最近の相場を振り返ってみると、ようやく参入できそうか

ひさびさの更新である。

このところのドル買い相場につくづく嫌になってきて、ドルベア派としては、さしたるトレード成果はない。

すでに時間が経っているが、先週も雇用統計は参入し、見事に負けてしまった。

もうやらない、といいつつ参戦してしまい、また負けるのだから、もうどうしようもない中毒患者のようである。

もうこの指標の日に何ヶ月連続で負けているのだろうか…。

初動はよかった。

いったん113ミドルアンダーに落ちてきたところをロングした。
ロングなどしたくないが、もはや誰もかれもが買い目線なので、

付き合うとすればロングしかない、
と、自分すら思っていた。

これが114 超えまで進み、いくつか利食いした後、
114越えのところで買いましした。

これが捕まってしまった。

114.20あたりをピークにそこから113ミドルも割れて安値更新。

こちらは損切りである。

こういうときにショートできないのが、とてもくやしい。

114.20 は少し前の日柄から見れば、ちょうどレジスタンスにあたるあたりで、

ここは完全に売り場だった。

結局、自分ですら買い目線の呪縛に囚われてしまっていた、ということである。

結局、雇用統計の日は総計でまたも負け。

損切りでスクエアにしていたから関係はないが、
結局、週初は東京のニワトリトレードがまたも炸裂し、112.80あたりまで下落ののち、その後は、結局、114ミドル超えまでしているのだから、
雇用統計はなんだったんだ、という感じである。

月曜はイタリアの選挙とやらで、ユーロが激しく動く、といわれるところ、

結局、ど安値を作るのはまたも東京だけで、
トランプ相場と同じく、
またも過剰反応でただレートを東京だけが下に動かすという
今回も世界に向けての恥さらしのトレードをかました後は、
ユーロドルが反騰である。

それはともかく、
本日はドル円のショートでなんとか勝てた。

朝方はいつもながらの東京のど高め買いで、114.30まで、
その後はここからショートした東京勢を刈るがごとく、ロンドンアニマルが

114.40あたりまでいつもの東京刈りで伸ばす。

が…ここから、値段が伸びない、
そこからは反落。

本日はNY勢が日通し安値113.90割れを仕掛けそうとふんで、NY時間に114円あたりからショート。

首尾よく113.90が割れ、113.60あたりで利食いし、スクエアとした。

今月に入ったあたりから、ドル相場に微妙な変化が起こっている。

これまでのドルの強引な買い上げは、そもそも100円割れを下値とみたてられたあたり、つまりトランプ相場の前の9月ごろからではあるが、
そのほとんどを米勢が主導していた。

というか、現在のドル高は、ほぼ米勢投機の仕掛けによってもたらされてきた。

102円あたりから、ちらちらとキナ臭い話はネットなどで見ていた
米勢が年後半に向けて最後の仕掛けをかけ、一儲けを企んでいる、
とかなんとか、出どころははっきりしないが、

要は米系グリードがあらゆる手段を取って、大量にドル買いをかけて、ドル高を演出する、というものである。

それが為替比べて、まだ動意が作りやすい債券売りだとか原油買いだとかを仕掛けてでも、
ドル買い、という空気を市場に増幅させる、というような話である。

とはいえ、債券や先物であっても一部の勢力の資金では、意図的な方向を作ることは困難であろうし、
株高も特定銘柄はともかく、市場全体を動かすことは困難である。

その意味で米勢投機のみの仕掛けで、ドル買いが増幅された、
というのは都市伝説のようなものではあるが、

この指摘もあながち間違いでもない。

彼らの仕掛けはつねに火のないところに煙をたく、ということではない。

ボヤ騒ぎを山火事レベルまでの大ごとにする、というのが彼らの仕掛けである。

彼らの仕掛けとは、下落トレンドを上昇トレンドに転換させることではなく

もともとあるトレンドを増幅させるというところに奴らの仕掛けの妙がある。

彼らはドル高のトレンドを早期に見立てた、というかその兆しを察知した。
これはイカサマなどない彼らの見立ての勝利であろう。

そこで大量にドル買いをかますことで、

ドル高はドル高にせよ、
本当は105円だかそこらだった、ドル高のピークを114円まで増幅させた。

為替には適正価格というのははっきりしないため、
本当は105円、とかいうのも、
根拠のないものではあるが、

上昇の値幅比率からみれば
結果としては大幅なドル高にはなっている。

投機筋の仕掛け、のみで、ドル高トレンドを作ったとは思わないが、
彼らの仕掛けも相まってここまで相場が動いた、という面はあろうかと思う。

いずれにせよ、ここまでのドル高が、米勢によって主導的にもたらされたのだけは、
チャートの痕跡をみても明らかである。

米時間のなかには、投機家ばかりではなく、大口の機関投資家、公的なソブリン系のファンドなどというのも含まれていよう。

彼らがドル買いをやめない限り、
つまり、火を絶やさない限りは、投機のはやしたてる仕掛けのドル買いという名のガソリンは引火に引火を重ね
山火事はどんどん延焼してゆく。

