111.20アンダーが重要なポイント
本日は、ユーロドルは1.1340アッパーをキープしているものの、
ドル円は110.90アッパーまで上値を伸ばしてしまっている。
買い上げは東京9:00から進んだ。
昨夜の底堅さからの、日経もプラスという
NY様の引き継ぎからの〜現物株株高、という黄金タッグで円安を促した感じである。
しかも昨日は黒田ミニバズーカがあったのだから、円安地合いは、なおさらだろう。
NYはその地合いを底割れさせることができず、そのままバトンは東京に返してきたのだから、東京勢がはしゃいでドル円ロングはまあ、見えてはいた。
東京勢のメゾンデートルは、ドルラブ!円ファック! である。
結局、110ミドルアンダーをバックに見立てての押し目買い…はNY時間には失敗すると見立てていたが、東京時間に入り、その教科書ディールは成功した。
東京時間はトリッキーなことが起こりにくい優等生相場なので、ここまで下値を守れたことが教科書ディール成功の勝因だろう。
110ミドル割れを狙って売っていたNY勢は、東京勢に刈られた形である。
NYから金星を上げられた東京勢。
やはり、ドル高円安には強し! である。
では、ここからドル円が上値をぐいぐい追うのかというと、そこも怪しいところはある。
111円アッパーからの下落の戻り過程で、ど高めを作ったのが現在東京勢のみなので、ここに欧州NYが追随してこなければ、東京勢は今回も高値掴みの養分となる。
ただ今回の場合は、本当のど高めが111.10アッパーにあるため、これが東京勢だけの掴んでいるロングではない可能性もあり、その意味で、ここからさらに続伸する可能性もなくはない。
もしも、ここからさらに欧州以降が高値を更新してくれば、ドル円の戻りはより強固なものになる可能性が一気に高まってくる。
よくよく考えたら、ドル円の戻りがこのまえの111円で終わるというのも、怪しい話ではある。
フラッシュクラッシュから、111円まで戻ったドル円が、111円10アッパーから天井ビタ止まのような状態の2/14から、経済指標下振れで下落し110円ミドルを割れはした。
111円アッパーからの値幅のない高値滞空によって、値頃感での売りが成功した形だが、そもそもあんな状態で天井がつかめるというのも、あまりにもイージーすぎる。
あの滞空ゾーンでショートした豚たちは、ほとんど含み損の苦労もないまま、一気に含み益を得られたわけで、それが年初からの戻りのピークだったというのが、どうも解せないのである。
天井というのは、得てして、気付いた時にはもう遠い、というくらい速くターンしてしまうのだ。
となれば、ドル円はいまいちど111円越えをアタックする可能性が高いように思うが、
111.20アンダーには、200日移動平均線と75日平均線が重なる強めのレジスタンスがあり、そこから先に上値を伸ばすのは苦しいところもある。
昨日のような黒田ミニバズーカは、そのあたりでやっておけばよかったのにね、と、思う。
そうすれば、111.20もやすやすと超えて、上値を追うのは容易いかもしれない。
もちろん、皮肉全開である。
これまでやってきた緩和政策は一部の輸出大企業と投資家以外で得した人間など、ほとんどいない、ということに、優秀な頭脳の持ち主ばかりのはずなのだから、いいかげん気づくべきである。
まあ、あらかじめわかっているのに、確信犯でやってきてたのなら、それはそれですごいけれど。