ドル下落のチャンスも、円が弱いままでドル円は死なず、そしてユーロ殺し相場

ユーロドルが欧州時間にようやくの反発を見せ
その他主要通貨でもドル安が続くなか

ドル円がなかなか下がらない。

これは主要通貨に関連するクロス円(ユーロ円、ポンド円など)の
上昇における円売りに流れのどさくさで、下落をとどめているからである。

欧州の地合いは、ドル安ではあるが、円高には進んでいない。
むしろ、クロス円の影響で円安とさえいえる。

そもそも欧州タイムにおいては、円はまったく埒外におかれ
欧州通貨のドルストレートの上下動をかけるさいに
その通貨の対円での上昇で利用されるだけが多い。

たとえば現在でいえば、ユーロ高の流れから
ユーロ円も買われるながれのなか、円を売るというオペレーションで
ドル円が買われるという状況である。

ドル売り、円売り。
欧州時間にクロスベースのオペレーションは行われがたい。

となれば、ドル売りが終了するか継続するかで今後の流れも決せよう。

そして、NY。
方向はとりあえずドル買いに走り、さらにはユーロをピンポイントで狙う相場となっている。

まずユーロ円を下げるためにドル円を下げる。
返す刀で、今度はドル買いで、ドル円は上昇しながらもユーロドルを殺す。

そんなリレーが繰り返され、
たとえばユーロドルは1.1368からじりじりと1.135割れまで
ユーロ円も136円割れまで追い込まれた。

そしてドル円
ドル円はゲリラのような動きをしている。

ユーロドルが上昇するときは、ユーロ円の上昇からの円売りで粘り
ドルストレート買いとなれば、素直に上昇する。

こうしていいとこ取りばかりを繰り返し
118円から119.8まで伸びてきたのが、ドル円である。

NY時間はとにかく、ドル円が上がる。
もう21:00になれば、目をつぶってドル円ロング!
としておけば、ここ3〜4日は連戦連勝である。

ほとんど調整らしい調整もなく伸び続けるドル円

その主因は、株高、それ以外にはない。

長期金利が上がるだ何だという話もあるが、
とにかく株高がゆえに債券が売られ、金利が上がるのだから
同じことである。

本日すら、ドル円が119.7アッパーに滞空し続けるなら
明日は120円、ほぼ鉄板である。

まず東京市場ドル円の買いを入れてくるからだ。

ただ、ここ数日は東京、アジア、欧州でドル円が売られ(もしくは持ち合って)
それを米国がまくりあげる、という繰り返しである。

いまドル円のロングポジションは
にわかロング含め、もはやぱんぱんであろう。

ふくれにふくれたドル円ロングがはじけるのは
はたしていつのこととなるか。