円高アノマリー 2012年8月 大はずれの巻

8月は米国債の償還がどうとか理由はともあれ
アノマリーとして円高の確率が高い高いと
言われ続けてきた。

有名なアナリストや高名な方々
日経新聞さえもが、煽ったつもりはないとは言いながら
淡々とかつ、影響力を与えるべく
言いつのってきたことは間違いない。

しかし!!!

現状はばりばりの円安…。

今回、おかしな風雪を流布した連中は
予想が外れましたねえ、てへぺろ
などと言ってごまかすのではなく、
殊勝な顔で、妙な風雪を流布して申し訳ありませんでした!
と、心から謝罪すべきである。

今回のおかしな見立ての影響は、決して小さくはないと思う。

手がかり不足の夏休み相場において、そうしたアノマリーを知った
多くの個人投資家は円ロングで相場をかまえていたかもしれない。
特に日経新聞なんかでそんなことを言われた日には
多くのトレーダーたちはその影響を受けたに違いない。

お盆は連休中で円ショートのストップが狙われる??
いやいや、このおかしな風雪の流布により
むしろ、円ロングのストップが狙われたのである。

そんなこんなで、ドル円を筆頭とした踏み上げである。

ちまたで言われているもっともらしい情報がいかに危なく
盲信すれば身ぐるみを剥がされるか、の絶好の好例が

2012年8月であった、と言うことである。

まあ、ここから切り返しの円高がはじまるかもしれないが、
レバレッジをかけた多くの個人投資家にしてみれば
月の後半になって天井打ちをしたところで…という感じである。

で、今後はみなさんどうされる?

ドル円は上がると言っている人がいます。
ユーロは下がると言っている人がいます。

ではドル買いでユーロ売りですか?

そんなことをしていたら一生勝つことはできません。

ではドルを売るのか? ユーロを買うのか?

今後も円安が続くのか? それとも反転してしまうのか?

いずれの見立ても究極的には無意味である。

ニュースを誰かの解説という名の予断そのものを排除した、
ただの事実として受け取り
チャートを誰かが解説するサポートやレジスタンスなどの数値を
一切合切無視して
自らの意思ですべてを設定し
自らの判断やルールでのみ、ポジションを決定する。

そうしなければ、一生勝つことはできない。

損切り必須。両建て禁止。ナンピン厳禁。

ほとんどの人は上記ぐらいは厳守しているだろう
では、なぜ、そうした“ほとんど”の人が軒並み負けるのか。

要するにこうした世間一般の定説ですらも、疑ってかかるべきだろう。

誰もがなにかにすがり、誰かを信じる。

為替は一説に負け組が90%とも99%とも言われる。

それはなぜか、ということを冷静に考えてみるべきである。

誰も信じてはならない。何にもすがってはならない。

こうした人でなしに等しい心持ちで相場に挑まなければ
相場では絶対に勝てないように思う。

みんなで群れて協議し合って
それもまたよいが、そこで生き残るのもまたわずかの人々である…。

とにかく、相場は究極的に孤独なゲームである。

そういう意味で、私のブログも個人的も独り言であり
誰かがその影響を受けることをよしとはしていない。

では、なぜ、こういうことを書き続けているのか。

それまた日を改めて、どこかで書いてみたい。