やはり刈られた東京勢…

ユーロドル、ユーロ円が前日安値を下抜けた。

東京朝方のギリシャに関する報道で一気にはしゃいで、
1.3越えまで上昇したユーロなれど
その後の欧州時間に、前日安値割れだから、
本日、午後までにユーロを買った筋は
全員がマイナスに沈んだことになる。

またもアノマニーが通用してしまった…。

まあ、東京勢は現在の世界的な相場の主導権争いにおいて
常にカモにされる存在なので
結果としては、どのように動いても
欧州に刈られていたとは思う。

本日、素直にドル高円高について行ったとしても、
カウンターを当てられ、円安にまたももっていかれたろうし
ギリシャ報道を材料出尽くしと見立てて売りではいっても
ユーロドルは買い上げられた可能性は高い。

欧州は、東京勢のカウンターを狙ってくるだけなので
どうやっても、東京はやられたと、個人的には思う。

だから、東京時間は休場にした方がよいと、
かねてから、冗談半分で主張しているのであるが、
これは、まんざら冗談でもない。

ここからは少し、暴論となるが…

もちろん実需が外貨買いなど、為替を必要とするときもあろうから
厳密に言えば、東京時間は実需以外はトレード禁止、
とすべきだと思う。

実需でない、投機的な為替の戦いは
欧米時間以降に、どんぱちやらせればいいのだ。

投機筋は市場の潤滑油として流動性を供給している
実需のみの相場形成だと、市場の流動性が失われ
値段が不当に跳ねる、だから投機が必要だ…
などと正論ぶって、語る人がときどきいるが、
これは、投機筋の擁護8割を含んだ感丸出しである。

これまでそうした実需オンリーの市場がなかったことから
そうした投機なければ云々…というのは机上の空論だし
百歩譲って投機がいないと、値段が本当に跳ねるとしても
実需はもともと、どんなレートでも
売り買いの必要があれば、オーダーを出すのだ。

実需だって世界中に相当数おり
実需だけの売り買いで、値段が1円も2円も跳ねるとは信じがたい。

たとえ跳ねたとしても
中途半端に投機が流動性を供給するよりもましだ。

なぜなら、下手に流動性があっても
結果として東京勢の投機は負けるので
結果として、年金や機関投資家なども負けると言うことで
その資産を毀損されるのだ。

日本の富がこうして欧米に移されていく方が損失は大きい。

東京の投機はトレード禁止と言っているわけではない。

彼らも欧州時間以降にトレードすればいいのである。

そうすれば負ける確率は減る。

ならば、そうした東京勢は夜勤務となるのか
昼に働き夜は寝たい、と思っても甘い。

投資など、もともと
そのほとんどは実体経済になんら貢献しない輩なので
夜働くので十分である。

深夜のコンビニやファミレス勤務も、
トラックの長距離運転手も
もちろん、水商売の人々も夜働いている。
それが、彼らの生業である。

投機や投資など水商売のようなものであり
場合によっては、水商売より以下である。

そんな連中がお天道様が昇っているときに
働けるなど、おこがましい。

東京時間に東京の投機や投資が下手にかかわるから、
欧州勢にチャンスタイム♪を与えてしまうのだ。

これは、国富の損失である。

まあ、そうした“妄言”はともかく…

自身であるが、ユーロドルの跳ね上げは
自身にとっては、逆バリの好機であり、
実際、東京午前に生じてくれたおかげで
ユーロドルを1.3アッパーで売れたし、
ドルスイスは、0.925あたりで買えた。

目下、ともに日通し安値を割ったところで一部を利食い
他をホールドしている状況だが、

さて、東京がまたも一通り欧州の養分と化したその後であるが…

ここからすべてを一度利食いして
円売りドル売りに回すというのもありかもしれないが

これも完全にアノマニーだよりであって、
欧州時間は、“東京刈り”のような鉄板的なアノマリー
あまりない。

現在の戦略であるが、実はかねてより注目していた通貨があった。
ドルスイスである。

0.93越えから、短期アップトレンドに転換すると考えていたところ
本日夕方にそれを超えてきたので、
短期トレードとしては、ドルスイスの上値を追っていきたいと思う。

相対としてのドル買いから、ユーロドルの下落も注目したい。

市場の中心が、ドル円を除いた、ドルストレートのドルベース
に移ってきたようなので

またもドル円は幻通貨に回帰していっている気配である。

どうせまた、米国債10年債利回りの変化にのみ反応する
特殊通貨として、また動くのだろう。

そして、何かの拍子に、サポートを上か下に割ったときに
またもブレーキが効かない
バカ車のように、一方向に突き進むのだろう。

だとしても、円ベースで、その他通貨の相場が歪むので、
今度は突き進むとしても、もう下方向で落ちていってほしい。

本格的かつ長期に亘る円安相場到来は、まだ先の話だと、私は思う。

ファンダメンタルズは、テクニカルの後からついてくる
というのは、テクニカル信者がよく語る主張だが

たしかにそういう面はあるだろう。
しかし、そうとは言えないことも多い。

つまり、丁半博打のようなもので、どちらにもなり得る
ということである。

テクニカル信者は、
テクニカルがファンダメンタルズに先行した事例のみを挙げて
テクニカル分析の絶対性や“神話”を語りたがるが、
そうでない事例というものも、相対であるということを
忘れているのか、意図的か、語ることはあまりしない。

見立てが変わったとか、どうとうかこうとか
とにかく、テクニカル分析が絶対、というスタンスは変えない。

まあ、こうした当たり外れはご愛敬なので
どのように語っても結構だが、

センチメントや投機的な需給、
ましてや、テクニカルやサイクル論などという
波動理論オンリーで
長期に渡ってきた大きなトレンドが、転換する、などというのは、
テクニカルへの盲信が過ぎるし
相場を単純化しすぎた、やや不遜な相場判断であると思う。