連休のアノマニーでの円高、しかしこちらは円売りの指値を置いている

トレード戦略

自身もかつて述べているし、もう言い古されたことではあるが、

日本の連休中は円高に振れる、というのがある。
かつ、5月はSell the mayと呼ばれるほど、リスク回避に走りやすい。

となると今後の地合いは円高か!?
といまのレートがどうであろうと、
テクニカルもファンダメンタルズも無視しても、
脊髄反射的にそうした見立てをたてることも可能であるかもしれない。

個人投資家の円売りポジション（基本我が国はこればかり…）
のLCを狙い撃たれるのか、
本邦企業勢が連休前で対円通貨売り（つまり円買い）のオーダーをかけるのか、
欧米勢の時節柄の事情があるかなどはともかく、

ともかく、毎年毎年、同じように円高に振れやすい、
というのは傾向としてあるようには思う。

ただ、振れやすいというだけで確定というわけではない。

本当に毎年そうなら、連休前に円買いや円売りを大量に仕込めば
毎年、ボーナスのように金が入ってきて
そうしたアノマニスト（かってに命名）は大儲け、ということになる。

しかし、かつて、ゴールデンウィーク狭間でありながら、
強烈な円安に振れたこともあったように思う。
だから、そうしたオカルト頼みのみの安易な相場観というのもまた禁物である。

いずれにしても、こうしたアノマニーを無視したとしても、
現在のドル安継続路線の流れに合っては、
基本の地合いは円高に振れやすく、そこに連休のスパイスが効けば
よりそのような状況が顕著になりやすい、というようなムードではある。
そんななかで円安地合いにさせるとすれば、妙な材料というか
一時的な反転するような状況にならなければならない。

ただ、我が国の政府、日銀はじめとした当局は
世界でも屈指のど公務員につき、
どんな危機的状況にあったとしても、原則、連休中はのんきに休むので
そうしたソブリンからの後押しの期待はまったくできない。
というのだけは、断言できる。

とはいえ、もともと連休中は動意が薄いので、
トレンドが出ると、その値の方向に進みやすいので
どんな理由にしても
もしも突発的な円安地合いが発生してしまえば、連休中に出張っている投機も
円売りでついて行くしかなくなるとは思う。
投機がいくら大量の玉を打てるとしても
トレンドに抗うほどのパワーはないし、
基本、奴らはトレンドフォローしてなんぼなのだ。
トレンド・イズ・フレンド♪ である。

で、今回の連休突入であるが、案の定というか
まずは円高気味に振れている模様。
ただし、対ドル通貨を一通り眺めると、ドル安の地合いも見られ
一様にリスク回避という流れでもないように思う。

ただ、株が下落を開始するようなら、
ドル安の地合いも危なくなるので、ドルが買われ
円はもちろん買われ続け、という、いつもながらの
リスク回避の流れが鮮明になってくるかもしれない。

いずれにしても、
こうした流れのなかが起こってしまえば最も大きな打撃を受けるのは
ユーロ円などのクロス通貨であり、
円買い、ドル買いに挟まれた幻通貨ドル円は、
あまり大きな影響は受けないように思う。

まあ、大きくクロス円が売られれば
その円買いの流れに耐えきれず、ドル円も下がるかもしれないが
所詮、ドル円は、そうした受け身の幻通貨である。
我が国のあり方と非常に似ている…。
さすがは、日本のフラッグシップ通貨。
と皮肉を込めてこのひきこもり通貨を評価しておく。

そういうなかで、自身の方針であるが
こんな恣意的になりがち、かつボラティリティーの高い相場のなかで
わざわざ戦おうとは思っていないが、
かつてのような、円全面買いのような時代でもなくなってきているように思うので、

ドル円、ユーロ円あたりで指値の買い注文を
昨日の日曜の間に断続的に置いている。

ドル円は80.1円以下から80円アラウンドあたりに何段か、
ユーロ円は104円ミドルあたりから105円アッパーあたりに何段かという布陣。
それぞれ損切りは79.9円割れ(79.8円前後）、104.5円に置いている。
実はもっとも期待しているポンド円ではあるが
こちらは指値を置きたいところ（128円ミドルあたり）から
LC（127円アンダー）までがちょっと遠すぎるので、
少し静観することにしている。

基本、自分は逆指値を置く、順張り派なので、指値というのはなじみがないが、
平常ではないこういうときには、これまでと違ったポジショニングにもなるときはある。

夕方にちょっと相場を見ると、ドル円が80.1円でさっそく指値が入っていた。

その他指値も入っていくのか、
入ったとして、それがLCまで差し込んで、結局刈られて終わりか
それとも、本日入った指値のみか他の一部の指値のみが入り、
その他の指値注文が入る前に
結局、上昇してしまい、その他の指値注文をキャンセルすることとなるか。

とにかく、上記のいずれかしか可能性はありえない。

とりあえず、本日は成り行きで勝負をする気も相場を追いかける気もないので
そのまま放置しておこうと思う。