底打ち感の予兆はあるが

相変わらずの値幅のない一週間であった。

ちょっとしたトレンドは随所に発生しているが、
大きな枠では安定したレンジのなかにある相場である。

この夏枯れ相場のおかげで、
妙なトレンドフォローを行いさえしなければ
そうそう負けようがない。

おかげで、こちらも、ここ二週間は勝率90%超という
レンジ様々のバジェットとなった。

そして、来週であるが、ユーロドルの見立てでいえば
一旦は+2σで反転のちょっとした下落が続いており
来週のお盆中に下げがもう一段ほど加速するか
といった相場付きのように見えるが

1.21、1.2あたりのサポートを守る限りは
未だ底打ちの形は崩れてはいない。

無論、ここらが明確に割れてしまえば、
年初来安値、1.1のワールド突入で、1.15狙い
そしてパリティーを狙ったもう一段の下落、といった
底なし沼へと突入の可能性が増すがゆえに、ある意味では重要な局面である。

しかし、そうならなかった場合は、
やはり1.21、1.22といったレートを明確に下に見ない限りは
短期的にはアップトレンドがより明確化しそうな気配である。

ドル売りで相場を上に見た場合、
上に控えるやや強めのレジスタンスは結構近い位置に来ている。

すでにひとつめのダウントレンドラインは、先週のはじめに超えており
次なるレジスタンスとなるダウントレンドラインは
現在の時間軸から追いかければ、1.26〜1.27の先あたり、
ここを明確に上抜ければ割と強いリスク選好の地合いが高まる。

とはいえ、いまだ相場は200日単純移動平均線の明確な下にあり
これを抜けても、まだまだ上値のトライは必要となる。

しかし、ここも上抜くような事態となれば、
レートは1.3アッパーがより鮮明となり、
今度は年初来高値をうかがうこととなる。

そうなれば、
ユーロ危機がどうであろうと、
短中期的なテクニカルからは、一端の底打ちはほぼ確定され
当面はより上値を追いかけていく見立ても立てられる。

ただ、この楽観を計るには、移動平均線、トレンドライン他
強い弱気筋の売りが対抗を見せていくだろうから
現在のファンダメンタルズから見れば
この楽観相場の見立ては、かなり難易度の高いものとなるだろう。

いずれにしても、上値としての当面の壁は1.27越えということにはなり
それを超えれば、ドル売り相場はさらに加速を見せ
ユーロ下落劇場は一端の終局となることは間違いない。

ただ、多くの投資家、投機筋からすれば
ユーロ崩壊わっしょいわっしょい♪というのがまだまだトレンドなので
中長期的には、どこかでユーロも弱さを露呈せざる局面が生じる可能性が
やはり、最も高いところとなるだろう。

いずれにしても、すべての流れは来週以降でないとわからない。