相場転換を迫られる時期…しかし、ドル売りはあきらめない

自身の限界点、ユーロドル1.2840アンダーに達してしまったことから
ユーロドルやドルスイスなど、
ドルストレートのショートポジションは半分LCした。

しかし、まだ半分は残している。

段階的に自身の死刑執行を淡々と進めようと思っていたら
1.2830アラウンドでから下がなかなかに堅い。

1.284が攻防の分岐点であると思っていたのに、
そこから走らないということは、
現在の相場がヒステリー相場で、オーバーシュートという可能性も
まだ捨てきれない。

では反転か、というほど現在が楽観でもない。
いずれにしても、節目のレートは差し込んでしまったことと、
株式の下落がきつく、戻りが弱すぎるからである。

すべての問題はまたもギリシャであるが、
千葉だか神奈川くらいの経済規模の国家に、
かくも世界中が翻弄されているのも、滑稽な話である。

ただ、私は一部の特権的な情報を得ている投資筋は
翻弄されているふり、であると未だに信じてはいるが…。

現在、すべての当局が自国通貨安を狙っている。
その意味で、現在のユーロ独歩安の動きからすれば
ギリシャ問題はともかく、
ユーロ当局の思惑はかなっているといえるだろう。

ただし、未だに主張したいのは、
世界の趨勢はドル安にあるということだ。
QE3があるとかないとか別にして、ドルは今後安くなるとしか思えない。

さらにここ数年の動きでは、ユーロドルは下値を切り上げ続いている。

直近の安値は、年初の1.26代。

ここを割り込まない限り、ユーロ危機からのボトムからの
上下動を繰り返す、ユーロの上昇風相場を覆すことはできない。

とはいえ、1.26まで現在のポジションを耐える気はないが、
1.27に差し込むまでは、まだもう一踏ん張り、ドルショートを耐えたいと思う。

現在のテーマはギリシャのユーロ脱退か否かのようであるが、

久しぶりに予想をしたい。

ギリシャは脱退しないと思う。

これは、自身がユーロ安をフィクションだと思っており
現在の地合いは、ユーロ当局がユーロ安へ誘導するための
壮大な仕掛けをかねた、間接為替介入、であると未だ信じているからだ。

為替介入というのは人為的なものであり、自然なものではない。

であるとするなら、ギリシャの脱退というのは人為的な仕掛けとしてはやりすぎであり
ユーロ当局としては想定外のシナリオということとなる。

かつ、ギリシャが本当に脱退してしまえば
ユーロ当局が意図的に“相場操縦”するかっこうの道具を失うこととなり
むしろ、当局の読めない事態、最悪の事態が制御不能のユーロ高へと反転する可能性がでるのだ。

現在、ユーロはギリシャで右往左往しているように見えるが
ギリシャを手札として持っている限りは、その操作は想定内である。

それを知ってか知らずか、ダウなども、直近の押しの安値をサポートとして
それ以上に割ることを選んでいる気配はいまのところない。

ユーロは乱高下、しかし結局、株高。このシナリオを実施するためには
ギリシャがユーロ圏を脱退することはあってはならない。

がゆえに、私はギリシャがユーロを脱退することはないと思う。

もしもギリシャがユーロを脱退するようなことがあったなら、
私のこれまで考えていた、ユーロ安操作という予測は妄想であり
ユーロは真に下落する可能性を秘めていた、といことになるだろう。

そうなった先にあるのは、ユーロ高ともユーロ安とも断定できない
誰もが人為的に操作することができない、ある種“まっとうな”相場の動きとなるだろう。

ただ、私は相場の世界が、まっとうであるともフェアであるとも思ってはいない。