先週のうちに、ドルカナダショートはトレール決済で終了。そして、本日は豪ドル売りを狙い、豪ドルドル売り、ユーロ豪ドル買い
先週末、ドルカナダの下落に併せて
40pipsの値幅を取ったトレールは
1.400割れが失敗したのち、そのまま切り返し、1.4040アッパーで決済となり終了した。
USD/CAD S 1.41652 → 1.40455 トレールヒット決済利食い
ドルカナダのボラティリティを考えると
一晩で40pips以上も軽く戻していく段階で、
ドルカナダの売りを追いかけ続けるのには
ちょっと限界を感じ始めてきた…。
いまのドルカナダはあまりにも上に軽すぎる。
ドルカナダは1.4000割れが失敗した後
結局、1.4120アッパーまで戻していた。
短期的に見れば、ここまでの戻りもテクニカル的に見ればかなり無茶な上げである。
ここのところのドルカナダはテクニカル的に見れば、明らかなに不利である水準に向けて、平気で買い上げられるところがある。
波の自然な上げ下げを考えれば
不自然極まるような動きばかりしているのがドルカナダである。
自然の海岸は、潮の満ち引きは自然な動きである。
しかし、ドルカナダの波は、潮が満ちた後、それが引けることなく、即座に満ち潮が再び来るといった不自然な動きで
やはり所詮、チャートは人が作る人工的なものであり、その波が自然のそれとは大いに異なるということであろうと思う。
こんな不自然な上げ下げ、というか(上げ上げ下げ上げ上げ…)を繰り返すような通貨ぺは、もうしばらく触りたくはない。
原油安の下落トレンドはいったん、いまだ収束の兆しは見えず、
ファンダメンタルズ的にも、戻りの予兆となるような状況にはほど遠いような状況で
短期的なアップトレンドを先週初めから強引に作られてしまったことは、やはり中期的に形成されつつあったドルカナダの下落波形をねじ伏せてしまった感がある。
ドルカナダの一晩での軽々とした小戻し、という、カナダドルの相変わらずの弱さを見せつけられてしまうと、現状、カナダドルがらみの取引には、個人的にはその意欲を完全に失ってしまい、
原油相場が落ち着くまでは、しばらくカナダドルに関するトレードは手控えようと思うに至った。
カナダドルのいきなりの弱さ(まあ原油の急落に引きずり替えられたトレンド…て)に対して、相変わらずの強さを見せつ続けているのが豪ドルである。
豪ドルとカナダドルは同じ資源国通貨と並べられることも多いが、
原油の話は、豪ドルには関係なし!
といわんばかりに、豪ドルは底堅いままで
今週は米株先物の堅調さに歩調を合わせ、
東京勢はなおも豪ドルを買い、
先週までの高値をさらに更新した。
豪州はリセッション入りしたともいわれており、その回復にはかなりの時間を要するともいわれている。
豪ドルにおいて、豪州経済の悪さなど関係なし!
