さらにポジション半減

逆張りのポジションが、少しずつ利食いするかのように
ロスカットを繰り返さざるをえず、ポジションが減らされている。

もはやクロス円はポンド円を残し、すべて切り
ユーロドルも当初の持ち高から3分の1以上まで減らされた。

ギリシャ問題がまったく進捗しないことから
1.2840での攻防は、結果としてショートの勝ちで
強気筋は、次々とLCを食らわされ、トレンドは走る。

かつての円売りフィーバーはもはや見る影もなく
半値戻しも突っ切り、全戻しに向けて進んでいる。

いまは、ユーロ売りフィーバー。

もはや最後の攻防戦は、ユーロドル、スイスフランともに
年初来安値と高値の水準まで突き進んでしまった。

ここを突き抜くことは、中期的なトレンドはともかく
長期の見立てにおいても、ドル売りを否定するしかない状況にある。

相場は完全にギリシャのユーロ離脱を織り込みつつある。

ギリシャがユーロを離脱した場合、トレンドをさらに加速させるか、
材料出尽くしで反騰するかはわからない。

ただ、ギリシャの離脱がない場合、ユーロドルは反騰の可能性が高い。

離脱した場合は上下の二択。
離脱しなければ上に行く。

可能性からみれば、ここからはどちらに転んでも反騰の可能性が高いとまだ信じたい。

要所要所で両建てのショートをかけているが
それらがあまりにもクリアに決まりすぎるところに
相場の一方的な動きを感じざるを得ない。

ギリシャのユーロ離脱は、
投資家にとって不安を増大させてやまない状況のように見え
ユーロショートのポジションはかなりのところまで積み上がっていることだろう。

ここから反騰が起こった場合の巻き返しは
現在の下落をひっくり返すにあまりあるものとなるように思う。

ここで久しぶりにチャートを掲載したい。

これはユーロドル週足であるが、ダウントレンドラインを破った後
再びダウントレンドの内側に入る、というアタックは
現時点で3度目である。

ここからトレンドを真に完成させるには
1.2620アッパーの位置を割り込むのがまず最初。

その後はさらに下に、1.18の再ボトムが存在し、
それをも破った瞬間に、ユーロドルの真のダウントレンドが完成し
これまでの何度もの戻りが、反転ではなく
調整であったことが確定する。

単純に言えることは、ユーロのスイング幅を考えると
そこまでの到達を一気に向けることは困難で、
どこかで一端の反発(現時点では調整と言えるかもしれないが…)
を行われることは自然のなりゆきである。

では、そこからのスイングの戻しからの再びの下落が起こり
再度ショートをアタックするか、となると

一度でも戻しが発生した場合、
その振幅が現在の下落の半分以下の振幅であったとしても、
現時点で描かれている中期ダウントレンドは突破することとなり、
長期ダウントレンド突破の位置にも再び回帰する。

それをさせないためには、大きな戻りが来るまでに
もっともっと一直線の下げを演出するしかない。

ただ、そこまで一方通行の下げが、
現在のギリシャ、ユーロ離脱という材料だけで実現できるか
となると怪しさ満点である。

さらにどれだけユーロを売り切りたければ
それに親和する株価についても、一本調子に下げ続けさせねばならない。

ただ、株はそういう動きにはなりにくく
がゆえに、株が戻しに入ったときはユーロを大きく戻させず
下落が再開したら、ユーロを戻し以上に売り浴びせる
という無理のある動きを取ることになる。

それが現在のユーロ安の描かれているチャートフォームである。

株高であるのに、ドル買いをキープするという行為を続けるたびに
株価と為替との相関性がどんどん乖離していく。

というねじれには限界がある。

ユーロのショートばかりがむやみに積み上がり
その膨張はちょっとした反騰で一気に弾ける、という事態にもなりうるだろう。

ファンダメンタルズからの私見をあらためて述べさせてもらえば、
私はギリシャがユーロを離脱することはないと考えている。

現在のユーロ売りは、あらゆる材料を無視し
ただただギリシャのユーロ離脱という一転のみにフォーカスが当たっている。

織り込みという意味ではなく、催促、という意味で言えば
現在の主要な催促は実は、ギリシャ問題ではなくQE3の発動であり
現在のグリード勢は、QE3の発動催促のサブとして
ギリシャ問題の収束をその催促のさらなる加速装置としている。

催促相場という者は、焦りがともなうことから、オーバーシュートとなりやすい。

グリードたちには残念なお知らせかもしれないが
私はQE3はないとみている。

ギリシャは離脱しない。QE3は発動されない。

となれば、グリードたちはどのような催促で、
ユーロではなく、実は、アメリカにQE3を催促するか。

手はないだろう。

私にはグリードの欲のみで突き進んでいる、こうした催促は
早晩行き詰まると思う。

QE3の先にある株価の暴騰や円安は
世界経済とはまったく乖離した金融相場でしかない。

そこを狙ってのバジェットを稼ごうとしている連中が多くいるのだろうが
そういう不実な景況感の演出は、現在の世界経済の状況において
容認されるべきことではない。

結論はグリードはやがて、殲滅されるだろう。

今後生じることは、ドル安、株高であると考えている。

ただ、QE3がない前提でそれが生じると私は考えているので
グリードたちはショートの思惑から脱することはできない。

結果として、彼らはLCを浴びて、相場はそのカバーによって
アップトレンドに回帰するように思う。

為替に話に戻せば、

現在のロングポジションは1.29あたりから積んでおり
もはやいまのレートからはかなり上のところとなってしまっている。
がゆえに、現在はポジションの縮小を余儀なくされている。

ただ、LCという意味でポジションを減らすショートとなっても
新規でショートを積むということをするつもりはない。

現在のユーロ安の膨張は、かなり限界に近いとこまで達していると考える。

現在のトレンドはあからさまなまでのダウントレンドではあるが、
ダウントレンドの突破はいつ発生してもおかしくはない。

トレンドが走ると欧米勢は極端なまでに順張りをかけてくる。
これをカバーする者は、もはやほとんどいないように思う。

トレンドが発生しているのは、ただただLCをかけられ続けているだけである。
もはや、彼らが次なるLCをかけられる位置は、かなり下の位置にまで達していることだろう。

トレンド転換のたびに、私が述べていることは
トレンドはその方向へのカバーする者がいなくなれば、走りようがない。

カバーする者というのは、すなわち、LCである。

現時点で、ユーロドルのロングのLCの厚みはかなりなくなってきているように思う。

結果的に何が起こるか。

順張っていたショート筋のショートカバー。そしてショート保持者のLC。

つまりは、ユーロドルの反騰である。

だから、私はまだユーロドルのロングをすべて投げてはない。