売り豚の投機どもにとっては、ドルカナダにもう売る理由はない。だから売る。

ドルカナダは、1.3050の損切りを上抜いて後、戻り売りにさらされて、ふたたび1.3040以下に値を沈めている。

 

ドル円の上昇や、その他ドルストレートの動きを見る限り相場は徐々にドル買いに傾斜し始めており、現在ドル相場に相関しやすいドルカナダも徐々に下値が堅くなりつつある。

 

しかし、そんなドルカナダをいまだ売ってきた連中がいる。

 

もちろん、原油相場が上昇している流れもあるだろうが、

 

この原油相場との相関、といういまや手あかにまみれた理由以外でドルカナダをいま売る理由は(実際、ドルカナダ相場は最近、かならずしも原油相場に相関しすぎているわけでなない)、ドルカナダを一時的に下げる口実にはなろうが、本質的には実はもうない。

 

それではなぜ、ドルカナダはいまだ上値が重く、売られているか。

 

どんな連中が売っているのか。

それは、1.3040アンダーから突っ込んで売っていった売り豚。主にロンアニが、自らの逃げのために売っているのだろうと思う。

 

なぜ、逃げるために売らねばならないのか。

 

それは売る理由がもはやないからである。

 

これは、1.3040アンダーまで突っ込んで売っていた売り豚にとっては絶望的な状況である。

 

だから、こいつらだけが売ってくる。

 

なぜ売るのか。

 

 

自分らの、逃げ場を作るためである。

 

いくら大玉があろうと言えども、こんな一部の欲豚の思惑のみで、何日も何週間にもわたって自分が思う通りの方向にポジションを進め続けることはできない。

 

中央銀行の為替介入すら、何日も相場を逆行させることはできないのだ。

 

しかし、それなりの資金量があれば、数時間単位くらいなら一過性のレートを作ることはできる。

 

市場の地合いに逆らうようなポジションでも、大玉をぶち込めば、一時的には自分が思う方向にレート持っていくこともできるし、損切りの浅い短期のにわかの買い豚の損切りくらいはヒットできる。

 

まあ、プチな為替介入のようなものである。

 

なんのためにそんな必要があるか、といえば

 

下で突っ込んで売ってしまったポジションをできるかぎり軽微な傷で逃げるためである。

 

たとえば、1.3035から売っていたとして

1.3050で損切りとなれば、15pipsの損失である。

 

しかし、大玉の売りを入れて、1.3040までレートを落とせば、損失は5pipsに抑えられる。

 

自分たちの傷を浅くする。

 

たったそれだけのために、市場と逆行するむちゃな玉を打ち込んでくる。

 

大玉でひと時であっても人為的なレートを作る。

 

小口の投資家にはとても真似できない芸当である。

 

経済指標を事前につかむインサイダー。

自分たちが踏まれたら、大玉を張って損切りの幅を軽微にする。

 

こうしたあらゆる負けのリスクを減らす手をつかえるのだから、投機筋は個人投資家に比べて圧倒的に有利である。

 

東京勢はあまりやらない手口だが、

ロンアニやNYどもは、しばしばそういうことをやってみせる。

 

現状、1.3040から下で売った豚にとっては、どこでも安値からの突っ込み売り状況となっており、

 

一度ならず二度までも1.3050のレジスタンスを突破されたとなっては、買い豚にも勢いがつくため、大玉を打ち込んでももはやレートを下げられない可能性もある。

 

がゆえに、ファーストプライスを付けた直近こそ、無理やり大玉の売りを持ち込むことに効果があり、、

ドルカナダのレートを一時的に下押しさせることができる。

 

現在の売り豚は、そこで捏造した下押しを最大の逃げ場としようとしているのだと思う。

 

これが、1.3055から一気に切り返してのいきなりの1.3040割れまでの下落であろうと思う。

 

ドルカナダは短期攻防戦において買い豚が勝ち、もはや売り豚にとっては敗戦処理の段階である。

 

NY自身が戻していった1.3050のゾーンを逆張り上等でがっぷり四つで向かうことは困難である。

 

