豪ドルをいたぶるのももういいだろう…
ユーロ豪ドルは、自分が強烈なレジスタンスがあると考える1.63アッパーを試すべく、1.63にタッチするまで上昇した。
まあ、やるとは思っていたが、
よくやるわ…強欲どもめ。
たった1日で、ここまで値幅を稼げればもう十分だろう…。
東京、欧州、ロンドンと
本日のユーロ豪ドルは買いだけを突き進めてきた。
ここからさらに投機的に新規の買い上げが入ったとして、
このど高めでさらなる追随の買いが入るのだろうか。
というか、東京時間からすでに
さらなる高値を見越しての新規買いに応えてのど高めの買いでの高値更新は
すべて売り豚の損切りによってのみ作られているように思う。
そして自分が考える強烈なレジスタンスゾーン、1.63より上で、新規買いをする投機に応えて、さらなる高値で損切りしてくる売り豚は果たしてどれほどいるか。
1.63より上は、売り豚が渦巻くゾーンで
すでに1.63~1.67と、400pipsもの値幅の乱高下で、売り方が勝利した領域となる。
つまりこのゾーンにいる売り豚たちは
本日のブレイクアウトのようなテクニカルシグナルに乗って、にわかでモメンタム買いをしている豚たちと異なり、解のはっきりしない亡者のようなゾーンのなかで、いまの買い豚たちよりもはるかに危険な勝負を重ね、そして勝利してきた売り豚どもである。
こいつらは、1.63を超えたくらいでは損切りどころか利食いのショートカバーすらそう簡単に行わないだろう。
その領域ににわかの買い豚が突っ込んだところで、
その突っ込んだ以上にレートは上がらない。
なぜなら、このゾーンで損切りやショートカバーはほとんど起こらないだろうからだ。
豪ドルドルについても、事情は同じで
豪ドルドルは、0.679~0.669の底値レンジゾーンを買い方が勝利し、その下値領域を上にブレイクさせてきた。
本日、ユーロ豪ドルは、中期下方チャネルラインを上にブレイクしたが、豪ドルドルはそれより以前、9月の初めに、今回のユーロ豪ドルが抜いてきた下方チャネル以上の長期下方チャネルを上に抜いているのである。
米中貿易問題がどう、利下げ観測がどう…などなど
徹底的に豪ドルが売られ続けるような材料が次々ぶつけられるなか、長期下方チャネルを上に抜いた。
この下方チャネルの起点は、2018年1月にまでさかのぼることのできるチャネルで、本日、ユーロ豪ドルがブレイクしたチャネルどころでない、強固なチャネルである。
今回の豪ドルの売りは、今日突然はじまったわけであない。
9月14日のNYタイム(営業日で言えば13日夜から14日明けにかけて)で、0.6890アッパーにあった豪ドルドルに突如売りが浴びせられた。
オセアニア市場もクローズし、NY勢とロンアニしかいないNY市場で、豪ドルドルの売りは突如開始されたわけである。
その後は、そのNY様の号砲を以下、東京、その後のロンドンと踏襲し続けることとなる。週明けはサウジ問題で窓開け下落。ここの下げでもグリードどもは満足せず、ECBやFOMC,その他材料が次々発生し、ドル買いドル売り、ユーロ買いユーロ売りと相場が猫の目の間でも、基本ラインは豪ドル売りを続けてきた。
そしてそのフィナーレ?が、今朝の豪州雇用統計のマイナス材料をむりやり過大に材料視しての豪ドル売りである。
ここに突っ込んで売ってきたのは、NY勢ではない。
NY勢が作り上げた豪ドル売りモメンタムに毒され、NY勢が創始したトレンドの中で、東京勢、オセアニア勢が、自ら材料を豪ドル売り方向に解釈し、自らで突っ込んで豪ドルを売り、トレンドを増幅させたのである。
豪ドル相場の相場は、東京勢はもちろん、現地、オセアニア勢が決めているわけではない。
トレンドの起点も転換点も、そのほとんどが、豪州となんの関係もないNY、ロンドンが決めているのである。
たしかに、これまでユーロ豪ドルは、継続的な下げから反転し囲われていた中期チャネルを上抜き、それまでの高値をはるかに更新する、ということをやってのけた。
中期下方チャネルを大きなフラッグのようにみたて、それまでの下げを帳消しにし、より大きなスイングの上昇トレンドをふたたび完成させたのである。
では今回も同じことが起こるか。
つまり、今年の8月を起点とする中期下降チャネルをブレイクしたことで、そのチャネルをフラッグと見立てて再度の高値更新、ということが起こるか。
同じようなユーロ豪ドル買い祭り、
のようなことをまた実現するためには
ユーロ豪ドルは、直近高値、1.6780あたりを抜き、1.68までぶっ飛ぶということである。
自分は2匹目のどじょうは、もういないと考えている。
本日のユーロ豪ドルの大きな上昇、に典型的な豪ドル売り相場のトレンドは、繰り返しとなるが、今日始まったものではない。
豪ドルドルの下落トレンドの起点は、東京時間でもオセアニア時間でもない、東京時間深夜のNY時間に、何の前触れもなくNY勢が作ったトレンドである。
そしてもまた、ユーロ豪ドルの上昇トレンドの起点もまた、ECB政策金利発表の日に、NY勢が作ったものである。
NY勢が作り上げたトレンドに、東京、ロンドン他、引き継いで、ふたたびNYに帰ってきた。
このトレンドを継続させるか、転換させるかは、NYのさじ加減次第である。
豪州がどうであろうと、東京、ロンドンがどうであろうと関係はない。
そもそも豪ドルのトレンドを作っているのはNY勢なのである。
ここから豪ドルにおかしな買いが入ったとしても、それどころか暴騰級の逆圧力がかかったとしても、それをアナライザーたちは、常にもっともらしい理由をつけてくれる。
調整だ、とか利食いだ、とか。
トレンドの始まりは、いつも最初は利食いだとか調整だとかいう理屈で片付けられる。
トレンド転換の起点を、調整だ利食いだ、と分析せず、いまトレンド転換した、とリアルタイムに説明できるアナリストはおそらく1人もいない。
トレンド転換の始まりは、必ず利食いや調整のように見える。その波動が直近の安値や高値を抜いて初めて、トレンド転換を疑い始める。
そういうダウ理論的なブレイクまえの波動をトレンド転換と読み取ることは、事実上、不可能に近い。
豚は充分肥えさせて食らうほうがうまい。
現状、売り豚たちは、売り持ちというエサを食らって、たんまりと太っている。
自分がNY勢であるとすれば、
こんな戻りど高めのレートからさらに上を買って、強固なゾーンの売り豚の損切りを狙うより、
数週間かけて育てた豪ドル売り(豪ドルドルショート、ユーロ豪ドルロング、ポンド豪ドルロングなど)を売りで切り崩して損切りさせたほうがおいしいと考える。
正規雇用者数が減少? 利下げ期待?
NY勢にとっては、そんなファンダメンタルズなど関係はない。
こいつらは、ただモメンタムに従い、時には自らそのモメンタムを作り、敵を最も多く殺せるゾーンに向けてポジションを傾けるだけだ。
ということで、売り追加。
地獄道はまだ続く…。
ポジション
EUR/AUD S 1.62981 1.62909 1.62915 1.62917 1.62922 1.62828 1.62762 1.62417 1.62344 1.62339 1.62323 1.62316 1.62314 1.62225