ドルが現在唯一の安全通貨
だそうである。
トレンドに追随して、また適当なアナライズ。
米国債2年の利回りが上昇しているから、ドル高。
これはFRBが行っている、プチ量的緩和、ツイストオペの賜物である。
そして今日も続く、意味のない株高…
こうしてアメリカは世界にインフレを呼び込み、
意味のない株高を演出し、やがて破裂させる。
絶望的なまでに愚かである。
雇用統計がどうとか、各指標がどうとか
実経済に類する会社で働いたことが塵ほどもなく、
官庁や銀行、証券など
実経済の富を食いつぶすだけの世界しか知らない
世間知らずの“エリート集団”が
数字だけの上下動を弄び、好き勝手なことをほざいているが、
アメリカや欧州のみならず世界各国で、
職を奪われ、富を奪われ、
家すらも失い、極限的には命さえも失う人々は、
こういう数値にはほとんど反映されない。
経済指標の究極のインチキは、
その母数がいくら変動しようとも、それを考慮に入れず
その時々の母数から標本調査するところである。
たとえば、とある村で伝染病が発病したとする。
100人のうち50人が感染するような病であったとして、
すでに亡くなった人がそのうち、30人いたとすれば
母数は70人、感染者は20人に減少し、
発症率5割が3割以下と、状況にまったく変化がなくとも
感染率は減少する。
しかし、本来は感染率は50%の病である。
やがて、母数70名にもそれらは感染が及び
母数はどんどん減少する。
根本的な治療を行わず、小手先の手口で
そういう変化によって生じた好転がまやかしであることに目をつぶり
突き進んでいるのが、いまの世界経済であるように思う。
各国柄の倒産会社、破綻銀行、自殺者など
そういう母数を排除し続け
まだ健康である、病が重篤に及んでいない者だけで
標本調査すれば
次第に“経済はよくなっていく”ことだろう。
そうして形成されたバブルはやがて破裂する。
何度も何度も繰り返される、愚かな人間の宴である。
暴論を覚悟で言わせてもらえれば
政府や一部の特権階級、
そして金融世界の連中が実体経済の功績にそぐわない
破格なまでの富をむさぼり、
その皺寄せとして
ひたむきに生き、
それゆえに絶望に追い込まれ、
最悪の場合、命さえも失う人々がいるとするならば、
彼らが絶望に塗りつぶされるはるか以前に
世間で言われる“エリート”連中こそが、
まず地獄に落ちるべきである。