ユーロポンド、踏まれまくる…

やはり、あらゆる通貨ペアがテクニカルの利かない壊れた状態になっているとき

ユーロポンドだけがテクニカルが効くはずもなかったか。

 

自分はリーマンショックの暴落をリアルタイムで見ていたが

 

そのときと現在ではまったく異なる点がある。

 

かつてはリスクオンの時にはまず買われることのなかったユーロが

今回は強烈に買われ続けているのである。

 

これまでのリスクオン相場では

 

安全資産とされる円とドルが買われる

 

ドル買い円買いの相場となることが通例だったが、

 

今回は、

強烈な円買いがはいつものだがらだが

強烈なユーロ買いがそれに付随している。

 

今回のリスクオンは

円買いユーロ買いの相場である。

 

ただ、ドルがずぬけて弱いわけでもない。

 

実際、ドルは豪ドルに対しては強く

カナダドルに対しても強い。

 

それに比べてユーロがあまりにも強い。

 

ユーロが劣っているのは、日本円に対してくらいだといってよく、

 

ドルはもちろん、豪ドルにもポンドにも、カナダドルにも勝っている。

 

結果としてドル売り相場でありながら

対ユーロに対しては主要通貨ペアが一様にユーロに対して弱いため

 

ポンドの伸びが鈍い代わりに

ユーロが堅調さを保つがゆえに

ユーロポンドは上値を伸ばし続けてしまっている。

 

現在のコロナウイルス問題は

欧州圏とて、イタリアの感染拡大に見られるように、決して楽観できる状況ではないが、

 

そんな状況はおかまいなしで、

中国経済に相関する豪ドルが売られ

原油安でカナダドルが売られ

金利先安観でドルが売られる

 

というさら湯る通貨の売りをただただ一手に引き受けた結果、ユーロは上値を追い続けている。

 

そもそもドル売り、という巨大な潮流を引き受けることができる通貨はその規模からユーロしかなく、だからこそユーロが買われ続けているのだと思うが、

 

であるとしても

同じ欧州通貨であるポンドもドル売りの恩恵を受けるわけで

 

ともにドルが売られることにより上昇するユーロとポンドを比較して

 

ユーロがポンドに圧倒する理由はない。

 

しかし、ユーロポンドが本日も上値を追うというのは

 

もう、ユーロ買いの勢いを阻害しないためにユーロポンドの下げで、ユーロ買いしているだけのようにしか見えない。

 

本日、0.8680アンダーから売りを入れたユーロポンドは、ターゲットを0.8653あたりにおいていたが

 

そこにわずか数pips届かず反転して以降は、一方的な踏み上げを食らった。

 

途中、損切りと売り上がりを続けながらも

ポジションの許容量がマージンコール寸前までいったことから

 

なくなく、さらに損切り

 

戻り目のレジスタンスは、やすやすと突破するのに、サポートはぎっちり守るという堅調っぷりで

ユーロポンドの下落サインを完全に消し去り、NY市場にバトンを移し、現在に至る。

 

現状、手ひどい損失を食らいまくったが

 

現状、なんとかいくつかのポジションはホールドしたままにいる。

 

もともと損切りのラインを0.8690アッパーにおいていたことから、

そこを上抜いて以降のユーロポンドは異様に底堅い上昇で推移している。

 

現状、テクニカル的に売りのシグナルが消えてしまっているため、目下、現在のショートはお祈りトレードに近い状態でのホールドだが、

 

大きなイメージで見た時に

やはりユーロポンドは上昇し続ける波形には見えない。

 

その最大の理由が、本日の強烈なドル売り相場によって、ポンドドルが

ポンド取引をするトレーダーが大好きな

エリオット波動における

調整C波を終了し、上昇トレンドに回帰したからである。

 

もちろん、これはポンドの強さというよりは

リスクオンのドル売り地合いというのも多分に影響はしているが、

 

そのドル売りという他力だけで上昇を担保し続けているという観点では

ユーロも事情は同じである。

 

ユーロももちろん、トレンド的には明らかな上昇波形を作っているが、

 

上昇に回帰したという意味においては

ポンドも同様で

このともに上昇波形を完成しているユーロとポンドを比べ、ユーロがポンドに勝り続けるという合理的な理由はない。

 

ポンド、ユーロ双方とも

ドル売りという理由以外で買われる理由に欠けており、

 

かつ、ユーロにおいては、ドル売りという追い風を失えば、即座に下に瓦解するもろさをもっているのに対して

 

ポンドにおいては、ドル売り圧力が緩和されたかと言って、必ずしも売られるわけではない。

 

つまり、現在のポンドはドル買い相場であろうとドル売り相場であろうと崩れる可能性が低いのに対して

 

ユーロはドル売り相場が崩れたとたん即座に瓦解する可能性が高いということである。

 

では、現在のドル売り相場がいつ終わるか

という、それはいつかはわからない。

 

まだまだドル売り相場が続こうとも

ポンドが今後崩れにくい足型を完成させたと考えると

 

これまでのような一本調子で上を追い続けるのにも限界があるのではないかと思っている。

 

 

ただ、現下の強烈な株安

それにともなう記録的な債券利回り安

 

それに付随して異常な買いが続くユーロの結果としてまたも上値を追いかけられたユーロポンドのショートは

 

テクニカル的には現状、完全に逆張り状態となってしまっている。

 

もちろん、

現在のコロナショックのリスクオフ相場におけるドル売り地合いを考えると

 

現在の問題が収束しないかぎり

ユーロドルの売りにはなかなか入れない。

 

ただ、それは対ドルについてのみいえることであり、

 

ユーロポンドにおいては

リスクオフ相場であるかぎりユーロポンドが買い、というほどユーロポンドについては、単純でないように思っている。

 

ポジション

EUR/GBP  S 0.87562  0.87165  0.87041  0.86866 0.86829  0.86797  0,86736  0,86718