今週はドル円ショート!

本日は東京勢が米国のニワトリトレードで
律儀に前週のNY高値を更新した後、トップアウトした。

あんたらは一体何がしたいんだろうか…と毎度毎度思う。

東京時間に自力で上げて、自力で下げる、という東京勢のマッチポンプによって
14時ごろには一時106円を切りそうなところまできたが、
それも切り返し。

欧州勢は東京殺しが本能なので
東京勢のショート踏みあげようとしたが
結局、14時頃にロスカットを切る波動となって
下落の加速させた
発射地点106.36あたりを17:30ごろ損切りさせたのがせいぜいで
欧州もそこからずるずると下押し。

30分足より下の200SMA、120SMAなど
短期的な移動平均線がいずれも下方向を示唆している
本日上げのパワーのないドル円
無理筋で引き上げたのが東京朝方のニワトリトレードである。
東京勢の朝方のやりざまはテクニカルフォームからは
本来短期トレンドから逆行していた、
いつものテクニカル無視の
前営業日NYで上昇クローズ、ダウ株高だと
どんなことでも買ってくる、
ドル円ラブの根拠なき東洋の神秘トレードであるが

しかしながら、
その逆行が早々に叩かれ転換し順行のショートに切り替わった。
これも高値更新天井づかみの東京の逆必殺技(自身が死ぬ必殺技…)ではある。

で。そこに乗じた東京のにわかショートを
今度は欧州がそれを切るがためだけに
短期的な下げトレンドから再び逆行するドル円ロングの流れをひととき取る。
こいつらアニマルの場合も、東京を切るがためだけの
テクニカル無視の強欲トレードではあるが、
これはまだ理屈はわかるだけ、東洋の神秘のごとき謎はない。

そんなこんなであっても、結局はテクニカルにおける
下圧力にはあらがえず、というか東京刈りをそこまでであきらめ
順行しながらもずびずび落ちるだらしない感じで
NYへのパスである。

結局のところ本日の方向はやはり下方向にしかみえないが、
NY勢はでどうでるか、

東京勢、欧州勢とも
それぞれの動機は異なりながらもそれに逆らい買い上げようとして
結局垂れてきているが
NY勢さえもまた下落方向に逆らって買ってくるか。

そうなれば、本日は下落トレンドにオセアニア、東京、欧州、米国と
すべて逆らうという珍しい状況となる。

チャートフォームからは
BBCの黒田報道でのポジションの投げからの大きな下落から
再び仕切り直しを願ってるようにもみえるが、
この大幅な陰線完成の結果として、
上昇過程の発射台、直近安値105.8アッパーを割り込んだ段階で
現在の日銀緩和わっしょい祭りの短期上昇トレンドは
テクニカル的には潰えてしまっており、

方向はレンジもしくはダウントレンドに切り替わっている。

これに果敢に上昇をさせようとする勢力、
ダウントレンドを明確にしようとする勢力が小競り合いを繰り返し
結果、それに右往左往し、はらみ的ななかでレンジ状態となってきた
21日以降からの展開である。

まあ右往左往というよりは、
結局は個人的にはこれこそ投機的としか思えない
100円アンダーからの7円以上もの円安上昇トレンドは止まって
まずはレンジ状態に入っていると見ている。

はらみ的ななかでうごめく現在のドル円
レンジの上下はそれぞれ106.4あたりから105.7、といった感じで
それより上のレートも下のレートも、
現状はオーバーシュートのロングでありショートであるといった感じである。

レンジディールの鉄則としてはこの上下が抜けた方に走る、ということになろうが、
個人的には下に抜けると思っている。

理由としてはさきほど述べた短期的な移動平均線がことごとく下を示唆していること。

さらに下にオーバーシュートさせたのが欧州で
上にオーバーシュートさせたのが東京、
と考えたとき

欧米勢がどちらを潰したいか、と考えたとき
当然、東京勢を潰したいと考えるであろうから
欧州を潰すさらなる上方向より、東京を潰すさらなる下方向が可能性として高いと考えられる。

日足ベースでボリンジャーバンドをみると
ドル円はボリンジャーのプラス2σにまで達しており、
トレンドが一端収束するにはいい頃合いである。

さらには、戻りの107.5というレートは
現状のレートから見るとかなりのすっ高値だが、
それを東京がばっちりつけた、という点も
今後の上昇を保証できなくなっているアノマリーである。

