押され続け……

ブログを更新せずにしこしこトレードしているときは調子がいいのに、ブログの更新頻度を上げるとアゲインストになりがちなのは、今年秋口からの傾向である。

今回の日記は、以下、半分冗談である。

今年中盤から、実はある方法を試していた。その方法ではチャートを必要としない。チャートよりもよいシグナル(?)があるのだ。

良いシグナル(?)というのは、俗に言う「曲がり屋」という人たちで、彼らが張ったポジションは大抵真逆に動いていく。冷たい言い方をすると、素人というか、下手な人たち、ということになろう。

彼らも彼らなりにチャートなどを分析しているはずで、チャート分析を真逆に判断してくれる、という意味で彼らにチャート分析任せ(?)、要は彼らと逆を張っていくという作戦である。

夏くらいまではそれがうまくワークしていた。要は曲がり屋さんが曲がり屋さんらしく本領を発揮していたからだ。

注目している人は二人いたが、ひとりはあまりにも負け続けたからかブログを閉鎖してしまい、いつしかいなくなってしまった。俗に言う退場というやつだろうか。

彼はかなり精度が高い曲がり屋さんだったので、重宝していたが、残ったお一人もなかなかの曲がり屋さんである。どれだけ負けてもブログを閉鎖せず、がんばりつづけていらっしゃる。お金持ちだなあ、と単純に思う。

この曲がり屋さんの大局的な相場観はユーロ安である。どういう局面でもその9割方をユーロショートで判断している。
こちらも基本は同じだが、ユーロは変動が激しいので、こちらとしては時には短中期的にユーロ高の相場観に切り替えるときもある。

そんなこんなだったが、秋口にちょっとした変化が起こった。株価の暴落や本格的なユーロの下落である。

秋口にこちらが一旦壊滅させられたのは、私がとても注目しているこの曲がり屋さんがユーロをぱんぱんに売っていて、それに対してこちらはユーロ高の相場観もあって、通常以上に買い向かっていったというのもあった。

当初はうまくワークした。EUR/USDは1.39あたりまで火柱を上げ、曲がり屋さんは大いに火傷をした。

その後、さらなるユーロ高を狙い調整で買いをかけた。めげずに曲がり屋さんがユーロ売りをかけるからである。

損切りかかりながら、またショート。まったく損切りをかける意味がないとも思えるが、損切り、というのがトレーダーの必須と思っているのであろう。……そういう損切りは、損切り貧乏と言って、パンクまっしぐらで、損切りの誤った打ち方とは思うが……。

そして、とある深夜のきつい下げ、FOMCのあとあたりだったか……曲がり屋さんはショートホールド。こちらは、ロングで買い向かった。あんなきつい下げはトレンド転換と呼んでもいいほどの下げだったが、そのときはなんだか熱くなっていた。

その後、曲がり屋さんが曲がり屋たる本業をおろそかにして(?)、トレンドフォローをうまくできてしまい、ユーロはがんがんと下がり、こちらは逆にLCにかかりまくり、何度も損切りされ続け、過去最高額くらいまで一気に負けた。

しかし、曲がり屋はいつも最後に殲滅される。彼らが一皮むける、ということは、1000に1くらいの確率でしかない。

そういう意味で、そうしたはしゃいだユーロ売りは、いつか終わるように思えてならなかった。

退場するほどまでにはこちらもやられていなかったし、だからこそ、こちらも諦めきれなかった。依然として、曲がり屋さんがユーロ売りに自信満々だからである。こちらもさんざんやられてしまったので、めげずに最後は超軽めのポジションでロング放置に入った。

そして、ユーロは反転。曲がり屋さんはそれでも、ユーロ売り♪と迫ってきたのを確認し、こちらはユーロ買いを積み増し続けた。自信なさそうなコメントをかましつつもポジションは証拠金からすれば張りすぎなくらいである。これを自信の現れと取るのが普通だろう。ただ、曲がり屋さんは、ある意味で素人なのでリスク計算もまともにせず、自信がないくせにぱんぱんにポジションをただ張っていたのかもしれないが……。

