めまぐるしく仕掛けが変わる。
ドル円の買いアタックがいったん失敗に終わった気配となったら、
今度は、再度のユーロドル買いの仕掛けである。
投機の連中はちょこまかちょこまと本当にうっとうしい…。
現在は、ドル買いかユーロ買いの仕掛けが繰り返されている。
厳密に言えば、
ドル買いでは、対円を売る、ドル円買い。
ユーロ買いでは、対ドルで、ドル売り。
この流れで最も恩恵を受けているのは
ユーロ>ドル>円
すなわち、ユーロ円である。
だから、ユーロ円は7か月ぶりの高値、などを平気で更新するのだ。
これは、グローベックスは、
高値圏で神経質な動きを繰り返しているからだ。
高値、というのが重要なポイントである。
高値圏にあるから、
株が下がって、ドルが買われても、
それはドルストレートに波及しつつも、
円売りでユーロなどがカバーされ、
株が上がって、ドルが売られた場合は
ドルストレートで、ユーロなどが買われることで、
円買いがカバーする。
こうした流れがワークすることで
ユーロドル
ドル円
ユーロ円
などがお互いに支え合い、
クロス円が最も上がり
ドル円も上がり、ユーロドルも上がる
といういわゆるリスク選好、という相乗効果がワークする。
ややマニアックな話となるが
これと似ている通貨ペアはユーロポンドである。
これが株価が安値圏に入れば、逆回転をはじめる。
株が下がれば、ドルが買われ
株が上がれば、ドルが売られることは変わらないが
ドルが買われユーロが売られるとき
ユーロ売りから、円が買われ
ドル円の上昇がカバーされず、
ユーロが買われるときは
ユーロ円で円売りがカバーされず
ドル円が下落する。
ユーロ<ドル<円
という流れができることで
最も打撃を受ける通貨が、今度はクロス円通貨となる。
この逆回転が激しく起こったのが、リーマンショックで
株価が暴落するとき
もちろん、暴落中も上下動を繰り返すが
安値圏での逆回転がワークし
クロス円が最も打撃を被ったのである。
現在の流れは、クロス円が最も上昇する連鎖に入っており、
それを逆回転させるには株が大きく下落せねばならない。
高値圏での中途半端な下落では、
またぞろ、ドル円が息を吹き返し
クロス円を守り、その対円の売りで
ドルストレートの下げも限定的なものとなるだろう。
いま株価が高値圏で、上昇や下降が繰り返される限りは
ドル円の買いか、ユーロドルの買いかの
仕掛けが繰り返されるだけである。
そうでないかぎり、
ユーロドルも、ドル円も
5分足レベルで、あらゆるサポートがワークし
どんどん上を目指すこととなるだろう。
まずは、米株が高値圏から脱しないとならない。
そのための一里塚がまず、13000ドルを割れることである。
とにかくいまは株が高すぎる…。