そもそも日足レベルの地合いは完全に戻り相場を形成しており、ドルカナダ売りは完全に逆張り

しかも、売り玉をぶつけるその相対となる買い方は、自分たちと同じパワーを持つ、同じNY勢なのだ。

 

世界最高レベルを謳うNYであっても

じぶんと同類の相手を逆張りで打ち負かすことはほぼ不可能である。

 

そもそも、1.3050をタッチされた段階で

売り豚どもにとって、売るための理由はもはやない。

 

1.3050を抜いても、1.3040アンダーから売っていた欲豚どもが皆が皆、ポジションを投げているわけもなかろうが、

少なくとも投げている豚も確実にいる。

 

その意味で、現状のドルカナダ売りには、昨日ほどの一方的な売り豚勢力の厚みはない。

 

1.3050を抜けた段階で、売り豚がポジションを投げた分、勢力図は買い豚の数の方が勝る結果になることは、売っている豚どもがいちばんわかっていることだろう。

 

だから、突っ込んで売ってしまいつかまった豚たちにできることは、手負いの虎となって、理由なき売りでも、それを積んで積んで一時的にレートを下げるほかないのだろうと思う。

 

いまさら1.3040に近づいたとしても

ここからは押し目買いも入ってくるし

自分たちと同様、1.3040以下から売ってつかまった売り豚たちのやれやれの買い戻し(利食い、同値撤退、もしくは最低限の損切り)もある。

 

このレジサポ転換が俗にいうロール・リバーサル、ということになるが、

これを自らの大玉で確認するだけの行為とはなろうが、

売り豚にとっては、1.3040アラウンドが

最後にして最大の逃げ場であることは十分にわかるはずだ。

 

もともと今週のドルカナダの売りは、市場の圧力にかなり逆行したものであることは、NYの売り豚どももわかったはずである。

 

相場のイロハどころか、あらゆる金融知識に長けたNY勢が、現在のドルカナダの売りを逆張りと思っていないとするなら、バカである。

 

現在の順張りは日足レベルで見た時、明らかに買いである。

 

だからこそ、NY勢は下値を追ったわけで

その素地も昨日の相場においては十分あった。

 

だから、昨夜のNY勢は

ドルカナダを1.3030割れ寸前まで追い込めた。

 

市場の下げは売り豚によって引き起こすことはできない。

 

買い豚のポジションの投げ、損切りがあってはじめて市場は大きな下げとできる。

 

いまドルカナダが下がることは、健全は波動からすれば想定外の流れであり

だから多くの買い豚は買いを持っていたはずで、それが次口に損切されたのだから、レートが下に走った。

 

それを確信犯的に行ってきたのが、昨日のNYどもである。

 

それが本日、13050を上抜いたことで

売り豚のたくらみは以後見透かされていくことはあきらかで、その結果を認め、一部もしくは大部分の投機売り豚の撤退も促したはずである。

 

結果、昨日の投機売り豚の数が10とすれば、

現状は6か5、場合によってはそれ以下であろうと思う。

 

それに対して買い豚は息を吹き返しつつあることとを考えると

 

昨日の半分かそこらの勢力で、ふたたび買い豚を切り刻んでいくことは、きわめて困難である。

 

むしろ、今後刈られていくのは自分たちである、ということくらいはわかろうというものである。

 

そんな流れの中で、ここで売りを仕掛けてみても、そんなものは投機的な売りでもない、完全な値ごろ感の逆張りショートで、そんなことをするのは本邦個人投資家くらいのもので、NY買い豚どもにはそんなものは通じない。そんな売りはそれが見透かされ、むしろ踏みあげられ、その売りポジションの損切りを狙われる可能性が増すだけである。

 

となると、売り豚の選択肢はただ1つ。

 

いつ逃げるか、のみである。

 

そんななか、自分の逃げ場をいかに有利に作るか、という理由以外では理由もないなかで、無理筋を通してドルカナダを売ってきた連中は、できるだけ傷を浅くして速やかに逃げるかのみを考えている。

