アメリカ様が上げたが、その先にアメリカ様がいるゆえに動けない豚

昨日は、なんかあったわけでもなく、
株高、という要素、ほぼこれだけで、

円が売られていった。

おかげで、ドル円は、またも日足のミドルバンドに絡む形となり
このままゆけば、110円など軽く射程に入る状況で

チャートフォーム的には円売りの様相を帯びている。

米国株高、しかもドル円は上げてくれてのパス

そして日経もなんとかプラス。

それでもドル円を買い上げられず、むしろ売ってくる東京。

これいかに!?

ときほぐせば簡単である。

まず、東京勢しかおらず、
その東京勢は新値を作らない、
もしくは力がなさすぎて新値が作れない、でもよい。

これが本日のドル円の下落を読み解く大前提である。

本来なら、米国様がドル円を上げてきたのなら
はしゃいでニワトリトレーディングを行い、さらに株高なんてあろうものなら
それが日経平均前日比、プラス1円であったとしても、
ドル円をがんがん買っていきそうなものである。

しかし本日は買わない。というか買えないのである。

ただ、買えない理由は、やはり米国様である。

たしかに米株は上げた、ドル円も上がった。

しかし、先週の前営業日、ドル円を叩き落としたのは誰か。

これも米国様である。

金曜にドル円が叩き落とされた109.5あたりのゾーン。

これは誰が叩き落としたか。

米国様である。

そして、昨日は自身で下げておきながら、今度は引き上げる。

ここにはしゃいでニワトリトレード、ドル円ロング。

となれば、米国様の作り上げた恐れ多いゾーンに到達する。

がゆえに、戻り売りをする。

とはいえ、下は下で、米国様が昨日買い上げている。

で、下も追えない。上も行けない。

動けない状態。豚同然である。

東京勢は決して新値を作ったり、戻りや押し目を崩したりはしない。

たまにそれ(NYの高値安値をぶち抜く)が起こるときもあるが

これは東京勢が行っているものではない。

おそらく、東京時間に参入している欧米勢である。

がゆえに、こうした突っ走るようなレートが出るのは
大概、東京時間の序盤である。

まあ、このあたりが欧米勢の夜更かしの限界
ということなのだ、と個人的には思っている。

そういう隠れ狼がいないとき、東京勢だけとなると

値段は死んだ心電図のようになる。

本日ももろそれである。

さすがは、為替市場における昼休み、といわれる東京である。

ただし、現在の方向は、残念ながらドル買い円売りの方向に傾いている。

いま戻り売りを繰り返し、ドル円の上値を抑えている
ショート勢は、

欧州時間以降、次々と切られていくのではないか、と思っている。

本当に本当に本意ではないが、

本日トレードするとすれば、ドル円の買いや円売りを行うしかないような状況である。

ドル円の戻りはまだまだ終わらせない。

そんな執念と足腰の強さがある欧米勢は、

本当にうっとうしいことこのうえない…。