どれもこれも裏目に進みつつあるが…
今日もだめかも…
トレンドフォローを狙うドル円は、現状高値掴みとなってしまっており、
上値を伸ばせないでいる。
ロンアニが110円をブレイクさせてから戻り売りを食らって、ふたたび110円を下回ってから以降、もう3時間以上も、110円に触れることさえできないでいる。
一度は、110円をバックに売ってきた売り豚の損切りをロンアニが奪って値幅を上げたものの
ふたたび110円を割り込んでから、
またも110円を背にした戻り売りの豚勢が、かたくなに、110円への再度の進入を拒んでいる。
ドル円は、確かにロンドン時間、110円の損切りをヒットし、売り豚どもを一定数焼いたが、110.10アッパー程度までの上げ幅では、
売りに偏った売り豚たちを全滅させているとは到底いえず、
再度の110円割れからの戻り売りが加わることで、より売りにレートが偏りまくっている状況であるように思える。
それでもここまでドル円の上値が重いのは、
ロンドン時間のドル円の上げが
ポンド買いなどのドル売りを伴った円売りからもたらされたものであり、
NY参入までの間、あくまでもポンド買いに相関した流れからでしかドル円が上値を追えなかったからであろう。
欧州時間においては、やはりドル主体の動きとなりにくい為替市場だが
NY参入あたりからは、いい加減ドル主体の動きに転換してもらわないことには、ドル円の戻り高値のピークは、110.10アッパーでほぼ確定ともなりかねず
明日以降は、これを背にした戻り売りが、なおも旺盛となりそうである。
前回、円安相場というものは、そもそも一過性の動きになりやすく
その後は、ドル高、ドル安、どちらかの相場に振れやすい、という自分の考えを述べたが、
ドル円の動きを見ていると、一見、ドル高相場に見えるが、
円相場ととらえず、ドル相場と考えた時
ロンドン時間の値動きは、明らかにドル売り相場である。
厳密に言えば、ポンド買い相場なのだが
本日もまたポンドがあらゆる通貨に対して買われていったため
対ポンドで円やドルもカナダドルもすべてが売られ、
結果的に、ドル円は円安方向から上値を伸ばし、
ドルカナダはドル売り方向からじり安推移となったように思う。
本日のNY参入前までの相場は
ほぼほぼポンドによって主導された相場と言っていいが、
そもそも本日のポンド相場において、買いの材料は見当たらず、
本日のポンド主導のロンドン市場は
ここ数日のポンドの戻り相場というモメンタムにロンアニどもが買い仕掛けを講じたというだけの状況である。
このポンド主体で為替市場が動いた結果
同じドルをファインディング通貨とする
ドル・円
と
ドル・カナダ
は逆相関の動きを取るに至っており、
このドルを主軸としないがゆえに
これら通貨ペアの真逆の動きは
米ドルが主軸と変わるNY市場においては
どちらかの方向に是正されねばならない。
つまり、ドル買いかドル売りか、という話だが、
ドル売り方向で双方の通貨ペアが相関関係に戻るとすれば
ドルカナダの下落に合わせて、ドル円も下落する
逆にドル買い方向で双方の通貨ペアが相関関係に戻るとすれば
ドル円の上昇に合わせて、ドルカナダが戻りを見せていくこととなろう。
では、NY以降、どちらの方向に収束していくか、となれば
やはりドル買い方向ではないかと思っている。
だからこそ、本日の自分のポジションは
ドル円を買い
ポンドドルを売り
そして、ドルカナダを買っているのだ。
ロンドン市場においては、ポンドの投機買いがあらゆる通貨ペアに影響を与えた結果
米債利回りの堅調さが徹底的に無視される結果となっている。
株高は債券売りを誘発し、債券の利回りは上昇する。
そうなれば為替市場全体がドル買いに傾斜することがセオリーで、
本日の相場は、ポンド買いのドル売りというロンアニどもの投機的な市場支配によって、債券利回りの上昇にともなうドル買いを、ドル円を除いたあらゆる通貨において、完全に無視される格好となった。
これらドル買い要因を無視したもうひとつの大きな要因としては
本日のNYカットオプションが、110.05あたりに控えているようで
その防戦のドル円売り、という流れも、継続的なドル円の買いにブレーキをかける結果となった面もあろうと思う。
