窓開けさせてまでユーロ豪ドルを買う…トレンドに脳を侵された獣たち

あらゆる通貨ペアが小刻みな調整で、日通し最高値最安値から一定の距離をもっているなかで、

 

ユーロ豪ドルのみが日通し最高値圏にほぼ張り付いている。

 

戻り相場でアップトレンド

だから買い買い、とトレンド継続を期待したような買い支えが一向に収まらない。

 

豪ドルがらみの通貨ペア以外ではさしたるトレンドもでていないことから

 

そもそも積極的に取引している相場参加者が少ない状況であるがゆえに

 

積極的なユーロ豪ドルの買い仕掛けを繰り返しても、そこに売りという脅威が現れない。

 

豪ドルドルもかなり悲惨で

普段なら相手にもされないような弱いレジスタンスが、ことごとく機能し、つまりは豪ドルの戻り売りのための足場としておもしろいように機能している。

 

このような豪ドル弱気の相場うちなら、安易な逆張りや戻り売りもワークしまくり、スキャルピングにはうってつけである。

 

いつもならもうここまで、といったとこから一段も二段も値を上げるのが為替相場だが、

 

こと本日の豪ドル売りに関してだけは

値ごろ感全開で売っていけば、たいていが下がるような状況で、

 

ためしに適当に豪ドルドルを売ってみれば、スキャルレベルではすべて簡単に利益になった。

 

ばかばかしい…。

 

そんなイージーな相場が永続するなら、誰でも億万長者である。

 

昨今の値動きの細くなった各通貨ペアに比して、ユーロ豪ドルならびにポンド豪ドルといった、欧州通貨と豪ドルの合成ペアにおいては、

 

一部の強欲による仕掛けがトレンドを生み出しやすく。トレンドメイカーにとってみれば、現下の為替相場における桃源郷のような状況である。

 

この執拗なまでの高値張り付きは、明らかに先高観を期待しており、1.618という現在のレートより、さらに高値を追うバカがまだいることをグリードどもは期待しているのである。

 

しかし、今日の高値からさらなる高値を追うバカは、NYにはもういない。

 

1.6180から上には強烈な抵抗帯があるのだ。

 

そこに突っ込んでいくということは、現在の買い豚の格好の利食い場を与えてやるのみならず、売りで待ち受けている売りで豚にとっても格好の新規の戻り売り場なのである。

 

しかし、これだけの高値張り付きを演じているということは、これを買い支えている欲豚どもは、別のところに、そんなバカがいると期待しているのだろう。

 

そんなバカは明日登場する。

 

東京勢である。

 

もちろん、東京勢は基本頭を使わないので、NY勢の地合いを引き継いではしゃぐ。

 

ならば、NY市場が豪ドル売り相場なら、明日、今日以上に豪ドルを売り、今日のグリードどもに最高の利食い場を提供し、売り待ちをしている売り豚たちに最高の戻り売りポイントを提供するのだろうか。

 

そんな簡単にこいつらの思惑通りにいけるか。

 

現在、豪ドル安相場でもないにもかかわらず豪ドルを売り、ドル高相場にもかかわらずユーロドルを買っていったことで

 

ユーロドルは買われすぎの水準にあり、豪ドルドルは売られすぎの水準である。

 

明日、東京勢にユーロ豪ドルをさらに上を追わせるためには

 

さらなる豪ドルドル売りをすることに対して

ユーロドルはさらなる買いを仕掛けなければならない。

 

豪ドルドルはともかくとして

東京勢になんの関係もないユーロを

豪ドルドル売りというドル買い圧力に反してユーロは買っていかねばならないのである。

 

ドル買い地合いにありながら、ユーロドルが上昇するためには、

ドル買い円売り相場といったリスクオン相場が必要で

そんあリスクオン相場の流れでは当然豪ドルドルも買われる。

 

そもそも東京市場で豪ドルを売らせてユーロを買わせるためには

米中貿易懸念のような、強烈な豪ドル独歩安的な材料が必要なのである。

 

そもそも本日の豪ドル売り地合いからして完全にモメンタム相場でテクニカル的に豪ドルが売られていったまでで

 

豪ドル単独の弱気材料などほとんどない。

 

そうした状況のなか、上記のような東京市場特有の相場の原理原則に照らし

 