いずれにしても向こうが自信満々(ポジション数量から)であればあるほど、こちらも自信満々である。チャートをひさしぶりにじっくり見ると、典型的な強めの戻しのアップトレンドを描いていて、それをユーロ売り、と分析する意図がさっぱりわからなかったが、連日報道されるわけのわからない報道がユーロ売りを助長させる、なんちゃってファンダメンタルズ分析(?)の要因となってしまっていたのだろう。

なんせ時代はユーロ安、ユーロ売っておけばとりあえずトレーダーっぽい♪というご時世である。

しかし、こちらは自信満々リスクオンというシナリオからその他クロス通貨も買っておいた。

戻しの最中、一旦押しのような前兆のたびに曲がり屋さんはユーロ売り♪とかましつづけていて、こちらから見ていても大丈夫かな、と思えるほど、チャート上の根拠が見いだせないレートでのユーロショートで、まさに狂乱(?)ポジションを繰り返してくれていた。

で、最後のだめ押しで日本政府の介入が入り、ユーロはドル・円とも火柱が、曲がり屋さんも一気に大損失。日本政府もこのタイミングで介入とは、素人のトレーダー気取りの投資家たちを皆殺しにする気か……とちょっと残酷なようにも思えたが。こちらは最後の役得のように利益がさらに積み上がり、このあたりが潮時と思いすべてを利益確定した。

これにて、秋口の大負けから半分くらいまでマイナスを戻した。
曲がり屋に逆向かっての負けは、これにてほとんどすべてを取り返した。

こんな勝ちもどうかと思うが、負けた理由も同じだったので、少なくともこのオカルトで負けた金額は、オカルトで返したというわけだ。


その後調整が入ってきて、まずはアップトレンドの押しなのか、ダウントレンドの転換なのかわからない状況に入った。

ここで曲がり屋さんがショート!とかやってきたら、あえて押し目買い!としようと思っていたが、曲がり屋さんも相当に応えたようで、ショートもロングもかけてこないことを確認。チャートフォーメーションからはショートだろうと、サポート抜け当たりからショートに。これもトレンドに乗ることができて利益が上げられた。

その後、曲がり屋さんはしばらく沈黙となってしまったので、仕方なく(?)、再度チャートを見ることにして、戻り売りを繰り返し、とりあえず、1.3アンダーあたりまでショートをカバーしたり積みましたりしつつも、最後はすべてをスクエアにした。

ここまでで、秋口の大負けのほとんどを取り返した。

その後、底値でのレンジ感があることから上か下かわからないところとなったが、1.3アンダーは堅いように思えて、ちょっと買いを入れておいた。年末の枯れ相場につき、後はほっておこうかとも思った。

が、そこで、いきなり曲がり屋さんが登場! なんと同じように買ってきた。

こちらとしては途端、ロングに自信がなくなった。
ゆったり師走をすごそうと思ったら、こんなところで入ってくるとは……さすが曲がり屋である。

そこで奇しくも押しが入り、こちらでLC引き上げていた(順調に上がっていたから)ポジションがいくつか消滅、その後、戻りの上げが起こったが、それを上昇トレンドととらえられず、残ったロングポジションのほとんどを利食い、戻りととらえて新規にショートをかけた。

戻りとらえてショートをかけた根拠はチャートではない。曲がり屋さんがロングポジションを保有しているだろうという恐怖からである。

そして、いまに至る。

で、件の曲がり屋さんだが、いつもはLCが深いのに、今回は浅めだったらしく、序盤の押しであっさりLC、その後、スクエアになってしまっていた。

もはや存在しない恐怖に対して、ことらはショートを取ってしまったということだ……。

いまや曲がり屋がポジションを持たずに静観。
もしも、ここでユーロ売り♪なんてされたら目も当てられない……。

要は最初の状況(年末はロングで放置)の振り出しの状況に戻ってしまっていた。
しかし、いまやロングを積むというには上がり過ぎてしまっていて、新規のポジションは取りにくい。本当に曲がり屋さんに振り回されてしまって、結局、こちらはショートをホールドしてしまっている。まあ自業自得ではあるが……。

とりあえず、チャートを再び見ることにして、場合によってはショートは一旦切らねばならないかどうかを思案中……曲がり屋がもしショートなんかで参入してきたら、有無を言わせず半分くらいは一気に損切りしようとすら思っている。

ここで、押し目買い♪などと曲がり屋さんがロングでもしてくれればな、と思う。