ドル円はしばらく幻通貨のリスクがある
ドル円は、純然たるドルストレート通貨ではなく、ときにその他ドルストレートとまったく異なった動きをする。
いまドル円はレンジ状態にあると思っているが
ここでもしユーロドルやポンドドルなどが上昇したとき、通常はドル売りとなるものだが
レンジを逸脱していなドル円はそれで下落することはない。
ドル売り地合いでもドル円を下げたくないときは
ドル円は、ドルストレート通貨としての動きをせず、円通貨という動きを取る。
例えばポンドドルが上昇したとして
通常はドル売りなのだが
ここではポンド買いを採用し
ポンド円の、ポンド買い円売りの比重をかけることで
ドル円は円売りが強まり、下落しないのである。
逆もまたしかり。
ドル円をドルストレート通貨として下げたいときは、円通貨としての流れは無視して、ドル円ではなくドルドルといっていいほどドルと一体化し、ドル売りドル買いの流れに乗ってくる。
こうやって、自己の都合のいい形を選択し、レンジの状況を保つとき、ドル円は他の通貨ペアの動きとは相関も逆相関もしない、独自通貨、自分的な表現で言えば、幻通貨となる。
いまのドル円は、もろ幻通貨のような状況になっていて
ユーロドルやポンドドルなどのドルストレート通貨が、上がろうが下がろうが、レンジ幅の中をうろうろし続けていくように思う。
そのふらつきは、おそらく来週のFOMCまで続くことだろう。
その意味では、いまのドル円はどんな動きをするか予想もつかない。
だから、しばらくほっておこうと思う。