明日、豪ドルが売られながらもユーロは買われる、といった、ロンドン時間の仕掛け的な逆相関の売り買いが起こる可能性はほぼゼロ、と言ってもいい確率である。

 

そんな無理を東京勢が強行する義理も義務もなく。東京勢もそこまで愚かではないと思う。

 

東京勢がなんのメリットがあって、意図的に豪ドルを売ってユーロを買う、という無理なオペレーションを行使し、最後の買い手になる可能性がきわめて高いゾーンにまで値を上げ、NYロンドンどもの利食い場を提供してあげる、というようなことをやるのか、という話である。

 

もちろん、ドル円ならやる。

 

東京勢はドル円に対しては基本、エブリデイお花畑で、ドル円を買うときは先高観しかない。

 

110円はもちろん、120円、150円さえ向かうことを期待して買っている。

 

そして逆にドル円が下落するときは、エブリデイドル円買いがゆえに、それは信じられない災害で、底なし沼の危機感をもってドル円を投げ売る。

 

このときに下値がどこまでとかは考えていない。

 

基本、買い以外考えていないので、

ドル円の下落の世界は、真っ暗闇の真空地帯のようなもので、いくらになるのか想像もつかない。

 

だから、テクニカル的に下方乖離の限界域にあってもさらに突っ込んで売り込み、ロンアニやNYどもの最高の買い場を提供してあげるのである。

 

上は300円でも行く、下はいくらか考えたくもない、そんあドル円への思いがあるがゆえに東京勢は、しばしばバカとしか思えない天井まで買って、やりすぎとしか思えない底まで売るといった、最後の買い手になり、最後の売り手になるのである。

 

しかしユーロ豪ドルにはそんな思い入れはない。

 

投機的に利益をむさぼりたいのはロンアニであり、NYであり、そんなやつらの利食い場を提供してやるためだけに、さらなる高値を提供したりすることはまれである。

 

実際、ユーロ豪ドルについては、東京勢はむしろしばしばNYロンドンの逆を売ってくることが多い。

 

ただ、そのパワーがロンアニに加えて不足するため、その後のロンアニに担がれ損切りという望まぬサポートで結果的にさらなる上値を追わされているだけである。

 

ユーロ豪ドルなどのユーロ円を除いてユーロクロス通貨のトレンド増幅は、ほとんどがロンアニもしくはNYがパワープレイによって逆張りのポジションが損切りを誘発させられて値を伸ばしているだけである。

 

豪ドルドルが下げているからではない。

ましてやユーロドルを上げているわけではない。

 

いまの投機の一部は明らかにユーロ豪ドルをピンポイントで買いたがっている。

 

ユーロドルや豪ドルドルが穏やかな動きを作る中で

 

NY市場中盤においてさえ、ユーロ豪ドルのみに超短期足レベル上窓をあけるほどに買いが入る段階で

 

ロンドン時間はともかく、いまの時間の輩どもは、明らかにユーロ豪ドルをマークして買っている。

 

ユーロ豪ドルは合成通貨なので

とにかく豪ドルドルに狙いを定めて、ドル買い地合いのときに豪ドルドルを当然のように売り、

 

ユーロドルに至ってはむしろ買いを入れている。

 

そしてドル売り地合いが起こった時は、もちろん、ユーロドルのみを買って、豪ドルドルはなにもしない。

 

もちろん、ドル高地合いでユーロドルを買っても、売りにされて下げ足を作るが

 

少なくとも、ユーロ豪ドルを買いたい一部の連中にとっては、そんなことはどうでもいい。

 

豪ドルに対して、ユーロの値幅が小さければ小さいほどよいのである。

 

ドル売り地合いでユーロドルを放置し、豪ドルドルだけを積極的に買うことも同じ。

 

つまり、ドル高地合いにおいては、ユーロドルより豪ドルドルの方が下げ幅を広げ、ドル安地合いにおいては、ユーロドルの上げ幅が豪ドルドルの上げ幅より勝ればよい。

 

どちらにおいても生じる結果は同じ。

 

ユーロ豪ドルの上昇である。

 

本日、ユーロドルはほとんど無視した状態で、豪ドルドルをメインにオペレーションすることで、

 

本日がドル買い相場で動いていたことも仕掛けにはうってつけだった。

 

何度も記述しているが、ドル買い相場のときには、通常、ユーロ豪ドルは下落する。

 