 

いまいちど1.3050を抜けてくるようだと、いよいよ市場は買い側に傾き

どれだけの大玉があろうとも、売り豚の制御不能の状態になる可能性が高まる。

 

売ったら売った分、買いで拾われ、場合によってはその売り玉すら損切にぶつけられる可能性が増してしまう。

 

そうなってしまうと、逃げ場を作るだけのために大玉の売り玉を打ち込んだところで、レートを再度落とすことはとうてい困難になる。

 

最初の1.3050越えの、市場がまだ一過性の上昇か本格的な戻しかを確信できてないファーストプライスの瞬間こそ、一部の踏まれた豚どもの都合だけで放たれる売り玉が効果を発揮する。

 

さらに1.3080アンダーから戻り売りをかけていた豚たちは、もう1.3100アッパーから売り持ちした準大口の家来として特攻的なドルカナダ売りの先兵となる気はないだろうが、この連中は逃げの売り玉を打たずとも、いつでも買い戻しに入ることができる。

 

がゆえに、逃げの大玉を打つのは、1.3040アンダーで売りで入った投機豚のみであろう。

 

この豚どもがダマシとなる大玉の売りを入れ、捕まった売り玉の逃げの契機として、そのポジション含め、1.3040アンダーの捕まったポジションを引き下げたどこからのレートで買い戻しに入ればどうなるか。

 

ますます売り豚の数は減り、さらに買いの圧力が増していくことになる。

 

そこまでの流れを想定したこの先の流れを見越せば

売り豚どもは現状、すでに詰んでいる。

 

そうなってくると、あとはもはや手下を失った1.3100アッパーの大口の売り豚がどうするか、となるが、こいつらにできるのは、自らで売りを入れるか、そのまま買い戻しをはかるか、もしくは自らの水準まで戻ってくることを甘んじて待つか、この3択しかない。

 

ただ、欲にまみれた売り豚どもが、座して死を待つことなど考えがたく、利益の最大化をはかろうとするだろう。

 

つまり、1.3100アッパーからの売り豚もどこかのタイミングで買い戻しをかけはじめてくる。

 

この大口系列の豚どもにとっては、決して安値から売るという防戦的なエントリーはまずしない。高く売って安く買い戻したいという大口ならではの特権を自ら放棄することなど、はなから選択肢にはないからである。

 

よって準大口のこいつらも買い戻しを計るしかない。

 

1.3100アッパーから売っている準大口

1.3080アンダーから売っている中口

1.3040アンダーでなおも売ってきた、短期突っ込み小口投機。

 

現状、この三者すべての選択肢が買い戻し一択である。

 

昨日は、ロンアニが投機的にドルカナダを買いあげたこともあり、これら買い玉も大きな燃料となって、

1.3080アンダーからの売り圧力は一定の効果を発揮したが

 

本日のロンアニはドルカナダを買うどころかむしろ売っていっている。

 

つまり、本日は、買いポジションを売りに転じる下げ圧力はなく

既存のポジションにおいては、むしろ投機売りポジションを買い戻す上げ圧力のほうがはるかに大きくなっている。

 

つまり、本日NYが下げたとしても、これはNY時間からの新規売りポジションがメインで、既存の買いポジションの損切りは期待できない。

しかもこの新規売り豚は1.3050アッパーを背中に売っているはずで、ここを再び抜かれるようなら、あらためて新規の売りをいれる必然性はもはやない。

 

1.3050から戻り売りをした豚にとっては、昨日の1.3080アンダーの水準よりも戻り売り水準の位置が下がっており、そもそもより不利なレートから売りを入れている。

それなのに、本日安値を割り込めないようだと、1.3050アッパーでの売り自体が戻り売りとしてワークしないことになる。

 

その流れのままで1.3050が再び上抜かれると、もはや戻り売りする水準は、1.3080アンダーの昨日水準までなくなる、ということである。

 

ただ、本日の1.3050アッパーの売り、新規の玉とは言え、単純な戻り売りの玉よりも

1.3040アンダーの売りで捕まった売り豚たちの逃げ場づくりのための、新規売りであるようにしか思えない。

 