110円からの実需の売りも要因としてはあり得るだろう。
ただ、実需の売り切り玉はともかくとして、一部のオプショントレーダーどもの私利のために、相場を歪め続けるのにはおのずと限界がある。
為替取引をするすべての豚どもが、揃いも揃ってオプションにかかわっているはずもなく
オプションなどなんの関係もない買い豚にとってみれば、
110円で防戦売りするオプション都合だけの売り豚など、粉砕したい蠅のようなノイズに等しいはずだ。
110.05に控えているオプションがどのようなオプションであるかはわからないが、
少なくとも、権利喪失をともなうノックアウトオプションのようなものではないだろう。
ノックアウトオプションであるなら、ロンドン市場序盤の110.10アッパーまでの踏み上げで、すでに110.05は抜き去っており、
現在に至っても、執拗に110円界隈で防戦売りをする必要などない。
さらに言えば、この防戦売りは失敗する可能性は低くない。
ドル円はポンドなどと違い、
一部の欲豚の思惑一つで、大きくレートを押し下げることが困難な取引量の厚みがある。
オプショントレーダーたちが防戦売りの玉をどれだけ大量に投下しても
それらがすべて投下され終わってもなお
その意味で、すでに110円をうかがおうとするまでの戻りを見せているドル円を、そこからわずか5PIPS程度で到達する本日のオプションラインを、一部のオプショントレーダーが期日まで防戦し続けることは、かなり困難な試みであろうと思う。
通常、個人投資家にとって
値動きの穏やかなドル円に比べ
値動きの激しいポンド円やポンドドルは難易度が高い、
という印象があろうと思う。
しかし、大口の投機筋にとっては、
その難易度は真逆となる。
つまり、大口の投機筋にとっては
ポンドの方が容易く
ドル円の困難である。
それはなぜかといえば
大量の資金を持つ大口の投機筋にとっては
流動性の比較的薄いポンドは自分の思惑通りレートが動かしやすく
流動性の厚いドル円は、自分の思惑通りにうレートが動かしにくいからである。
大口の投機にとって、
金融市場のほとんどが出来レースである。
ほとんどの相場は、自分の思う方向にある程度相場を動かせるわけなので、
個人投資家や小口の投機筋をはめるためのダマシの迷彩も作りやすく、これら小魚どもを養分として搾取することもある程度計算に則ったオペレーションで実行できる。
しかし、流動性の厚いユーロドルやドル円などは、いくら大口といえども一部の思惑で自在に動かすことは困難である。
無論、あらゆる大口が同じ方向を取り、いっせのせ、のような取引パターンを見せれば
相場は一方向に進むだろう。
月末のロンドンフィックスや、金融政策の変更、雇用統計のような大きな経済指標の場合などが、それにあたる。
しかし、本日の110.05のオプションということについては、
あらゆる大口が、同じように110.05を超えさせまいと考え
いっせのせでドル円を売るか、といえば、
決してそうではないだろう。
ドル円を取引する大口の誰もかれもが、オプションによって利益を得ようとしているわけではない。
もちろん、オプショントレーダーのみならず、これらオプション勢の防戦売りを見越してのショートや、ヘッジのショートなどのポジションもあるかもしれない。
ただ、いずれにしても、これら売り豚のいずれもが相場の地合いに逆らった売りを積み続けていることは確かで、
いまいちど、本日高値を抜きされるような日通し高値更新を食らえば、
これらポジションは一斉に損切りとなる。
さらにいえば、NY勢が得意とすることは、
トレンドの増幅であり
カウンターかららの売り浴びせや買い上げではない。
NY勢ほど、その日の地合いに向かって逆張りすることを好まない勢力もない。
さらにいえば、このNY勢こそが、1月下旬から今月にかけて、徹底的にカナダドルを売りまくり米ドルを買いまくってきた主犯格である。
以上を踏まえると、
今夜のNY株式市場が、いきなりの大幅下落などといった事態でも起こらない限り
今夜のNY勢は徹底的にドルを買ってくるのではないかと思っている。
その意味で、現状、裏目を取らされつつあるドル買いベースのポジショニングも、NY市場が本格的に飛来時、奏功するのではないか、と思っている。