ユーロが高値を更新し続ける

グローベックスの戻りは、たしかに東京時間に演じられたが
また、アジア株なども堅調だったが

グローベックスなど展開でいえば
未だ直近高値を更新していない段階で、

唯一、ユーロのみが高値を更新し続けている。

米ドルに次ぐ通貨であるユーロがそれだけ上がれば
相対でドルは売られるわけで

ドルストレートも全般上に押し上げられる
ドル全面安の様相となってきている。

昨日に引き続き、
またも株がおっかけて高値を更新するのを待ち構えるのような
先走った上昇である。

これだけテクニカルのセオリーを無視され続けているいま
それをまたも語るのもかなり空しいが、

いまグローベックスは直近のアップトレンドラインを下に抜け、
本日、アジア時間から欧州時間序盤にかけて
割と強めに戻したとはいえ、
まだ、その下落の波動を否定できる状況には至っていない。

いまの短期ダウントレンドをもう一度打ち消すレベルは
13000ドルより上であり
現在のレートは12970ドルあたりである。

無論、より長い短期ダウントレンドラインを上にいま破っているので
このまま下落が進めば、この線がやがて
下落を食い止めるサポートとしてワークするであろうが、

それがそうなるかは、到達しなければわからない。
現在の時間軸から見ると、
そのサポートは、12950アンダーあたりから、すでに発生する。

下はサポートは近く、守る可能性がある。
上は、いまの反転が継続すれば、13000ドルを抜ける可能性がある。

いずれも今の段階では、予測レベルに過ぎないが

前者の楽観の方を、ユーロベースはすでに選択し
すでに高値を更新してきている。

ユーロドルにおける、ユーロ買いのドル売りをみんなでやれば
株がじりじり上にいぶり出されてくる、とでも思っているのだろうか。

無論、相場はセンチメントで動くものではあるが

断崖絶壁の前に立ち、100人のうち80人が飛べると思えば
そこに飛び込んでも飛ぶことができるのだろうか。

できたりするのである。それが相場の場合は。

宙に滞空できれば、1分あたり100万円もらえるとする。

こういう条件があれば、
滞空時間が1時間であっても、10分であっても
そんな起こしてしまうことができるのが、相場なのだ。

しかし、それは永遠ではない。

本来的に人間は断崖から飛び降りて飛べるわけではないからである。

しかし、金がもらえるとなれば、一部の連中は
命綱をつけて、断崖絶壁に飛び込む。
もっとクレバーな人間は、45分くらい滞空し
4,500万をせしめて陸地に戻る。

残りの者たちは、集団心理に囃されて
鳥にでもなったつもりで、いつまでも空に滞空する。

時間は59分59秒までは、みんなが大儲けである。
5,900万円。あと1秒で残り100万ゲットで、6,000万円である。

しかし、欲によって実現していた、あり得ない“魔法”は
60分後に消える。

その瞬間、宙に滞空している者たちは
根こそぎ奈落の底に落ちる。

命綱のある者は、途中で崖下にしがみつき
手にしていた5,900万円のうちいくらかを投げ落としながら
這い上がってくる。

残りの者は、すべてを失う。

彼らがいまはしゃいで株にせよ、為替にせよ上を追って言う様は
私から見れば、そのように写る。