となれば、本日、ロンアニが仕掛けるまでは、市場はユーロ豪ドルの売りで偏っていたはずである。

であるにもかかわらず、ユーロ豪ドルが上昇し続けるとすれば、ユーロ豪ドルの売り方は戻り売りを繰り返すことになり、そのたびに損切りをくらわされて、そのたびに値が上に伸びていく。

 

本日16時からのロンアニの仕掛けはまさにこれである。

 

強めなドル買い相場の圧力で、ドル円は108.95あたりまで値を伸ばした。

 

通常ならばここでユーロ豪ドルは下落するはず、なんと上昇したのである。

 

その裏では、ドル買いの流れにあって、過剰なまでに豪ドルを売る、というロンアニどもの仕込みがあった。

 

これが豪ドルのテクニカル的な節目を次々破ることになり

 

豪ドルドルを単独で見ている筋にしては、トレンドフォローの絶好の売り場としてシグナルを発し始めた。

 

それに対して、ユーロドルはそこまでの下げ幅を作っていない。

 

結果として、トレンドフォローとして単独で豪ドルドルを売る豚が増え始め

 

これによりさらに豪ドルドルは、ユーロドル以上に売られることとなり、ユーロ豪ドルは上昇。

 

ドル高ムードのなかでユーロ豪ドルが上昇するものだから、自分のようにこの上昇を格好の戻り売りと考えてユーロ豪ドルを売り始めるものが増える。

 

この段階でユーロ豪ドル買い仕掛ける豚と戻り売りを仕掛ける豚ががっぷり四つにぶつかることになるのだが、

 

ここで忘れてならないのが、テクニカルブレイクをさせられた豪ドルドルには、トレンドフォローとして、豪ドルドルだけをみてそれを売りに来ている豚も加わっているということである。

 

ユーロ豪ドルを買い仕掛けている豚は

豪ドルドルを売っている。

 

ユーロ豪ドルに戻り売りをかける豚は

ユーロドル、豪ドルドルともに売っている。

 

ここに豪ドルドル単独でのトレンドフォローわーは

豪ドルドルのみを売る。

 

こうなると、当然、豪ドルドル売りだけに過重な圧力がかかり、

豪ドルドルのみが下げ幅を広げることにある。

 

しかもユーロ豪ドルを買い仕掛けようとする豚はユーロについては買うのである。

 

もちろん、ドル高地合いでユーロドルは上げにくいとしても、ユーロ円、ユーロポンド、果てはユーロカナダすら買うといった始末で徹底的にユーロ買いである。

 

ドル円上昇で、ユーロ円も連れ高なら、ここにユーロ円買いという勢力も現れる。

 

このオペレーションは、くしくも、ドル円買いに加えて、ユーロドル買いも援護することになる。

 

 

これにて、ユーロは売り買い斑色の状況であるのに対して、豪ドルはオール売り。

 

これでユーロ豪ドルが下がるわけもなく、むしろ上がらない方がおかしいくらいである。

 

ただ、ここで自分が力説したいのは

この流れは流れとして

 

結局のところ、ユーロ豪ドルが本日100pips以上も伸びたのは、ファンダメンタルズ的な裏付けのない、テクニカル的、モメンタム的な自律反発のみがその理由である。

 

ロンアニもよもやここまで上値が終えるとは思わなかったことだろう。

 

実際、NY序盤には利食いが入り売りも入った。

しかし、ここで現れたNYがさらに高値を追うことで、ここでの逆張り新規売りの損切りが燃料となって、さらにレートが伸びてしまったのである。

 

本日の最高値圏までユーロ豪ドルのロングをホールドしていたロンアニもいるだろうが、

 

ドテンショートしたことで、NY勢に切られる燃料となったロンアニもいたことだろう。

 

終わると思った高値が、次から次に参入してくる買い豚によって、終わるどころか、もっとも高いところまで持ち上げる。

 

まさにバブル相場と同じようなメカニズムでユーロ豪ドルはあり得ない高値まで伸びてしまった。

 

これのバブルを終わらせるには、

豪ドルが売られすぎている、というまっとうな状況にドレアだけ多くの人々か気づけるか。

 

そして、その疑念に実行力を持つ豚がどれだけ大きな売り玉を当ててこられるかにかかっている。