この1ヶ月、グリードどもはドル円について、大衆をどちらに向かわせようとしていたのか
下であろうと思う。
大衆にドル円を売り方向に向かわせる、というのは、ドル円が下落すると思っているからではなかろう。
金融市場で蠢く欲にまみれたグリードどもはドル円については上昇を見立てているように思える。
だからこそ、大衆に悲観をあおる。
これら大衆の売り玉が、近い将来の上昇のための燃料になってくれるからである。
米中協議が不透明になるにつれて、3月から続いている香港デモをいきなりフォーカスしたり、トランプの弾劾ネタを繰り出したり、
グリードと結託しているのか、今月のマスコミもこの手のネタをやたら煽ってきた節がある。
そのたびにドル円は上値が重くなるが、
その現象説明で、世のアナライザーどもは、
上記のネタを口実に上値の重さを説明するのだから、よりこれら風説が大衆に影響を与える。
グリードどもがお願いしなくても、現象説明しかできない世のアナライザーどものためにも、悲観報道の材料を定期的に配信しておけば、こいつらの都合のいい共犯者として、アナライザーどもはこれら材料を拾い集め、悲観相場をあおってくれるのである。
ギャラを1円たりともあげなくても、オートマに自分たちの思惑通りのあおりを助長してくれるアナライザーどももまた、グリードどもにとって便利なツールである。
おそらく、米中の第一弾合意はなされるように思う。
そこで生じる強烈なリスクオンの前に、グリードどもは大衆にできるだけ多くのドル円売りを積んで欲しい、と思っているのではないか。
米中合意が破談の終わるなら、グリードの狙いはドル円売りのリスクオフで、
であるなら、昨今の報道はむしろ、香港デモにせよトランプ弾劾ネタにせよ、楽観をまぶしたものになるように思う。
どんな事象も、それが戦争であってすら、100:0で、完全悪で塗り潰されることはない。
どんな事象でも、楽観、悲観の側面があり、そのどの側面に光を当てるかによって、その事象の主観的評価は変わる。
これは逆に言えば、主観的なある一定の評価に誘導するために、悪意ある者が、その方向に応じた側面に光を照射する、ということもできる、ということである。
世のヘッジファンドは、年会費億単位の金を払って情報ソースを取得していることも多いと聞く。
世に普通に流布する情報にあきたらず、なぜ、そんな高額な費用をかけ、独自に情報を得ようとするのか。
それは、無料で提供されるあらゆる情報が、それが欧米の大手の通信社のものであれ、いや、その手の巨大メディアであるがゆえに、
一部の勢力の息のかかった、バイアスに満ちた情報を流していることばかりであるからではないか、と思う。
別にこれらメディアは嘘を流しているわけではない。
ただ、これらメディアが、悪意を内在し、必要のない情報を過剰に流したり、逆に必要のある情報をほとんど流さず、また、意図的に悲観的な側面ないしは楽観的な側面にばかりスポットを当てることで、
あらゆる情報はそれぞれ等価の価値を持つことがなくなり、ある情報は過小評価されすぎたり、ある情報は主観的な意図でその評価が一面的になされることは普通にあり得る。
いま、その誘導的報道はリスクオフ的なものばかりで、でありながら、ドル円はそれほど下落はしない。
これは大衆が楽観し、底値を拾っているのではなく、
大衆は悲観し、売っているが、それをグリードどもが買い集めている結果ではないか、と思っている。
つまり、これからドル円は上がる、としか思えない。
グリードどものドル円買いの仕込みは、すでに完了しているように思えてならない。
いまドル円を売ることには危険しか感じない。