本日はオープンからドルカナダ買い、ユーロドル売り増し

週を開け、ユーロドルは幸い、大きな上窓を開けての上昇はなかった。

 

自分としては週明けの大きなギャップアップを懸念してポジション量を損切りで減らしていただけなので、あらためて売りを積み増し。

 

さらに先週末日足レンジを下割れしたようにみえて、損切りスクエアとしていたドルカナダをあらためて買い持ちした。

 

この判断について、本日まずはドルカナダから考えたい。

 

ドルカナダは1.3130あたりをレンジ下限と見立て、それか先週末のNYによって下割れさせられたことで損切りしたわけだが、

 

週を開け、下窓を開けるなどの下げ加速が起こらず、むしろ、1.3130あたりのサポートで底堅く推移している。

 

先週末、ドルカナダについては、1.3130を割り込んだところから今週は下目線に変えるつもりだったが、あらためてドルカナダのチャートを詳細に見ると、

ドルカナダは、週足で200SMAに守られた形で、週末を終えている。

 

さらにドルカナダが戻り高値1.3345あたりから反落したところは、週足で見た時のボリンジャーバンド+1σに触れるか触れるか触れないかのところで切り返しており、まだ戻り余地があったなかで、突然のドル売り圧力を食らって反落したことがわかる。

 

健全な相場の力学であれば、下げるにしてももう一歩二歩は上値余地があるなかで、カナダの状況が急変したわけでもないのに、いきなりそのパワーを転換させられた原因は言うまでもなく、ポンドの急騰である。

 

英国の合意あるEU離脱の楽観が、ポンド相場を押し上げ、そこで生じたドル売りが、あらゆるドルストレート通貨ペアに対して、強烈なドル売り圧力を与えた。

 

しかし、ドルカナダはポンド買いにおけるドル売りの圧力にもかかわらず、かなり踏ん張ってはいて、そのドル売りの圧力は、ポンド上昇の中盤あたりからタイムラグを持ってようやく訪れた。

 

その流れでカナダの雇用統計の良好さもあり、そこで起こったカナダドル買いが、ドルカナダの下げを助長し、ドルカナダはレンジの下限まで沈むことになったのである。

 

最後はカナダの要因から下げたドルカナダなれど、実は、結局はその他ドルストレート同様、ポンドの続伸を恐れて(期待して)、ドル売り方向が限界まで進めた結果に過ぎない。

 

これは、豪ドルドル、ユーロドル他、あらゆるドルストレートに共通しており、

 

今月の為替相場は結局のところ、ポンドの暴騰を警戒(期待)した豚たちが、その受け皿としてのドルを極限まで売っているというだけであるとの結論に、個人的には至った。

 

欲にまみれた豚たちは、暴騰をよだれを垂らして期待しての新規買い、守りの豚たちは、暴騰を恐れてポジションを閉じるショートカバー。

 

まさに強欲と恐怖というその動機は異なれど、その行動はともにポンド買いという流れとなって、ここまでポンドは戻りを演じてきた、と思う。

 

つまり、先週末までの為替相場を支配していたのは、ほぼポンドのみであり、対ポンドであらゆる通貨が市場に蠢く強欲と恐怖のコンボによって極限まで売られ、その代表格としてのドルは、その取引量の大きさからその売られようの影響が大きく、結果的に、あらゆるドルストレート通貨ペアに派生するようなドル売りムードを作り出したものであろうと考えている。

 

しかし、このドル売りムードは、上記の通り、決して、米ドルの要因などではない。

 

先週末までの相場は、ポンドの強さがあったとしても、それが根源的なドルの弱さを示していたとは言い切れず、

 

ドルカナダで言えば、その下落は、米ドルそのものの要因からのドル安ではなことはもちろん、カナダドルの強さが原因でもない。

 

つまり、現在のあらゆるドルストレート通貨は、今月ずっと続いているポンド買い圧力からのドル売りの影響を受けて、ドルが売られ過ぎた結果でドル売り方向に進んでいると言え、

これは本来的なドル売り圧力とは異なっている。

 

米中貿易問題など、ドル要因によるドル売りから、ドルカナダが下落しているとするなら、ドルカナダの戻りの目も自分もあきらめ、ドルカナダは売り目線で見ることになるが、

米中問題はいま、主要に材料視されておらず、むしろ、かつての警戒感とは異なり、ほのかな楽観すら漂っている感じがする。

 

そうなると、ポンド買いの圧力があるなかでも、ドル売りの圧力にも自ずと限界があり、

ドル要因ではなく、ポンド要因をきっかけとして大きく下押したドルカナダも、その下げにも限界があるように思える。

 

英国の要因を除けば、現在、カナダドルが強いとしてもはドルカナダを大きく下げるほどの強さは持っておらず、むしろ、相対的にある米ドルの底堅さが圧迫となり、だからこそ、ここ何ヶ月も底割れせず、むしろ、上値を追う機会すら窺い続けるような動きをしていた。

 

そのドルカナダの買豚どもの投機的野心を一旦は打ち砕くことになったのが、昨今のポンド買い地合いであり、

逆に言えば、このポンド買いの圧力が緩和すれば、いきすきたドル売り圧力も緩和され、結果、ドルカナダはまたもともと狙われていた上値追いの方向にじりじり回帰していくのではないか、と考えている。

 

幸い(個人的には幸いなだけで、それが英国にとっては幸いであるかどうかはともかく)、投機的な買い豚どもが狙っていた、週末の英議会によるEU離脱合意案の採決は、別の法案の成立によって先送りにされ、ポンドの買い加速は回避された。

 

