ユーロ豪ドルロング微益で終了。再度買い

EUR/AUD  L 1.65804 → 1.6595 利食い

 

1.6600をなかなか超えられないことからいったん利食いでスクエア。

 

その後、ユーロ豪ドルはまたも下値アタックをされ、1.6570を割り込んだが、

このゾーンに底値買いの意欲があろうことは、

短期足で何度も現れる下ヒゲから明らかである。

 

再度買い。

 

現在の相場は、アフターコロナ後の楽観にもとづくリスクオンの織り込みと、

その楽観を信じない押し戻りからの売り買いが拮抗している状況である。

 

現在は楽観の織り込みにこそ分がある相場であり、現在の不安定な世界経済の今後のリスクに警戒する悲観が逆張りとなるような相場である。

 

本来は逆だろう、とすら思う。

 

いまの相場は、ますますリーマンショック以前の相場に似てきた感じになってきた。

 

当時の情勢もサブプライム問題が勃発した時、そこでのリスクオフで金融市場の暴落ののち、突然市場は楽観が支配し金融市場は回復し始めたが、結局はその楽観は根拠なきユーフォリアとして崩れ落ち、リーマンショックというダメ押しを経ながら、最後はその楽観を完全に破壊するまでの何倍返しにもなる暴落が起こった。

 

人間の思考や感情は今も昔も全く変わらない。

 

今回のケースもリーマンショック前夜の状況ととても似ていて、

 

しかも、その状況の再来は当時よりより高いものとなっているように思う。

 

おそらく金融市場に生きる連中は、実業でまともに働いたことなどほとんどないのだろう。

 

だから、実体経済の破壊は安易に再生されると思っているように思えてならないが、実体経済によって失われたのは財産は、そう簡単に回復されるものではない。

 

サブプライム問題のときに傷ついたのは主に金融機関であり、信用収縮によって各金融機関が呼吸困難に陥ったものだと理解しているが、

これらは、金融政策によって再生可能な類いのものだったと思う。

 

それに対して、実体経済に大きな打撃を与えてきたのが現下のコロナウイルス問題で、この問題に伴う、都市閉鎖や各国による各事業所の営業停止や自粛の指示や要請により倒産した企業や失われた店舗は、金融政策やコロナ問題の収束があっても、即座に回復するような類のものではない。

 

これは悲観ではなく現実である。

 

これは少し偏見が混じったものとはなるが、

銀行や証券会社など金融機関の破綻からの再生はマネーの注入などにより、ある意味で簡単に実現できる。

 

金融業界における資本はマネーであり、その枯渇が解消されれば、それを動かす組織や人というプレイヤーは誰にかわっても構わないのだ。

 

つまり、金融業界における組織や人はいくらでも代替えが効くということである。

 

それに対して、実体経済に根差した企業や店舗が失われたとき、とそこにマネーが注入されたからといって即座に回復するわけではない。

 

これら企業や店舗をささえている資本はもちろん理屈としては金融業界同様、マネーであるが、その発展を促す真の資本ともいえるものは、人々の発想や技術や信用であり、これらが完全に失われたとき、その再生は金で簡単に解決するものではない。

 

よって、これら資本は失わせてはならず、その意味では、いま必要な経済支援は中央銀行のそれではなく、圧倒的に中央政府によるそれであるようにすら思う。

 

しかし現実は、政府の経済支援を遥かに上回る規模の金融緩和を中央銀行は実行している。

 

現在の金融市場は、

実体経済にもたらされる毀損について、あまりにも過小評価しているように思う。

 

ポジション

EUR/AUD  L 1.65857