あまりよくない状況

昨夜の1.3抜きのアタックは、結局、成功した模様で
防戦売りは仕掛けの買いに負けたようだ。

こういう攻防の時には、たいてい、仕掛けの方が強い…。

その後、米株は若干押されたようだが
やはり、水曜の米下院議員の財政の崖楽観発言からの反転以降
地合いはいまだ上の方向を完全には失っていない。

水曜の機会を捉えて、200日移動平均線を抜ききった
という買い方が作ったチャートフォームが効いてしまっている格好だ。

短期的な相場の上げ下げを予想しても仕方ないところ
昨日、ユーロドルの下げを予想したが
それは見事に外れた。面目ない…。

普通に見れば、上昇という見立てが当然で、
やはり、相場は素直な方向に進んでしまったようだ。

現在の地合いは、グローベックスを眺めたときに
自身が立てていた最もバッドなシナリオで進行している。

依然、私はグローベックスと200日移動平均線との関係から
今後の展開で7つの可能性を上げた。

改めて挙げると以下になる。

200日線を越えない例;以下1)〜4)

1) 
グローベックスが堅調に戻しながら200日移動平均線は越えずに下落。
その間に、ドルストレートなどの上昇が
レジスタンス越えなど、過剰に先走る。→ ◎

可能性 中の下

2)
グローベックスが堅調に戻しながら200日移動平均線は越えずに下落。
それにあわせて、ドルストレートなどは上昇ながらも
レジスタンスは超えられない。 →○

可能性 高


3)
調整もほどなく息切れ、すぐに反転下落。
しかし、ドルストレートなどは底堅い。 →▲

可能性 中

4)
調整もほどなく息切れ、すぐに反転下落。
ドルストレートなどもともに下落。 →△

可能性 中の上


200日線を越える例;以下5)〜7)

5)
グローベックスが堅調に戻し、200日移動平均線をふたたび抜けていく。
それにあわせ、先行して買い上がっていたドルストレートなども
レジスタンスを抜けていく。 →×

可能性 中

6)
グローベックスが堅調に戻し、200日移動平均線をふたたび抜けていく。
それにあわせて、ドルストレートなどは上昇ながらも
レジスタンスは超えられない。 →▲▲(危険かつ注意!)

可能性 中の下


7)
グローベックスがふたたび反転下落。
しかし、ドルストレートなどの上昇が
レジスタンス越えなど、過剰に先走る。 →◎

可能性 低


自身にシナリオにそって
◎>○>△>▲>×>▲▲

と記号をつけていたが

現在の流れは、

6)
グローベックスが堅調に戻し、200日移動平均線をふたたび抜けていく。
それにあわせて、ドルストレートなどは上昇ながらも
レジスタンスは超えられない。 →▲▲(危険かつ注意!)

である。

ここのところ円安地合いが消えつつあり、
調整の円買いが入っていたところに
グローベックスが200日線をいきなり越えてきて
円売りの反転が遅れた状態になってきた。

そうしたなか、グローベックスが昨日、
200日移動平均線の上をキープして引けたところに

本日、ドル円が再びレジスタンスを超えてきた。

円に関しては、少し前から日本人個人投資家などが
押し目買いを再開してきた模様で

グローベックスの下落でやや注目がなくなりつつあった円が
グローベックスの反転上昇から、また注目を集めはじめている。

こういう地合いが再開されると
今度は、グローベックスが遅れた反応を取り出すわけで
要は、グローベックスが200日線を再び下回る
などの、大きめの押しがない限り
米株価の動向は無視して、円売りシナリオがワークしはじめる。

こうなるとドルストレートも無視されがちで
ユーロドルなどの動きも緩慢になってくる。

ドルストレートはもちろん、
グローベックスすらも、むしろ、
円売り地合いに引きずられてしまうのである。

ドル円は普段幻通貨で存在感皆無なれど
動き出すと、そこまで相場を押さえつけ
あらゆる浮動を歪める力を持っている。

またもブレーキを踏まない、ドル円暴走特急が動き出すのである。

こちらは一時の調整で押さえていたドル買い円買いのポジションを
水曜の押しで半分利食い
水曜の反転で、半分切られた。

まさに、行ってこいの相場つきが今週である。

さて今後であるが

グローベックスは200日移動平均線を越えて勢いを失っていないながら
中期アップトレンドラインを割っている、
という事実はやはりまだ大きい。

とはいえ、いま反転の勢いがあり
上値は13200ドルオーバーまではいける上値余地がある。

グローベックスは今後、13600ドルを超えない限り
現在の「中期上昇トレンドの消滅」を打ち消すことはできないので
いつでも暴落する可能性を持っているが

問題は現在の戻りの時間稼ぎの間に
円安が大きく進行してしまうことである。

つまり、米株の動向を無視して、
円ベースで強固な上昇トレンドを完成させてしまう
という可能性もありうるのである。

ただ、そうなっても円安の継続的な進行は困難だろう。

“いつか来た道”をまた繰り返すのだ。

つまり、円売りを大量にかけていた人たちが
後に来るダウの暴落によって
根こそぎ投げられる、ということである。

ダウが13600ドルを超える前に、
ドル円が83.4円を超えたりすれば、とても危険である。

ドル円のそのレートは、円安を相場に私が転換せざるを得ないレートだが
その円安の進行は、時限爆弾を背負った進行となる。

現在まで株価と連動してきてしまた円相場は
もはや、このバブリーな株価が途絶えると
引きずり落とされる“因果”を背負ってしまっている。

私は欧米人がいくらグリードであっても、ダウが今後、
さらなる最高値を更新するほどの“狂気”は起こらないと思うし、
であれば、その前提に立ちながら
ドル円が83.4円をおうという“愚か”なことはしないように思う。

ということで、いまは少し様子見に入らざるを得ないけれど、
やはり、円高の相場観は継続である。