そして、週を開けた本日、週末のEU離脱合意案の可決を見越して買いを仕込んでいた豚どもは思惑が外れて、週明けの今朝方には、少しずつポンド買いのポジションを整理しているようである。

 

自分はここからポンドが暴落すると思うほど、安易な逆張りイメージは持ってはいないが、このほのかなポンドの利食い売りだけでも、自分としては十分である。

 

このポンドの利食い売りは、ポンド円などにも派生するだろうから、ここで生じた円買いが、ドル円の上値は限られてくるかもしれない。

 

しかし、ドルストレートにおいては違う。

 

ドルがもし、いまだ強気地合いでありドル買い圧力が潜在的にあったとするなら、ドル円がドル買いと円買いに挟まれて動きにくいとしても、ドルストレート通貨においては、ドル買いを阻むのは、その相対通貨の強さに依存する。

 

そして、ドルカナダにおいてのそれを考えると、カナダドルは実はいまそれほど強いとは思っていない。

 

つまり、ドルカナダにおいては、ポンド買いの圧力が緩むだけで、その戻りを阻む圧力はかなり軽減される、と考えているのである。

 

ここでユーロドルの話にようやく移るが、

上記構図はユーロドルにおいては、ドルカナダよりはるかに顕著である。

 

カナダドルが強烈な強さはないにしても、まだ弱くはない、というのに対して、ユーロは、明らかに弱い。

 

ファンダメンタルズ的にユーロ買いを後押しする要素がほぼないなかにあって、ユーロドルが上昇しているのは、ほぼほぼポンドのおかげであるといってもよい。

 

ユーロドルのここのところの上昇は、カナダドル以上にタチが悪い。

 

カナダドルがある程度の強さがあるのに対して、ユーロはまったくいいところがあるとは思えないのに、ユーロドルは、ポンド買いの連れ高と、ポンド買いに対してのドル売りという漁夫の利のみで上昇してきた。

 

しかも、その上昇の過程において、各レジスタンスを突破して、テクニカル的なアップトレンド形成ともなったため、テクニカルによるアップトレンドから、またぞろ、各アナライザーが、ユーロの上昇の必然を語り始めたり、押し目買いの推奨を始めているが、このテクニカルでのみ、その上昇を裏付けられるユーロドルに上昇の屁理屈話並べたり、押し目買いを推奨するのは、とても危険な行為のように思える。

 

繰り返しとなるが、現在の短期アップトレンドはユーロとはなんの関係があるとも、自分は思っていない。

 

様々な瓢箪から駒で、アップトレンドを完成させたのがユーロドルで、

これでもってチャートリーディングからの後出しジャンケンでユーロの強気感を語り始めたり、ましてはユーロドルの上昇をイメージするというのは、自分としてはテクニカル分析を盲信し過ぎた暴挙であるとすら思える。

 

ユーロドルの上昇はポンド相場の楽観のみによって担保されており、この梯子が外された時は、いかなるテクニカルも、買い目線方向では効かないだろうと思う。

 

ここでドルカナダとユーロドルの違いを考えてみると、

ポンドのここのところ上昇において、ドルカナダの下げに比べて、ユーロドルの上昇の方がはるかにあからさまであるのは、

 

欧州通貨同士という連れ高の面もあろうが、本来的にはカナダドルの強さは理解できても、ユーロの強さは理解できない、という前提からすれば、とても違和感がある。

 

このカナダドルの強さがユーロの強さに劣っているという理由は、ユーロカナダの上昇から説明がつく。

 

ポンド買い連れ高から上昇しているユーロは、そのドサクサにまぎれて、ユーロ単体でも対ユーロ通貨を売るという図々しさを見せ、結果、カナダドルはユーロに対してなんと売られてしまったのでる。

 

ユーロ単体での強さの要因が皆無に等しいなか、対ドルで買われるという、ポンド買いのあらゆるドルストレート通貨におけるドル売りだけならまだしも、ユーロは自分自身も強いかのような錯覚をして、対ユーロの通貨群に対してすら、ユーロ買いが行われてきた。

 

ここまでやるとあきらかにやりすぎで、

やはり自分としてはユーロは買われすぎに思え、カナダドルは売られ過ぎているように思えてならない。

 

本日の為替市場オープンで小戻ししたドルカナダは、東京市場が開いたとたん、NY様を盲信する馬鹿ども(?)の追随売りにより、また下に沈みつつあり、ユーロドルはまた高値を追いつつあるが、東京勢のバカたちは、また天井やど底つかみをしたいのかと、思えてしまう。

 

もちろん、本日もまたドルカナダが続落すれば、この東京勢の盲従トレードの勝利となり、自分はまたも負け、ということになるが、

 

本日はオセアニアンすらもドルカナダ売りには追随していない。

 

ここでドルカナダが戻ることがあれば、東京勢は市場規模こそあれ、世界一のどうしようもない養分であることが、あらためて証明されよう。

 

図体だけでかいのに、自分の頭では何も考えることができないでくの坊。金だけはあるが、それを欧米に貢ぐことしかできない養分。

 

百年一日のごとき、東京プレイを、今日もまた繰り返しているのではないか、と東京市場を見る自分は思っている。

 

いずれにしても、現在の為替相場はほぼすべてポンドの動きが鍵となっているため、すべてはポンド次第ではある。

 

ポジション

EUR/USD  S 1.13632 1.13611 1.11577 1.11571  1.11551 1.13542 1.13552 1.11481  1.11480  1.11439 1.11428 1.11417 1.11411 1.11404  1.11397 1.11389  1.11369  1.11364 1.11303 1.11295

USD/CAD  L 1.31288 1.31290 1.31312  1.31318 1.31322 1.3329 1.31339