欲望と恐怖が同居する戻り売りに握力はない
ユーロドルは1.1133まで小反発した後
戻り売りによって、ふたたび1.1130アンダーに沈んだが、
ここでまた買いが入る。
まっとうな、売り買いの動きである。
IFO前の相場における売り豚は
どれだけ下押ししても、実需の売り切り玉のように売りを握り続け、戻りを抑えた。
それは指標発表の結果を知っているからこそできる芸当である。
しかし、そんなインチキのない相場においては、戻り売りをしても、ある程度のところではまた揺り戻しが来る。
それは買い豚が買ってくる、のみならず、売り豚がそこそこのところで利食いしてくるからだろう。
答えを知らない状況では、売り豚も買い豚も、欲望と恐怖にとらわれ、一方的なトレードは行えない。
上げていても、どこかで新規の売りが入るし、利食いも入る。
下げていても、どこかで新規の買いが入るし、利食いも入る。
そういう人間心理の葛藤がいっさい垣間見ることができなかったIFO前のユーロドル相場が、いかにイカサマでまっとうなものでなかったのかが、わかろうというものである。