カナダ中銀は利下げはしないと思う
いろいろなトピックを追っていると
最近、カナダドルの弱気筋の一部から
カナダ中銀が10月に利下げするという観測をぶちあげ
自身のカナダドル売りの追い風としようとポジショントークをしている節があるのを発見した。
なんともせこいやりかただが、
そんな観測に踊らされる大衆がどれほどいるかはともかく、自分はカナダ中銀は利下げしないと思っている。
まず、カナダはインフレ率や失業率その他経済指標から
利下げの意味はないなかで、現在の世界的景気後退懸念や
米中貿易摩擦などで、予防措置的に利下げを行う、という見立てがあり
その利下げ期待度は65%とかなんとか観測があるようだが
自分に言わせれば、65%などという確率は、0%に等しい不確かな確率である。
そもそもカナダの対米との関係を考えると、その予防的措置が
トランプ大統領の望む、米ドル利下げの優位性を相殺することになるという点を忘れてはならない。
カナダは米国に対して経済的な依存度は高く
米国の国益に反するようなことをすれば、カナダ経済とってもデメリットである。
いま利下げ期待がカナダ以上に強い米国の利下げ状況を
打ち消すことになるカナダドルの利下げは
もともといまのカナダに必要のない措置であるのに加え
米国も望まない状況であるはずで
そうした状況を勘案すれば、カナダ中銀は結局、
カナダドルの利下げを見送ることになろうと思う。
いまのカナダドル売りが、この利下げ期待を織り込んだものであるとすれば
その期待は早晩剥げ落ちると自分は考えている。
つまり、カナダドルは買われ、ドルカナダは暴落する。
一部のカナダドル売りを大衆に囃し立てたい一部の姑息な連中のポジショントークによって
ここまでカナダドルを高値圏に膠着させ
下割れを防ぎ続けているのはたいした仕掛けであるとは思うが
仕掛けは仕掛け、
根拠のない思惑のみで相場を操ろうとしても
そのたくらみは、やがて潰えてしまうであろうと確信している。