ただ、このふざけた遊びも、いわゆるクジラと呼ばれるような大口がドル買いをやめるまでである。

彼らがドル売りにでも走れば、相場はむしろ下げにも転換する。

そんな瞬間がいつ訪れるのかは、ともかく
9月以降のドル高については、
東京勢が売っても、欧州ロンドンすら売ってすら、
米勢は単独となってもとにかくドルを買い上げ続けてきた。

何かを確信しているがごとく、むやみやたら買い上げも何度もある。

おかげで、ドルはあらゆるサポート、レジスタンス、節目等々、
なんでもかんでも破ってゆき、
そこまでくれば、
いまや東京もアジアも欧州もロンドンも、
完全にドル買い目線となってしまった。

我が国の個人投資家逆張りが好みであるが、
そんな彼らも今年の半ばからは円高相場に転換しており
この上昇においても、果敢に逆張りを繰り返しながらも、
徐々に円安方向に転換してきている。

日本の投資家はトレンド転換のタイミングが最も遅いと思うが、

彼らの多くもついにはドル高円安方向にトレンドを転換させ初めている。

常々、個人的には日本人投資家はさいごの買い手であり、最後の売りであると思っているが、

彼らがすべてドル高円安に方針をあらためたときが、現在のドル高相場のピークであると思っている。

いま世界はオールドルロングとなってはいるが、
日本人投資家さえもがドルロングに相場転換したかどうかはまだわからない。

ただ、新聞雑誌でも最近では株高や円安になどが煽られつつあり、
そのピークは近いようにも思える。

ただ、ここ最近の景色は、
少し状況が変わってきている。

完全に相場転換してしまった
東京勢、欧州勢、ロンドン勢などがドルを買うのに対して、
米時間になった途端、米勢はドルを売ってくる場合が多いように思うのだ。

さんざん世界をドル買い目線に洗脳してえおきながら、
その主犯たる米勢が、最近、ドルをあまり買ってこない。

むしろ売ってくる始末である。

もはや洗脳されて瞳孔開きっぱなしの東京勢や欧州、ロンドンなどは

ここを押し目買い!

とみて、ドル買いドル買い!

としていても
そのロングを叩き落とすようなことばかりを、米勢が行なっているように感じる。

いまや我が国の個人投資家も、ほとんどがほぼブル目線に変わってしまっており、

円高を信じるものはどんどん数が少なくなってきている。

がゆえに、
いまドル円の下落は、
特に東京勢にとっては、
なんでもかんでも押し目買いの好機、とみなされている。

もちろん、まだまだ押し目買いが正解なのかもしれないが、
実はもう下落相場に戻っているかもしれない。

相場転換は転換がはっきりするまでは、わからないのである。

いまの下落が上昇トレンドの調整なのか、下落トレンドの再開なのかは、
神のみぞ知る。

しかしながら、相場の目線の主流は、いまや下落は調整で、押し目待ちである。

ダウ理論などからみれば、
もちろんそれが定石とはなろう。

最近下落気味のドル円なれど、
いまだ日足ベースで明確な売りシグナルはでておらず、

4時間足ベースに目線を落としてすら、
さしたるサポートラインをひとつとして割れないでいる。

ただ、相場が調整なのかトレンドなのかは、誰にもわからない。

それを調整と決めつける
偏ったバイアスこそ危ないとは、思うのだが…。

そもそも現在のドル買い相場は、米勢が煽ってきた。

米債利回りや米株価などもすべて米時間に動いている。

ただし、
株価はいまだ史上最高値を更新しまくり、米債利回りもべったり高止まりしているなかで、米勢がドルを買いをあまり仕掛けてこない。

いや、むしろ売り気味である。

このこっそりとした米勢の兆しに怪しさを感じる。

いずれにせよドルショートのこちらとしても勝機が見出せそうな雰囲気である。