現在は日銀緩和わっしょい祭りで
噂で買って、事実で売る
という意味では、まだ下落転換するのは早いようにも思えるが、

参議員選挙後の自民勝利の、
またもの金融政策頼みのアベノミクスを期待しすぎ
さらにはその理由付けにはヘリマネだとか永久債だとか
あんたら自国がそんなことしたらどう思う?
と欧米勢に聞きたくなるようなことを
彼らにとっては自国に関係ない日本破綻などおかまいないし
ありうべき金融政策であるなどと無責任に喧伝し、
7円あまりも円安に走らせ
一笑にふしていた良識ある人々さえ、あるかも?
と疑心暗鬼の円安方向に煽りに煽ったこの相場
これが月末の日銀までまだまだ続き、
さらに上を追い続ける、
というのも相当にすごい話である。

嘘も百回唱えれば本当になる、を地で行くかのように
ねつ造的なこんな噂を流した大本や
それに乗っかって円を売りまくってきた投機家達は笑いが止まらないだろう。

そんな嘘も嘘でなくなり
世のアナリストがそんな世迷い言を分析しはじめる
といったようなことさえおこるのが、
クズやクソばかりの相場の世界である。

とはいえ相場は相場につき
噂で買って事実で売れ、のセオリーから言えば
事実が判明する前に、噂で買ってをもうやめることは、
教科書的なディーリングとは反することにもなるが

いま世界中が期待に期待に胸を膨らませ売りに売っている円の影響は
もはや我が国の個人投資家にまで及んでいる。

いま我が国の個人投資家は、ドル円上がれ〜上がれ〜と
円売りポジションで大ホールド大会である。

ポンド離脱問題でもポンド円買いの個人投資家は大勢いたようにも思うが
ポンドがドルよりなじみが浅く、よりリスキーであるにもかかわらず
ポンド円をがんがん買っていたことを思うと
ドル円をロングで待つことは、より安心感があり、がっつり買いとなるだろう。

ポンド離脱の衝撃の前の戻り高値106.8を超えたあたりから
プロ筋やアナリストさえも
ドル円は上がります、108円超えます110円まで行きます、などと語り出している始末である。

その意味でいまは猫も杓子も円売りで
もはや円買いでカバーする者などいるのか、というくらいである。

個人的には、基本、我が国の投資家は最後の買い手であると思っているので
彼らがドル円を買って買って買いまくっている段階で
それ以上に買い上げようとする勢力はもういなくなる。

その意味で、もうドル円に上昇の目はとりあえずない、と思っている。

とはいえ、
ソフトバンクが大口買収で円を売りボトム反転させV字反転させた様が
数年前のアベノミクスの発射頃にもソフトバンクは同様のことをしており
そのときと風景が似ていて
アベノミクス相場ふたたび、のようなアノマリー?から
夢よもう一度! 円高相場終了!
おかえりなさい円安相場再開!
といった感じで、円安派のどや顔を後押しするような見立てを立てる人もいる。

いま現在のレートは106.2あたりであるが

これらの見立てが実は大いに誤っていて
日銀期待の剥落の暴落が起こる予兆がすでにはじまっているとすれば
現在は、相当にいい売り場である。

いまの105〜107のレンジのなかにいるドル円
今後上昇する前の踊り場であるのか、すでにトップアウトした天井圏であるかは
今の段階ではまだわからない。

しかし、個人的にはいまはドル円の戻りの天井圏であると思っている。

東京勢のニワトリっぷり、下手っぷり
欧州勢の残忍っぷり、クズっぷり

ここのところ、それらの観点からばかりレートを語っていたが

大きなトレンドからみたら
これら東京や欧州の上げ下げも、投機的なトレンド内の綾に過ぎない。

今週の個人的なシナリオは
ドル円はこのまま下落し、円売り勢を焦らせる週初で始まり
半ばあたりからそれが戻る。
そこで押し目と見なして
あらためてドル円ロング勢がふたたびロング
または含み損を抱えたままのドル円ロング勢がナンピンロング、
をかけてくるが、
戻りは下落前の水準に届かず、道半ばで生き絶え下落を再開
そのままずるずると再下落していく流れを
一気に決定的に加速させ、ドル円ロングの息の根を止めるのが月末の日銀、
であると見立てている。

ドル円の調整(いまは調整と見なされているが、個人的には下落トレンドの再開)
である、107円ミドルからの下落は
105.4あたりで一端底を打ったが
それはテクニカル的な要因に過ぎない。

