてもおかしくはないが、

現在あるチャネルをさらに下抜き、あらため鋭角のチャネルを作るためには

ドルカナダに強烈な売り圧力が必要となる。

 

しかし、上述した通り

ドルカナダそのものとしての、下落要因は現在ない。

 

それを裏付けるように

ドルカナダはこれまで4回ものチャネル下抜けを狙った売りが入ったが、

いずれもチャネル下抜けを否定し

チャネル内に回帰している。

 

ドルカナダはこれまでポンド高相場によって

何度もチャネルの下抜けを狙われたが

チャネルの上はまだ一度も試されてはいない。

 

戻しをまともに試すことなく下げ続けた結果

ドルカナダのチャネル上抜けを暗示するシグナルラインはどんどん下に降りてきており

 

ドルカナダはいま少しの戻りも許されないような状況となっている。

 

なぜ少しの戻りも許されないか、というと

このシグナルラインを抜けたとなっては

ドルカナダの戻りは一本調子で、

かつ、上値余地も相当なところまで広がっているため、

いったん、レジスタンスを抜けてしまうと、

その上昇を阻むものはほとんどなくなるからである。

 

現在、その上昇の起点となりかねないと自分が考えているシグナルラインは、1.3075あたりまで降りてきている。

 

1.3075は、中期レベルで見た時にもサポートとして効いていたラインで、現状、レジサポ転換を確かめる重要なラインとしても重なってくる。

 

本日に1.3075をドルカナダが上回れば、

1.3130を日足ネックを見立てたダブルトップの完成もダマシとなる可能性が高まる。

 

ドルカナダの下落が危ういのはこれだけが理由ではない。

 

最後にドルカナダの週足を確認する。

 

ドルカナダの現在の週足における200SMAは

ざっくりみて1.3105アッパーあたりとなる。

 

現在のレート1.3070アンダーは、

そのラインを下回っており

200日平均線同様、200週移動平均線を意識する

中期的な豚たちにとっては、

現状は下目線、ということになる。

 

ただ、ドルカナダが週足の200SMAを下回ったのは今週であり、今週の始値は、200SMAを上回っていた。

 

でもいまそれを下回っているじゃないかと言われれば

正解、その通りである。

 

ただ、問題は現在のレートではない。

 

週足そのものが問題である。

 

今週の週足は、200SMAを上から下に貫くような形になっている。

 

このままの状況で今週クローズすれば

ドルカナダは週足の200SMA下抜けが確定し

さすがに来週からは、もうドルカナダの買いは安易に参入するつもりはない。

 

ただ、本日の時点で、今週はまだ終了しておらず週足も確定していない。

 

ドルカナダのボラティリティを考えた時

1.3070から、1.3105アッパーまでは十分に射程圏内で、

ここを上抜けば、

ドルカナダの週足は、200SMAを上抜いた形で完成する。

 

今週のドルカナダは、

ドルカナダの下げトレンドを明確にさせたい売り豚とそれを回避したい買い豚との攻防戦である。

 

どちらが勝つかは相場に聞かないとわからないが、

 

上記の理由から、現在、下げのかなりの超過状態にあるドルカナダが

ドルカナダだけのテクニカル要因のみで、下げ幅を広げていくのは、かなり無理があると考えている。

 

繰り返しとなるが、現在、カナダドルそのものに買われるべきファンダメンタルズ的な理由は薄く、

米ドルにおいても、米ドル単体で売られる理由に欠けているのである。

 

以上より、自分は本日こそ、ドルカナダが反騰する好機なのではないかといまも考えている。

 

最後の最後の蛇足となるが、

いま売っているユーロドルについても少し考えたい。

 

本日のユーロドルは、相も変わらず底意地の悪い動きに終始しした。

 

その動きはロンドン時間がはじまったとたんであったので、この底意地の悪さは、そのままロンアニどものいやらしさ、底意地の悪さの痕跡である。

 

トレンドが起こった時

通常、相場は収縮と拡散が繰り返される。

 

これは、英語で、拡散をエキスパンション(expansion)、

縮小をスクイーズ(sugueeze)

と呼ばれるが、

 

下落トレンドの場合は

いったん、拡散してレンジが下に押し下げられ下落が起こった後

収縮を見せた後、次の拡散でさらに下落していくことが多い。

 

まあ、それが押し目であっても

拡散からの収縮で、即座に逆の方向に進む拡散が起こることは少ない。

 

しかし、そんな動きをしてきたのが、

本日のユーロドルである。

 

ユーロドルは、昨日、下げ幅を広げ

拡散状態となった。

 

その後、東京時間では相も変らぬ値動きから

当然のように収縮を見せたのち、

ロンドン時間に再度拡散を見せたが

昨夜の下げ基調にあって、ロンアニは上げで対応してきた。

 

下げて↓

持ち合って→

からの、上げ↑

 

である。

 

つまり、通常のトレンドは、↓→↓のようなN字型を描くものだが、

本日のユーロドルは、↓→↑と、

ほぼU字型で反応してきたわけで

チャートパターンとしては、押し目買いのような形を作った。

 

ただ、ユーロドルがここから戻すにしても、上値メドとなるレートはそこそこ遠く

さらに、その戻り高値圏では

上ヒゲ陰線があり、下げ圧力が確認される。

 

つまり、ロンドン時間の上げは、

ロンアニが東京勢の売り豚を刈るために買い上げた、仕掛け的な買い、とみることができる。

 

仕掛け的な買い、ということは

無理のある買いということで

無理のある買いということは、

すなわち、ロンドン時間の買いは相場の原理に逆らった買いであり

それはすなわち、この戻りがダマシとなる可能性を示唆しているように思える。

 

ということで、ユーロドルは引き続き下げ期待で見ている。

 

相場分析を文章にすると

以上の様にかなり長文となってしまう。

 

そんなこんな書いているが

それでもドルカナダは相変わらず上値が重い。

 

これは、中期的な売り豚筋が

売りに入りたく見えて仕方ないチャートフォームをドルカナダは示してしまっているからである。

 

ドルカナダがいくら上にまくろうとしても

ここに中期の売り豚が戻り売りとみて入ってくるのだろう。

 

中期勢のパンチは、短期勢のパンチよりも重くて効く。

 

ここに便乗しているのが、短期の売り豚たちであり

それに恐れをなして損切りするのが短期の買い豚たちである。

 

自分も、今週は何度買いに入ってもやられまくるドルカナダには、たいがい心を折られまくっている。

 

ただ、心が折れた後にこそ相場が動くもので、

 

今週最後なのだから

 

自分の相場感を信じて、ドルカナダの趨勢を見守りたいと思う。

 

ドルカナダのさらにロングは積み増しし、

ユーロドルのショートは現状維持である。

 

ポジション

EUR/USD  S  1.11065 1.1066 1.11101 1.1195

USD/CAD  L  1.30621 1.30622 1.30639 1.30673 1.30678 1.30693 1.30699 1.30716   1.30717 1.30718 1.30720 1.30726 1.30728 1.30729