教科書的なトレーディング。

グローベックスダブルトップダブルトップ割れから
一日にして、ターゲットに到達すると
一気に折り返してきた。

一見するときれいな波形だが
私からすれば、怨念のかたまりの非常に醜い形状である。

本日は東京、欧州ともグローベックスは下落の連続で、
その流れを断ち切ったのが米国だった。

米国も序盤は下落でついてきて、
本日の米国住宅指標下振れで、
12800あたりを下回って以降、下落が加速した。
おそらく損切りを巻き込んだのだろう。
ただ、その加速はちょっとやりすぎで、
売り方のショートカバーの誘惑を与えかねない状況であった。

ただ、状況は住宅指標なだけに、株価には不利で
いずれにしても、ここで勝負あった!と思ったら…

その後の米政治家の財政の崖、楽観発言!

これまでの地合いを一切無視してまで
本日、相場を動かしたのは、究極、これ1つである。

それがどれだけの価値があろうとなかろうと
そこを、ショートカバーが一気に材料視してきた。

テクニカル的に見ても、タイミングはショートカバーのタイミングであった。
ダブルボトムのターゲットと
1時間200移動線を下抜けようとする、重要局面であった。

達成感のある相場参加者は、そろそろ買い戻しの機会を探っていたのだろう。

そこで、降ってわいた要人発言を
最大のチャンスととらえ、一気のショートカバーである。

この反転にあわせて、ユーロドルなどのドルストレート
ユーロ円などのクロスも軒並み反転。

こちらは、ドルカナダのピラミッティングで上昇を追っていたが
株価の反転の併せる下落速度を浴び
中間ポジションが一気に、損切りにかけられてしまった…。

本日は途中までは買って利食い
買って利食いをのオペレーションが奏功していたが、
いまのドルカナダは値幅本当に小さい。

残存していた、ピラミッティングが一気に刈られたことで
本日の利益をほとんど吐き出されてしまった感じだ。

米国市場ではよくこういうことも起こるので
午後11時前に撤収しようと思っていたが

住宅指標の悪化から、ホールドを決め込んでしまったのが失敗である。

時間はまたも東京時間の深夜0時から1時の間である。

チャートフォームは一方的な短期下げトレンドで、
ショートカバーは起こりそうな予感はしていた。

1時間足レベルでは、ターゲット近辺に200移動平均線も控え
利食い位置として格好の位置だった。

さらにマニアックな話だが日足レベルでは
依然200日移動平均線は割り込んでいても
21日指数平滑移動平均線が日足の串刺し状態をいまも続けており
そこから下に行きそうなところを回帰させられそうな勢いはあった。

やはりというか…そして、反転してしまった。

12860をやっと割ったと思ったら
また超えてしまったので、

またも12860が本日はサポートから一転レジスタンスに変わったところに
この波動が起こり、またもサポートとして効くような状況となってしまった。

今回は下値余地が12600まで想定できただけに
やはり怨念的な株買いのパワーはまだ健在のようだ。

本日の反転は、
結果的には、きっかけはなんでもよくて、
ここで切り返しをかけたかったのが見え見えのチャートフォームである。

毎夜現れるが、この時間帯に必死に株をショートカバーする連中は何者だろうか。

やはり株を上げたくてあげたくてしょうがないのが、よくわかる。

金曜よりも力強い、下からの第一波が形成されてしまったおかげで
またも“簡単クッキング♪”が完成。

その初動は1時間足レベルでは、長い下ひげをだし、
買い方には、魅惑の雰囲気満載のフォームとなってしまった。

この後、どれだけ提灯がたかってくるか、というところになってしまったが、
スムーズに第二波野郎、第三波野郎も安心して飛び乗ってきて
ややイケイケな感じで終わりそうな米国時間となった。

幸いいまだ12950アッパーレベルの、転換ラインと見なしている
ところまでは届かなかったが、
この状況で明日に引き継がれるのは、あまりいい感じがしない。

実態以上の下ひげ長い、陽線引けなのだ。

ただ、ひとつ期待を持つならば

現在の上昇はショートカバーがメインで
新規の買い方は少ないと思う。

そうなれば、本日売り浴びせを食らい、含み損になっていた
買い方ホールドが、今夜のもどりで、
やれやれの利食い(この表現は、なんかゆるくて嫌…)
と、利食いをかけてくる可能性も捨てきれない。

大きく俯瞰すると、現在の米株価の戦いは
200日移動平均線を上回るか下回るかにある。

ここ何日かは、その上下の終値の攻防が続いている。

金曜は上回って引けた。

月曜は下げたが200日線にはとどかず、結果、この日も上回って引けた。

火曜は下落で下回って引けた。

本日は下回って下落の推移も、今夜のパワープレーによって、
いまいちど200日線を上回る。
今回の上値引けは足腰が強く、さすがに翌営業日は
世界に見透かされるどころか、囃し立てられそうな勢いである。

今回のパワープレーにより
5分足、30分足、1時間足レベルで
それぞれ、すでに200移動平均線を上回るに至っている。

いまだ上回ることができていないのは、4時間足のみである。

いずれにしても本日は株価が反転してしまった1日。
欧州株も同じようにイケイケムード。

すべては、ベイナーなる人物の楽観発言のみである。

ちなみに彼は米共和党下院議長である。

相場は現在、売り方と買い方が熾烈なバトルを繰り広げている。
少し前まで下落トレンドであったところから
徐々にレンジに移行してきている。