実はいま最も注目しているのは…

ドル・カナダドルである。

自身の相場観はUSD/CADロング。
ドル・カナダドルの上昇。
つまりは、ドル買い、カナダドル売りである。

ドル・カナダは、中期レベルの下げトレンドラインを突破し
200日移動平均線も越えた。
上値余地がまだ多分にあると判断できる筆頭の通貨ペアが
USD/CADである。

しかし、最近の米株の反転攻勢により
200日線から下に再び下ろされ、目下、軟調な展開に追われている。

一部、現在の米株価の戻りを
反転上昇の機会ととらえてているような節があるが
私は、いまの戻りこそ下落過程の調整であると考えている。

日本の政局を材料視した
ドル円高や円安・日本株高などにも支えられ
米株の戻りの調整は、意外に長く力あるようにも見えたが
それはタイミングが上手く作用しただけだと思っている。

ドルカナダがいくら軟調だとはいえ、中短期的なレベルで見れば、
上昇を示唆しているように、私は見ているが、
様々な“ファンダメンタルズ的な判断”とやらを駆使して
目下、アナライザーは現在の日足レベルの短期下げトレンドを正当化するように
ドル・カナダの少し前までの上昇は、テクニカル的な要因のみで
今後カナダドルはさらなる上昇が期待される、とかなんとかうそぶいている。
つまり、これからも、ドルカナダは続落していく、という見立てである。

彼らはきっとカナダにまつわるファンダメンタルズからだけで
ドルカナダの下落を吹聴しているわけではない。

いまの短中期レベルのドルカナダの下落を肯定することは
翻り、米株の反転上昇の継続も肯定することを意味している。

カナダドルの下落は資源価格の上昇をある意味で肯定しており
インフレ期待と、今後の楽観的相場観に基づく株高
というのも、その判断の背景には隠されていると思う。

ドル円やユーロドルの上昇は
テクニカル的な要素があれば、それを全力で採用し

ドルカナダの下落は、テクニカルの上昇を否定する。

こういうのはご都合主義であり
こういう事例をまさにポジショントークという。

私の相場観は、米株の暴落、にあるので
当然、カナダドルは売りだし、ドルは買いである。

七面倒くさいご託は抜きにして、

結局のところ、

彼らと私の違いは、米株価が反転上昇するかどうか、
だけであると思う。

彼らは、
米国経済は堅調に回復の途上にあるとし、
財政の壁などの米国問題は楽観視
今後の米株の反転上昇を予想。

私は、、
米国経済の回復は、いまだ先であり、
財政の壁とかそうした要素がどうなろうとどちらでもよく
とにかく、株は下がる。

という判断の違いなだけである。

年末はドル円が84円、ユーロドルが1.33
そんなふうに強気筋が想定し、
ご都合主義なリスク通貨高を予想するのは勝手だが、
そうは問屋が卸さない、と私は思う。