週明けはまたドル買い方向か

週末のいきなりのドル売りの調整は、
結局、戻し気味で週末のクローズとなった。

ロンドンフィックス後に、いきなり切られ持ち直したドル円のロングとユーロドルのショートは、


ドル円が118円に届かないあたりの戻り、ユーロドルが1.04ミドルあたりまでの押しあたりまでで時間切れ。

結局ドルロング方向で持ち直した週明けの値飛びに備えポジションはすべて利食いし、スクエアにした。

ロンドンフィックス後の突如のドル円がユーロドルとも、およそ70pipsもの変動で週の終わりの終わりにいきなり大きく損失を食らったのが本当に悔しい。

もちろんここまでの値幅分すべてやられたわけではないが、

ドル円の買い増しとユーロドルの売り増しの損切りを置いていなかったことから、いきなりの急落で手動で成り行きで損切りしたことが大きく響いた。

ドル円にせよユーロドルにせよ、
NY時間にドル高方向でほぼ高値を更新したところから、その後、1時間もしないうちに日通し安値を更新するほど急速に切り返すことなど、日々の為替相場ではほとんど例がなく、
頭の隅にすら予想はしていなかった。

しかし、よくよく考えれば、週末リスクやその日の値幅のなさから、この手の急変は十分に考えれば起こり得た話で、

資産をリスクにさらしているかぎり、あらゆるタイミングで油断や楽観は禁物で、相場に参加しているかぎり、
常に最大の警戒を怠ってはならないと、

あらためて思い知らされた晩であった。

先週はかなり楽に勝てていたことから、気持ちに油断があり、
こういう気の緩みは、殺し合いや化かし合いが当たり前の為替市場では厳禁であると、今後、肝に命じなければならない。

その意味で、先週の突然の敗北は悔しいことではあるが、今後、より大きな損失を避ける意味では、いい経験となり、いい糧となったと、前向きに考えたい。

先週程度の急変など遥かに超える事態は為替相場では十分に起こり得るのだ。

ただ、常に損切りをかけておけば安心か、といえばそうとも言い切れない、というのも為替相場の怖さである。

かつて、損切りをしっかり置いていながら、値段がいきなり数10pipsも飛び跳ね、損切り設定以上の損失を食らったことがある。

こうなってしまうと、いくら逆指値を置いていたとしても無意味で、想像していないほどのいきなりの値飛び分も損失として数えさせられた場合のリスクも考えた上での資金管理も考慮しながら、トレードしておかねばならないだろう。

ここで先週のドル急落のネタ元である、
中国のアメリカ軍ドローン捕獲による、米中関係の悪化懸念という話だが、

続報では中国の返還にまとまりそうで、この内容をきっかけとしたリスク懸念は遠のいたようである。

その意味で先週のちょっとした急落は、ドル円で言えば117円ミドル界隈で押し目を待っていた連中からすれば、絶好のタイミングであったともいえる。

米株も一時は下落気味で進んでいたものの、最後にはほぼ値を戻しており、

結局のところ
先週の金曜は、あらゆる相場がほぼ上とも下ともいえない形で終えることとなった。

で、来週、となるわけだが、来週以降も、やはりドル高方向で進みそうなイメージである。

金曜日をノーカウントと考えた時、
木曜からの引き続きが月曜と考えれば、やはりドルの利上げから派生したドル買い圧力がユーロドルの長年のサポートを決壊させた、という点が大きい。

その意味で対ユーロにおけるドル買いは継続のイメージで、むしろ対ユーロにおいてのドル買いは継続どころか、これからこそが本格的にスタートした、とすらいえる。

ただ、ドル円についてはすでに急激なまでに上昇が続いており、もちろんもはやここが天井、などと気楽なことはいえないが、
とはいえ、ここからさらに上に突き進む、というのもどうにも考え難いほど高いところにいる。

だからこそさらに上昇する、というのも為替相場だが、

ここまでのところにきて、さらに買いについていくという胆力も自信も、さらに言えば個人的には、ドルへの信頼も、
自分にはない。

となれば、対ユーロにおいてのみ自信があるドル買い、となれば、

来週、積極的に行いたいところは、ユーロドルの下落からの対ユーロにおけるドル買い、

というか、ここまでのドル買いからついにサポートの決壊したユーロドルにこれから焦点が当たりかねないユーロ売りである。

先週から触れているが、ドル円の上昇が今後頭打ちになるなら、ユーロ売りから派生されるユーロ円のショートも期待はできる。

ただし、ユーロ円のことをよくよく考察してみると、ユーロ円はドル円の影響を強烈に受ける通貨ペアで、その点で警戒は必要ではある。

ユーロ円が近年で最も安値をつけた100円割れあたりをつけたときは、やはりドル円も相当に安い史上最安値を狙っていたつまり円高相場が進展しているときである。

実際、2015年3月あたりのユーロ危機のピークのとき、アベノミクスの円安相場によって、ユーロ円は130円を超えるほどのものであった。

しかし、ユーロ円の史上最安値をつけた2000年10月につけた89円割れの頃には、ドル円は、101円あたりであった。

このころはユーロドルはパリティを割り込んでおり、
それはつまりユーロ円の価値はドル円よりも下の価値と見なされていた、ということである。

2015年の時にユーロ円が踏ん張っていたのは、相場地合いが強烈な円安相場にあったこともあるが、
現在は円安相場というよりも、ドル高相場とういう方向である。

その意味で現在のドル円の上昇は政府や日銀の円安相場誘導の賜物(このときすら、ドル円の上昇は米国の緩和縮小からのドル高の追い風もあった)ではなく、トランプ相場のおこぼれからの上昇であり、日本政府や日銀が行う国賊的(と、個人的には思っている)な自国通貨毀損政策は賞味期限が切れかけているように思っている。

その意味で、ユーロ円にも今後派生しかねないユーロ安に円安圧力が加わることは、昨年までほどは強くないように思える。

その意味でやはりユーロ円について、来週からさっそくがんがん売っていけるかどうかはともかく、やはり、今後は、より下方向へいく可能性の高い最注目の通貨ペアであるとみている。

しかしながら、現在のトランプ相場はともかくとして、昨年まであれだけギリシャ危機だなんだと騒がれてたレートよりさらに下にユーロドルのレートが沈んだことは、とても不気味である。

ファンダメンタルズは常にテクニカルの後出しのように表れてくるが、

今後、ふたたびユーロ危機が煽られることが起こるのかもしれない。

来年は欧州で選挙も多いし、ドイツ銀行の問題もある。

いずれにしても、ユーロドルは長期的には完全無欠な下落トレンドに転換してしまった。

個人的には、現在のトランプ相場よりも、こちらのほうが気にかかっている。

長期的なトレンド転換が起こってしまったいまとなっては、
今後、トランプ相場が終わろうとも、ドル安方向に相場が転換しようとも、
一時的な調整こそあれ、ユーロドルにはもはや目はないということである。

ドル安時には小幅に戻し、ドル高時には大きく下落する、

そんなスイングを続けながら、今後、ユーロはずぶずぶと落ちていくしかないだろう。

その意味で、ユーロ円も今後は同じ運命を辿っていくように思う。