このまま下値を更新し、1.3030すら割れ安値更新させれば瓢箪から駒であろうが、

もともと逃げ場を探している

そんな連中が、そんな形勢逆転までも狙って売るとは思えない。

どこかで一気に買い戻してくるはずである。

 

手負いの虎と化して、1.3050アッパーというさして重要なレートでないところから大玉の売りを入れている段階で、すでにこいつらは負けているのである。

 

どこまで買い豚を焦らせるレートが捏造できるかがこいつらの狙いであり、

手負いの虎の逃げの売り玉につき、

それはそれなりに大玉で

結果的に短期のにわかの買い豚を損切りさせることはできるだろうが

これ以上レートが下がらない、となったとたん、一気に逃げるのではないかと思っている。

 

ドルカナダはもうこれ以上は落ちない。

 

なぜなら、ドルカナダはいまこそ売り場だからである。

 

しかし、投機的な売り豚どもは

売り場だからこそ売らない。

 

いま売ってもその売り足元を見られ、完全に買い豚どもに見透かされ、いい買い場とされて踏みあげられるだけである。

 

一気に売り攻勢をかけ、買い豚を焦らせ損切りを誘発させ続けられたからこそ、昨日はレートを下に突っ込ませられたのである。

 

買い場に見えるところでことごとく売り、買い豚をだまし、レートを押し下げることができたのだ。

 

現在の歪んだ相場において、ドルカナダは売るべき時にこそ、むしろ上がっていく。

 

NYだけが利を貪る、ダマシの単独のドル売りは、自分たちだけ、だからこそ功を奏した。

 

しかし、本日はロンアニすらドル売りに転じている。

 

本日をもって、NYのみが自分たち以外を嵌めて、利益を貪ることができなくなった。

 

下げるべき時に上げる、上がるべき時に下がる。

 

 

だからこそ、投機的な売りは成功した。

 

一昨日昨日と、NYのみがドルカナダを売っているが、確信犯的にドルカナダを売りこめたのは実は昨日のみである。

 

一昨日は、米国の対中追加関税を大統領選後まで維持、というヘッドラインによって

瞬発的なドル売りが生じた。

 

これはポジションの投げを伴ったもので、結果としてドルカナダは下値を掘ったが、これはNYが確信犯として投機的に売り仕掛けした結果ではなかった。

 

その結果をうけた翌日、昨日のことだが、1.3040あたりを背にした東京勢の買い戻しや、同様にこれらを背にしてのロンアニのドルカナダの投機買いが、買いポジションの偏りを生んだことから

 

昨夜のNYはその買い玉の損切りを下落の燃料にした投機的なドル売りを仕掛けられた。

 

ただ、その投機売りは昨日だけは成功したが、本日はロンドン序盤からすでにドルカナダは売られており

この段階で、NYのみの追撃的なドルカナダの投機売りは不可能となった。

 

下落の燃料となる買い玉がもうないのだ。

 

かつ、そもそも現在のドルカナダの売りは、完全に逆張りで、普通にしていれば上げていく圧力の方が高い。

 

ちなみに、下げ燃料という意味では、本日の東京勢の買い玉が下げの燃料にはなっていたが、それらはロンアニが、ロンドン時間に1.3030アッパーまで売り込んだことで、先食いされてしまった。

 

それでもトレンドフォローという意味で、1.3050アンダーからもドルカナダを売る、という選択もNYにとれなくはなかった。

トレンド増幅はNYの十八番につき、下値追いはやろうと思えばできる。

 

しかし、NYはそれをしなかった。

 

そもそも1.3030アンダーは強固な買い玉が滞留しており

そもそも、現状のドルカナダ売りは、中期レベルで見た時に完全に逆張りである。

 

結局、明らかな逆張りとなるNY勢の昨日の売りを、トレンドであるかのように、本日のロンアニが売りで追随してきた段階で、ドルカナダの売り投機のたくらみは、チェックメイトとなってしまったのだと思う。