ドル円…きわきわすぎだろう…
いよいよ今夜迎えるFOMC。
しかし、グリードどもも、よくもまあ、この日に向けてドル円をきれいに買い続けてきたものである。
市場のコンセンサスは利下げで、ほぼ間違いなく利下げが行われるのだろう。
米経済は現在、まだ好景気(…とは自分は信じてないが)の状態にあり、利下げの意味がほぼないなかでの利下げは、保険的利下げ、とやらだそうである。
人間というものは、どんな不自然な状況であっても、それにふさわしいわけのわからないに用語を毎度毎度、よくもまあ考案するものである。
まあ、今回のFRBの利下げは、現状すでにバブルにすら見える米株高をより高みに向かわせたいというトランプ大統領などの願望からの利下げ圧力にFRBが屈するという形に過ぎない、と個人的には思っている。
そんな米国当局とFRBとの主従関係?を見透かしたかのように、最近の相場は、経済指標の結果が良好だと利下げ期待が遠のき株価は下落、結果が悪いと利下げ北が高まり株価が上昇というおかしな流れがずっと続いている。
経済指標の結果の良好なら実体経済も良好、結果、株高、となるのが健全なマーケットだと思うが、現在は経済指標の結果が悪いことで利下げ期待で株高という、金融相場によってのみ、すべての市場が反応するという歪んだマーケットとなってしまっているのが、現在の世界である。
こんなマネーゲームで動く金融市場を見ていると、金融市場には、いよいよ限界を感じざるをえず、金融グリードどもの欲望がもたらした歪みが頂点に達すると、やがてまっとうに生きている人々の生活すら破滅しかねない未来へと導かれるように思えてしまう。
そんな破滅の未来に向かっての序章が、いままさに市場でずっと奏でられているような不気味さを感じる昨今である。
そんなことはともかくとして、為替取引においては、利下げしようがしまいが、どちらに動くかが重要で、現在のドル円相場を見ていると、よくもまあ、こんなきわきわまで持ってきたな、というのが率直な感想である。
今月のドル円は、104ミドルを底に上昇を続けてきたドル高(円安?)で、ドルストレートのドル安気味を考えると、ドル高か、円安ドル安かはともかくとして、リスクオンで進んでいる。
チャート的には、8月1日からの109.30を天井とした下落をほぼ全戻ししていくような流れで、でありながら、この高値にはまだ届いておらず、もしこれが9月限定の壮大なレンジであるとすればいまはレンジ上限。10月のさらなるドル円上昇に向けての準備完了ならこのまま上値をブレイクを待つ状態、というきわきわの位置にきている。
為替相場に巣くうグリードどもも、FOMCに向けてよくもまあ、こんなきわきわまで相場を持ってきたものである。
今月のドル円の上昇波形を上昇チャネルで結んだ時、その上限の限界領域が、ちょうど、8月の天井109.30あたりでびっちり当たるような角度になっているのもすごい。
方向としては上値方向がほぼきわきわであるのに対して、これがもしレンジであったしたなら、下値余地は今月の戻り値幅分だけまるまるある、という状況である。
リスクリワード比を考えれば、109.30アッパーを損切りと置けば、いますぐショートでエントリーしたとしても、下落の場合の下げ期待が4円近くあり、リスク1円:リワード4円という、かなりおいしげな形である。
しかし、そんなイージーなリスクリワードが成功することはきわめて稀である。
だから、為替相場は9割が負ける世界なのである。
では、いますぐロングでエントリーした場合はどうか、といえば
さすがに損切を104円ミドルの底に置く必要はないにせよ、107.50割れくらいまでは下を見なければならないため、現レート(108.20)からみれば、70pipisほどの損切幅、上値は109.30ないしはそれのブレイク、と考えれば、リワードは1円以上。
そう考えると、買いにおいても一定のプライオリティがあるように思える。
いずれにしても、今回のFOMCのドル円の戦略については、上下、どちらに跳ねたとしてもその方向が極端だった場合、基本は逆張り狙いでいこうと思っている。
つまり上に跳ねすぎた場合は売り、下に落ちすぎた場合は買いである。
その意味では、方向としてはやはり上をみているため、初動が下に落ちてもらった方がよい。買いに入れるからである。
いずれにしてもFOMCまではあらゆる通貨ペアが様子見モードでまともな動きは期待できない。
深夜の3時まで待つのも辛いところがあるが、とにかくFOMCを迎えるまではノートレードである。