限界は近づきつつあるように思う

一週間ぶりの更新である。

相場についてはドル安について行き気味のトレードを行い、
かつポジション軽めのスイングだったので、
固く利益を取りつつも、収まりが悪い一週間となった。

収まりが悪い、というのは
私の相場観は基本、ドル高であり、
現在はトレンドについて行っているだけなので
なんだかつねに落ち着かない、という意味である。

先々週あたりからドルショートに変えた頃から
押しが入り、いきなりのアゲインストとなったが、

やはりドル安のアップトレンドは健在で、まくり上げの含み益となる。

今朝がたのオセアニア強烈順張りストによって
上昇は窓も開けてさらなる加速もしたが、
ボリンジャーの+3σにつっきるくらいのはしゃぎっぷりにつき
そのほとんどは、もう利食いした。

週明けの欧州以降、高値追いを行うのか
反転となるのかはわからないが、

アジアンチキンの時間帯は、
どのみち、これ以上は追うことはできないだろう。

いまはアジアンはビビりの利食いタイムと、
ちょっとした逆張りストで、これがいつものように刈られるかどうかが
まずは見せ場となる。

セオリーどおりなら、いつものように刈られるだろうが、
オセアニアが作り出した超順張りの高値を抜けるかどうかが重要である。
これが抜けなければ、反転の準備が整うこととなるからだ。

為替のみからの判断は、まあ、こんなところだが、
やはり最注目はグローベックス、要はダウ先物である。
12869ドルを超えた今となっては、次なる高値13131ドルを覗おうとする雰囲気が漂う。

先週は以前に提示したダウ先物
上昇チャネルラインを一端は割り込んだように見えて、
再びバンドのなかに戻り、
角度を穏やかにしたチャネルラインが再形成されたような形となっている。

ただ、トレンドラインの角度が鈍化してくると、
相場の転換が近いという流れもあり得るようになる。

ダウの馬鹿げた上昇はいずれにしても、そろそろ限界に近づいているように思う。

今の株高は景況感のよいという証明か? 景気回復の先行シグナルか?
企業業績がいい? だとして、それは市民に還元されているか?
私はすべてが否と答える。

金持ちがより金持ちとなり
中間層が下層に追いやられ、格差が広がる社会に
景気がいいということなど言えない。

株価の数字が高く、マクロ的に偉い方々が景気回復を謳ったとしても
それは数字の世界だけの話で
いまは完全なる金融相場、数字だけの遊びだとしか思えない。

つまり、いまの株高は完全にバブルだといまだに固く信じている。

金持ちがより金持ちとなるのはよいが、
それは中間層以下の人たちもボトムアップされ
そのシフトによって金持ちがより金持ちとなるのが
健全な社会であるように思う。

ルールミスに等しい、メガ集団のみ優遇され
不当なまでの庶民の搾取や不遇が続くように、
各国当局が投入する緩和政策が、
金持ちをより金持ちとするだけ、
あふれたキャッシュが実体経済を無視した
金融再投資にばかり向けられるような社会は、
結局、バブルの醸造と破裂を繰り返すのみであると思う。

そういう時事放談はともかくとして…

ここにきて幻通貨ドル円が勢いづいてきている。

ここにも歪みの一端が見て取れる。

世界がドル安情勢となってくるなか、円が買われることはなく
むしろ、ここだけはドル高になりつつある。

それがなにを意味するか考えてみると…。

つまるところ、現在の情勢はドル安ではなく
リスク選好相場の様相を呈しているようにしか見えない。

金融相場のリスク選好相場とは、私にとっては要するに
バブルである。

ドル高、ドル安など、基軸通貨を軸としたトレンド
まあ、いまならばユーロ安、ユーロ高でもいいのだが、
そうしたトレンドの場合はある程度の強さを見せ続けるが、

いまのようなねじれを起こすリスク選好相場は反転のリスク回避となったときに
強烈な逆流が起こることも多い。

ドルに相対する各リスク通貨は、
直近の高値(たとえば、ユーロドル1.33や、豪ドルドル1.08アッパーなど)を
ふたたび狙おうとしているようだが、

このグリーディング(勝手な造語、投機の進行形)が失敗に終わった場合は
各通貨とも、見事なダブルトップを完成させる。

つまり、反転の下落の準備が整うわけだ。

現状はリスク選好、ドル安相場をとにかくいろいろな後づけファンダで
進めたがっているために、テクニカル的には
ドル高、リスク回避のシグナルは見出すことはできないが、

1月下旬から突如始まった反転攻勢も、
そろそろクライマックスに差し掛かっていると思う。

私はまだユーロ暴落、ドル暴騰の相場観は変えてはいない。
豪ドルドルに至っては、地の底まで落ちるという見立ても変えてはいない。

以前から再三述べているように、ユーロ崩壊は
ドル安を回避したいがための壮大なフィクションと思っているので
結果的には、ユーロは暴騰し、ドルこそが地の底に落ちると思っているが
その反転がいまだとは思ってはいない。

そういうわけで、ふたたびのドル高相場
ユーロや豪ドルが奈落の底に(中期的には)落ちていく(ただし長期的には上がるが)
という流れの準備がそろそろ整ってきているように思う。

キャッチーに言えば、バイイングクライマックスはそろそろだ、
と思っている。

ユーロ売り(ドル高)の見立ては、ここ1か月あまりことごとく粉砕されてきたが
それもそろそろ終わるように思えてならない。

この見立ての最大のカギは、ダウ先物が13131を突き破るか否か。
距離から見れば、その結論の一端
終わりのはじまりのような兆しは今週中には見えるように思う。

もしも、13131を超えてしまったならば、次に狙うは史上最高値となり、
ドル高相場はまたも、当分、先送りとなってしまう。

しかし、私は今度という今度は、そうはならないように思う。