ジャンク通貨が強含む時、各通貨は本来の力を取り戻す

自分が考えるジャンク通貨とは

 

ユーロである。

 

ユーロは本来、地の底まで落ちていい通貨だと思っているが

 

ここのところ、ユーロのリバウンド相場が続いている。

 

自分はユーロにせよ、ドルにせよ

本来的には紙くずのような価値しかもっていないと思っている。

 

ただ、どちらの通貨についても、人為的か投機筋が確信犯的にそうしているのか

強くなる展開があり、

 

これら2通貨のどちらが強いかによって

その他通貨はまやかしの状況に変わるときと、本来の力を発揮するときといったように、異なる動きを見せるという仮説をもっている。

 

まず、まやかしの状況というのは

米ドルが高い時である。

 

米ドルは基軸通貨の様にみなされるほど規模の大きい通貨であるため

この通貨が高い状況の時は、あらゆる通貨が対ドルで売られることとなるため

 

それぞれの通貨の本来的価値が無視され、ただただ弱含むこととなる。

 

この状況のなかでは、個々の通貨が本来的には強いのか弱いのか、というのが見えにくくなる。

 

それに対してユーロが強いときは

相対でドルが売られることとなるが

 

そこで生じる状況は、それだけにとどまらない。

 

ドル高の時はあらゆる通貨が一様に、ドル高の圧力を受けるのに対して

 

ユーロが強くなり対米ドルが売られることで

全通貨を支配していたドル高圧力という楔からあらゆる通貨が解き放たれることで

 

それぞれの通貨は本来的な価値を戻しやすくなるように思う。

 

つまり、ドル高相場においては、

ただただ、あらゆるドルストレート通貨ペアを対ドルで売ればよい、ということとなるが、

 

ユーロ高相場においては、

ユーロに対してドルが売られるからと言って

あらゆる通貨ペアを対ドルで買えばいいというわけではない。

 

その前提で、いまの相場を眺めると

現下、ユーロ高相場でありながら

豪ドルドルは弱いままで

ドル円は強含み

ポンドドルもまた弱い、という状況であることに気づかされる。

 

そうしてみると、

本質的に、ポンド、円、豪ドルは、すべて弱いのではないか、ということを感じさせる。

 

そんな流れからカナダドルについてのみ、より詳細に見ていくこととするが、

 

カナダドルについては、

ユーロカナダこそ、ユーロ高ゆえに、カナダドルはユーロに劣ってはいるものの

 

カナダドル、カナダ円、ポンドカナダ、豪ドルカナダ

 

あらゆるカナダドル関連の通貨ペアを眺めても、

いずれもカナダドルは勝っている。

 

その意味ではカナダドルは本来的には強い、ということが上記仮説からは導き出せる。

 

ドル円については、現下のユーロ高という流れのなかなか円の弱さをみたとき、円安によって押し上げられる可能性が高いように思う。

 

ドル高、上昇するわけではない。

 

円安によって、ドル円は上昇する、と自分は見ているわけである。

 

先週のドル円の大きな上昇は

日本売りのがはじまっているのかもしれない、という仮説が最近かまびすしく語られ始めているが

 

その真偽はともかく

自分のユーロからみた各通貨の強弱感を考えると

円の現在は、本質的に弱い通貨であるという結論にはいたる。

 

昨日一昨日と、ドル円は先週の上げ幅を前値戻しする勢いで下げているが

 

昨日一昨日の相場はドル安相場だった。

 

ドル安相場が続く限り、各通貨は本質的な価値を歪められ、たただただ対ドルで売られていくこととなるが、

 

そのドル売り地合いで戻りを終えることを回避し足場を作れたユーロドルは

本日より、あらためてドル売りの力を借りることなく、ユーロ買いという主体的な動きによって上値を追い始めている。

 

その証拠に

本日はユーロドルのみならず

ユーロ円、ユーロポンド、ユーロ豪ドル、はてはユーロトルコさえ上昇する

ユーロの一方的な買い戻し相場である。

 

昨日まではここまでユーロ独歩高の流れではなく、各ユーロクロスはまちまちな強弱関係を作っていた。

 

本日より投機の豚どもは、ユーロ買いをいよいよ投機のターゲットとして見出している節がある。

 

これまで苛烈に売られすぎていたことから、大量の売り玉のショートカバーもその援軍として期待されることもあり

ユーロ買いという投機戦略は、その流れが継続するが入りワークする可能性が高いということとなる。

 

問題は、このユーロ買い投機をNY勢が信認するかである。

 

ここ数日、ロンアニとNYとのなれ合い関係が崩れてきているところがあり、

 

NY勢はロンアニの方向性を否定することが多くなっている。

 

ただこれは、各通貨の強弱関係がまちまちなり、方向性が読めなくなった時にかぎられ

 

一方的な投機仕掛けが生じた時には

NY勢はロンアニどもとなれ合い、

その方向性を信認し、よりその圧力を膨張させることの方が圧倒的に多い。

 

ユーロドルは21時過ぎ、1.0900を超えて損切りを巻き込みながら1.0910を吹き上がったのち、そこから急転して下落、短期足レベルで上髭陰線のピンバーを作ってきた。

 

チャート分析における上ヒゲは天井のサインであり、ここから反転下落する可能性が高いといわれる。

 

ただ、こんな中途半端な位置で、ユーロドルの戻りがトップアウトしたようにはどうも思えない。

 

この手の下げで戻り売りがあっさり決まるなら

誰もがFXの勝者であり、

こうも少数の勝ち組のみが利益を享受し、圧倒的大多数が負けるという現実が起こるはずもない。

 

自分は本日はユーロドルを取引するつもりはないが、

 

このトップアウトを示唆する状況のなかで売り玉を積んでいくのが負け組たちであり

ここから買いを入れていく連中こそが、一部の勝ち組連中なのではないかと思っている。

 

ユーロドルが1.09すら超えて、戻り相場をより鮮明にしてきたところで、なぜこうも一方的に下げはじめたのか、といえば、

 

1.09越えも視野に入ってきたところで

いよいよ湧いてきたにわかの買い豚どもを

いったん下に振って振り落とすとともに

ここで湧いてきた逆張りショートの売り豚の玉を大玉の買い玉をカバーさせる玉とするとともに、この売り豚の損切りを使ってさらなる上値追いをするためではないか、と思っている。

 

そう考えるなら、なぜ自分はユーロドルを買わないのかといえば、

 

ドル円ロングとドルカナダショートですでにポジションがパンパンで、

あらたにポジションを作る余力があいからである(泣)。