と言わんばかりの堅調さは単純に
異常…
という言葉しか浮かばない。
豪州が失業率が90%になり、国家破綻の危機に陥っても、
米株が堅調なら、豪ドルは買われていくんじゃないかと思わせるほどの異常さである。
実際、豪州経済が堅調な頃、リーマンショックに引きずられ、
好景気であるはずの豪ドルは、市場の豚たちに叩き売られ続けた。
ユーロ豪ドルに至っては、先週の安値も割り込み1.700からした1.68すら割れた。
もともと1.95あたりから売りを試みていた自分からすれば
そのままおかしな変動にさえやられていなければ、2500pips以上の下げ幅を取れていたことになるが、もちろん、途中の激しい上げ下げを見ていれば、そんなホールドし続けるなどできなしなかったが…。
豪ドルドルは、上昇トレンドをより確実にし、ユーロ豪ドルは続落をより確実にするような週明け早々の相場だが
数週間前に豪ドルが買われ始め、一方的な上昇を見せた時と同様
今回も豪ドルはぐんぐん買われていくのか…というと、自分はそれにきわめて懐疑的である。
日足レベルではそれなりの上げ下げを繰り返してきた豪ドルではあるが、
基本は、一方的な買われっぷりがここ数週間続いてきたんが豪ドルで
調整らしい調整はほとんど見せていない。
豪ドルドルは先週、一時は0.63を割れるような下落をし、その値幅は100pips超の反落とはなったものの、
週足レベルでのここまでの上げ幅を考えれば
100pips言えども、その下げ幅はこれまでの上げ幅と比べれば調整というにはお粗末なほどの小さな値幅である。
これまでの上昇幅を考えれば
調整であったとしても、
200pips以上下げても、まだまだ控えめなレベルの調整である。
結局のところ、豪ドルは疑似米株というか、疑似人民元というか、
豪ドルそのものの価値はほとんど顧みられず
株価や人民元などに連動し続けるだけの状況は10年前からなんら変わっていない。
豪ドルの堅調さは、株をはじめとした金融相場の堅調さの裏返しで、
なんの楽観か知らないが、
米株が底割れず、むしろ堅調であることのみが、
豪ドルの堅調さを担保しているだけのようにしか思えず、
とはいえ、米株にまだまだ戻り余地がありそうな流れである。
しかし、それに比して、米株とともに調子づいて買われてきた豪ドルながら
豪ドルについては、いつのまにやら、戻り余地をほとんど先食いし切ってしまっているように見える。
とはいえ、豪ドルの現在の明確なまでの上昇トレンドを考えると、テクニカル的には買い優勢、と判断せざるを得ないが
こんなところからか買っていくことは、上げ余地の限界さと調整であったとしても、いまのレートからはこれ以上の上げ幅をはるかに上回る値幅分、下値余地があることを考えた時
いまからの買いは、リスクリワードから考えると、どう考えても最悪の選択であるようにしか思えない。
米株がいくら堅調はいえ、豪ドルそのものは、すでに相当上げ幅を上に食い切ってしまったように思えるなか
株価との相関という理由のみにおいて
豪ドルがさらにさらに買われていく、というのは、そうとう限界に近い状況のように思える。
これはユーロ豪ドルにおいても同様で、豪ドルの強さの裏返しとしても
いまのユーロ豪ドルはあまりにも売られすぎである。
ということで、本日は逆張りは覚悟の上で
あえて豪ドルドルを売り、
ユーロ豪ドルを買うことにした。
数か月前、豪ドルが0.6680あたりのサポートを割り込むよなときは、世界経済が終わるも同然のことでもないかぎり、起こりえない
と自分はここで述べたが
そのサポートを割り込んだ豪ドルとそれにシンクロする世界の実体は
本当に世界経済が崩壊すると、皆が思いかねないような新型コロナウイルス問題の拡大であった。
正直、この問題がここまで世界的に拡大し、各国政府がここまで自らの経済基盤を痛めつけるような自粛姿勢を示すとは思ってもいなかったが、
奇しくも、豪ドルのサポート割れは、
現在の世界的なパンデミックと、その因果として生じる可能性が高くなった、破壊的なまでの経済クライシスを予見するような底割れとなった形である。
そんな状況の世界の実相と比べた時、
いま、豪ドルが上へ上へと戻っていくことは、
これまた世界の写し鏡ともなる。
つまり豪ドルがここからさらに上値を追い続けるということは、
以前の底割れが現在の世界の不安定さを生んだこととは逆に、
今後の世界経済がV字回復に転換することを示唆することともなる。
もしも、豪ドルがこのまま上値を追い続けるような状況が続くならば、
それは、今後の世界経済がバラ色となる、という未来の状況を予見するようなこととなるだろう。
しかし…
世界各国のロックダウンや
我が国における緊急事態宣言ほか
