今週はやりようがない

今週のドル円は死んだような相場である。

先週の日銀で東京がど高めを102.7あたりをつくり、欧米に叩かれた後

米様の売りにニワトリ突っ込みで100.40あたりまで、東京ががんばって売れば、それがかつがれ、

やはり買いですね!
と、またも101.2アッパーまで東京が買ってみれば、またもそこが戻り高値で、欧米に売られ、

翌日、東京は
またも100.10割れまで売りながら、ヒラリーネタで喜んで101を目指すもわずかに届かず、また叩かれ、NYで100.20割れまでいくもそこから反転、

ですね! と、三たび買いをチャレンジした東京。

100円ミドルから100.6アッパーまで買ってみたところ、

欧州ロンドンは序盤、それになんとつきあってくれ100.8越えまでいった。

いつもの東京刈りを発動しなかったのは、欧州が株高だったからであろう。

株安ならば、それを格好の口実として売ってきたようにも思うが、

さすがにそれはできない地合い。

さらには、下がNY安値と東京の突っ込み安値が控えているのだから、

さすがに仕掛けるにしても、あまりにも東京刈りだけという口実では進みにくいのだから、まあどっちか進め、と言われれば上、しかないのかもしれない。

しかし、それでも101円も超えられないところに、欧州ロンドンどもの、嫌々な買い上げ感がありありである。

本当は売りたいのだろうが、売る口実がないのである。

そんなこんなで、ドル円は100円と101円の間の狭いレンジのなかを抜けられない今週である。

いまドル円は下落方向しかないと思っているのだが、

100円という心理的節目がどうもそのエネルギーを抑えていて仕方ない。

いまの相場の流れにおいて、100円など単なる通過点としか思えないが、

やはり市場は人間感情によって作られるため、100円、というのが妙な抵抗帯になっているのだろう。

さらにこのキリ番は、いろんな欲豚どもの感性を刺激するのか

オプションのようなものもいろいろあるようで、
そうしたボリュームなども、100円割れを阻んでいる気分ではない具体的な抵抗要因となってしまっている。

とはいえ、どのみちそうしたオプションだなんだが積み上げられるもともとの原因も感情がその発端になっている。

とにかく、100円という数字はテクニカル的にはさしたる意味を感じないラインながらそこに人間の感情がオリのように溜まることで、強固(?)な抵抗帯のようなものとなっているように思える。

ただ、どちらにせよ、いまの膠着において、
上からの売りはテクニカルというかファンダメンタルズからの売り、
下からの買いは感情というか気分のみによる買い、

なので、下が割られればこの感情は逆流し、投げが投げを呼ぶように思う。

しかし、この感情というものも、あなどれないもので、本気の殺意があれば素人でも格闘家を殺せたりすることもあるし、この感情の増幅がプロどもを打ち倒し、瞬間勝利し上のレジスタンスを抜けば、売り方もプロという名の負け犬に成り下がり損切りし、一時的にでも買いに転向などすればレートは、より上にも走るだろう。

ただし、この場合は気が動転してたショートカバーではないため、どかっとは上がらないようには思うし、やがてくるチャンスをこの買いに転向した買い豚どもも狙うことには変わりない。

とにかくいまの膠着状態が上か下に抜けない限りは大きく動きようのない相場である。

売り豚が感情のみで買っている買い豚を崩すか、
感情のみの買い豚が、感情のほとばしるエナジーで売り豚を一時撤退させるか。

売り豚がおらー! と気分や感情のみの売り豚を地獄に叩き落とすラインは100円割れ、
買い豚がぶひーっ、と勝利の狼煙を上げるのは101.25アッパーあたり

ではなかろうか。

そんな勝負が行われているのが今週である。