月末最後のあがき

アナライザー他、各所が騒ぎ立てる楽観相場。

ダウは年初来高値を更新しながら上昇し続けたが、
そろそろ息切れが見え始めてきた。

さまざまな問題を積み残しながらひとり上昇を続けるダウは、
道義的にもチャート的にももう許されないところまで来ているように思えてならない。

今日で1月も終わるが、2月の月足がさらに1月を抜き去り、去年の5月以来の高値を作るのか…。

どうもイメージが沸いてこない。

すでに実経済と株式はリンクしていない、ということを以前にも述べたが
ただただ買いが買いを生んでチャートの波形を作っているだけが
現在の金融相場すべてに当てはまることのように思う。

今年は大統領選挙の年だが、この年に株式が押された例はないと聞いたことがある。
アノマリーとしては、株先高感全開だが、
それならこちらもチャートオンリーで判断させてもらえば、

今年、ダウは暴落すると見ている。

まずは10300ドルを目指す。
とりあえずのターゲットは10000ドル割れ。

最終的には8000ドルさえも割ると見る。

ただ、大統領選挙のころはさすがに幾分かの反発もあろうから、
この値幅には秋口くらいまでには到達しなければならない。
史上初レベルの暴落でも連続しない限り、数ヶ月で到達できる値幅ではない。
この値幅に到達するにはやはり半年は必要である。
月足が連続で陰線を描き、底なしの下落を作らねばならない。

そのためには、早くて2月、おそくとも春前には暴落のスタートが必要となる。
夏前までに一定の下落を達成するために必要な期間である。

だからといって、来月から暴落が開始されるとかまではわからない。
ただ、2012年中にそこまでの暴落が起こると予測する。

そうなればQE3がどうとか、なにをやっても意味はないだろう。
FRBや各国金融当局の財政を痛めつけるだけである。

これまですでに各当局は各対策を講じてきたが
私から言えば、それらは対策でもなんでもない。
やらねばならないことをせず、
ここまでしてはならないという禁じ手ばかりを繰り出してきただけだ。

それでなにが起こったか。
おそらく金融業界が潤っただけである。

金融世界も政府も実体経済があってこそである。
そこから生み出される富をかすめ取るのが彼らの仕事である。

それが本末転倒し、実体経済が疲弊のままに
実体経済によって存在しえる存在のみを助け続けてきたように思う。

かすめ取る先の体力なくなれば、
彼らもかすめ取りようがなくなる。

その先に起こるのは、極限なまでの経済の収縮である。

とにもかくにも
あらゆる問題を先送りしながら、嘘に嘘を塗り重ねてきた欧米当局。

彼らの嘘が耐えられないレベルにまで達したとき
いまだに実体経済に基づくと信じて投資している投資家が逃げる。
そもそも基づいていれば買いなどあり得ないところだが、
基づいていると思い込んでロングなのだから仕方がない。
彼らもついにはポジションを閉じる。
続いて、投機も投げうるだろう。

そして、現在の相場は一気に反転するだろう。

そのときに一番の打撃を受けるだろう通貨は
やはり株高にのみ敏感に反応し続け、
もはや異常な数値を異常とは思えないところまでドル安が進んでしまった

豪ドルである。

いま豪ドルほぼロング筋ばかりだろう。
最後のキャリー通貨のように資金が集約しまくっている。

彼らはやがて地獄を見る。

逃げるならいましかない。

これは、アノマリーやファンダメンタルズを一切無視したテクニカルのみの予測である。