医療崩壊の危険回避とはいえども、
その結果として
人類自らがこれまで積み上げてきたあらゆる経済基盤を自らで破壊するリスクが増している。
いや、リスクどころか、その状況は日々、現実となっている。
そんな現下の世界経済が、なにをもって即座にV字回復するのか、自分にはわからない。
各都市は封鎖やそれに近い状況に置かれ
あらゆる経済活動も各国政府によって封じられている。
自らで自らの国家の経済の首を絞め、実体経済を窒息死させようとしている状況である。
自分がとても違和感を覚えるのは
金のためなら人命を顧みず平気で戦争などを行う国などが、
医療のため、人命のため、実体経済を自ら殺すようなことをするのか、ということである。
もちろん、倫理的、道徳的には、
ひとりひとりの命はかけがえのないもので
その命を守るために経済を犠牲にするというのは、正しい行いのように思うが
これまでこうした国は、
それをないがしろにしたようなことばかりをしてきた。
命と金とを天秤にかけたとき、
即答で、金を選んできた。
自由競争の推進し、貧富の極限的なまでの格差拡大を助長し、
それとは別に、戦争までも平気で行ってきたきた。
極言すれば、すべて金のためである。
金のために、人の幸福や命をゴミクズやモノのように扱ってきたのに、
いま経済が疲弊してでも人命のために云々ということには、
いかがわしさを感じざるを得ない。
そう考えれば、そんな不自然な行動の違和感の先に見える世界を織り込む意味では、現在の株高にも納得はいく。
しかし、ここ数か月の間に与えられ続けてきた、実体経済への過酷なまでの圧力は
そう簡単に修復されるものではないように思う。
最終的には修復され、その後、大いなるバブルが再燃される可能性は高いようにも思っているが、
それがいまから、どころか、すでに始まっているというのは、あまりにも時期尚早としか思えず、
最終的には経済の勝利、となったとしても現在の状況のまま、
二番底らしき調整をいっさい試すこともなく、一本調子でのV字回復をいったいどんなパワープレイで実現するのだろうか、と率直に感じる。
今後、航空産業、観光産業をはじめとした企業はもちろん、製造業であったとしても、大きな損失を計上しはじめることは目に見えている。
現在、各国中央銀行がやっている緩和政策はじゃぶじゃぶの金余りを生み
未来への巨額のドル余りと、それにともなう巨大なバブルへの芽をまいているところである。
それで株価がふたたび史上最高値を更新するとして
ふたたび庶民には好景気を感じられないのに
金融市場の活況から好景気であるという詐術を繰り返すつもりだろうか。
少し前なら、庶民のそんな違和感も、株高好景気のムードで押し切れたかもしれないが
今回ばかりは、庶民は経済的困窮に追い込まれ、事業者は会社を失い店を失い、労働者は仕事を失うような状況にもなりなねない。
実体経済が明らかな不景気でありながら
金融市場が活況につき好景気、というレトリックは、さすがに通用しないのではないかと思う。
株高だなんだといっても、実体経済で失われた会社や仕事や即座に戻ってくることはないのだ。
ただ、そんな実体経済の疲弊などお構いなしに買われているのが本日の世界の株価で、それに相関してあらためて買い圧力がかかり始めてきたのが豪ドルである。
豪ドルはファンダメンタルズ的には買いの要素は皆無であるが、逆にテクニカル的にはいま売れるような要素は皆無ではある。
ただ、テクニカル的にアップトレンドとは言え、これだけの高値まで戻った上値余地のほぼなくなった豪ドルを、いまさら買っていくのはあまりにも後追いすぎで、
明らかな上昇トレンドの完成とはいえ、
ここまであからさまなところで、いまさら買おうなどというのは、
モメンタムに陶酔し、追っかけて買ってくる大衆か
いつでもドテンできるがゆえにどんなきわきわでも平気で買いを入れられるアルゴやAIといった非人間のみであろうと思う。
繰り返しとなるが、テクニカル的にはいまの豪ドルは明らかに上昇トレンドである。
ここで売るのは完全に逆張りである。
ただ、こんな高値からさらに買って行けるほど、世界経済はもちろん、豪ドルそのものにも、自分は楽観できない。
がゆえに、豪ドルは売ることとした。
現状売りを入れるとは完全な逆張りの自覚がある。
ここからさらに高値を追っても、テクニカル的には起こりうることだし、さらに高値を更新するようなら、自分も損切りする。
ただ、現在の豪ドルにこれ以上の上値余地を感じられない。
ということで、本日の自分は豪ドル売りしか浮かばなかった。
ポジション
AUD/USD S 0.64623 0.64540 0.64539
EUR/AUD L 1.68967 1.67967