今週、どこか(もしかすると本日早くも)この105.4を切りに来れば
上記シナリオは俄然、蓋然性を増す。

日銀の緩和で主役級の期待として語られているヘリコプターマネーだとか
永久債だとかいう話をもしも日銀が実施するとしたら
それはもはや、円安誘導という範囲を超えて
財政規律を無視した円の価値を極限まで毀損する暴挙であるとしか言えない。

そんなことをすればハイパーインフレが起こる、という人もいるが
ハイパーインフレは行き過ぎであるとしても、
物価が日銀の2%などという生ぬるいレベルでなく
想定以上に跳ね上がり
株高円安どころか、円安には誘導されても株は下がる、という
株安円安という日本にとっては最悪の事態、さえ起こるのではないかとすら思う。

アベノミクスが喧伝する景気回復が庶民に実感がなくとも
少なくとも相場の世界では、株や土地などの上昇で
資産インフレ気味にはなっており
それが片面からは景気回復をほざける根拠とはなっていた。

しかし株安円安となれば、
もはや資産インフレさえも失われ
単なる、突き進むインフレ、スタグフレーションになるだろう。


そうなれば、もう二度と円高に振れることはなくなり
日本の信用は極限までに失墜するように思う。

それでいいのか? 日本政府ならびに日銀!
と、声を大にして問いたいくらいである。

いまヘリマネだとか永久債だとかほざいている欧米筋は
日本がどうなろうと知ったことではない。

円安が進み、株が乱高下し、ボラティリティが上昇し稼げればいいだけである。

そんなグリードどもの戯言に踊らされ、万が一にでも
そんな選択を日銀が行うとすれば、もはや日本経済は終わりである。

その結果として
円安になって良かったね、などと言っている場合ではなくなる
120円、150円、200円、と円安が進んだところで
もうこの辺でいいよね、という話など聞かない、
どこまでも突き進む円安が発生するように思う。

そうなればこちらとしてももう円買いなどできない。

そもそもこれまでずっと個人的に円買い志向なのは、円を信用してではなく
ドルを信用していないからである。

それがヘリマネだとか永久債だとか
戦時下の緊急措置のようなことを、行うとすれば
それはもはや、平時の先進国が行う行為ではない。

その意味では、自身が日本国民であったとしても
日本当局の信頼は地の底まで落ちるし
そうなれば、その信用はアメリカ以下である。

それでドル売り円買いなでとうていできはしない。

海外の報道だとか市場の催促に煽られて
我が国の中央銀行たる存在が、そんな“期待”に応えるはずなどない、と信じている。

黒田総裁はじめ、
我が国の知性のエリート達がつどうはずの日銀が
そんな愚かな選択をしないことを、願っている。

その意味で、いま海外勢の投機どもがグリード全開での“期待”剥奪され

政府や日銀がどう望もうと
ドル円はふたたび下落を開始する。

我が国の当局の願いがどうであろうと
引力には逆らえない。

それに逆らうためには、ヘリマネのたぐいの日本経済破綻のボタンを押すしかない。
それができるはずもないであろうことから
彼らは座してドル円の暴落を眺めながら
時に介入だとか、小手先の金融政策を行いながら
円高の加速を緩める以外に手はないのである。

円高トレンド(ドル安トレンド)は今年からようやく本格的にはじまったばかりである。
この流れは、そうそう簡単には終わるとは思えない。

もしまだまだ円安トレンドが継続しており
今年の下落は、あくまでも円安トレンドの調整であり
決して円高トレンドでない、と言う人がいれば、それはそれでひとつの意見である。

ただ、20円あまりも進んだ円高を円安の調整などと言うならば
N字の謙虚な上昇で見ても77.1円あたりから125.8円の48.7円!上昇。
押して100円だとして少なく見積もっても148.7円あたりまでは円安が進むことになる。
これがありうるとすれば、確かにヘリマネでの日本信用失墜しかなかろう。

ヘリマネだとか永久債を採用
→ここまでの円高は円安トレンドの調整(に強制的に変換させられ)、
円安トレンド再開(というか、あらためて円安トレンドが開始される)

これらがない→円高トレンドの継続

こういう見立ても成り立つ。

こういう強引なロジックで、ねつ造記事?を出し、円安を煽り
下手すると、円安トレンドの実現一歩手前まで世界を煽動してきた
欧米勢はやはり相当である…。

万が一、日銀がこれに乗っかれば、欧米勢のシナリオ通りになるだろう。


□現在のポジション
USD/JPY S 106.209