戻るか、落ちるか

ヨーロッパ時間からECBのイタリア・スペイン国債買い入れ報道から、ギリシャの前向き発言など、かなりうすうすの材料をまた、全力で好意的に解釈し、EUR/USDなど100pipsあまりの戻り。

アジア時間で損切りしなかった方、果敢に逆張りされた方、まあそれぞれいらっしゃるとは思いますが、このままするする戻っていって、よっしゃ!となるのでしょうか。

ドル円など、しばらく見慣れた80円台、それが78円に差し込み、うほっ!とロングで、これから上げ相場でのスワップ狙いでしょうか。

いずれも、甘い願望だと思います。

どちらにも属さず途中で損切りした方は、愚かなのでしょうか。
彼らの何人かは、嗚呼……損切りするんじゃなかった、などと後悔し下手をすると、いまの戻りから、今度はロングにドテンして、損切り今度は置くものか、とかハイリスキーなポジショニングされているかもしれません。

損切りをした彼らは決して間違っていなかったと私は思います。相場観が歪み、損が切られたかもしれないけれど、その方法はきっと次につながります。

損切りなしに相場のみで億万長者になれる人はいません。

ロンドン時間の薄い材料で、するすると相場が戻り、アゲインストのロングがファイバーにチェンジする。
もしくは逆張ったポジションがどんどん含み益になる。本日の未明もしくは、東京、欧州のどこかの時間帯あたりで、すばやくロングのポジショニング、または指値を当てて、NY時間までホールドしている人は、まあ、これが安値で買って高値で売ることさ、これぞFX。みたいな勝利の宣言をいまどこかでされているかもしれません。

または、デイトレ全開で逆向かって、100pipsくらいをすばやく抜く、のような技を使える人も、よほど値が悪いところでつかんでないかぎり、現時点では含み益の可能性もあり、ポジションをスクエアしていれば実益にもなっているかもしれません。そういう方は勝利だと思います。

しかし、いつもいつも、そんなに簡単に形勢が逆転したり、逆張りが成功するならば、誰もが簡単に億万長者。

そんな淡い期待を反映してか、くりっく365では、日本人投資家によるEUR/USDのロングポジションが着々と積み上がっているところです。

彼らはいずれハッピーで勝利。それともさらとマージンコールがかかるのか。

私はどちらでもOKですけれど、安易な反転は、欧米勢のグリードたちは許しません。
彼らにとってのローリスクなメシの種はアジア、特に東京勢の逆指値を狙って値段を跳ねさせることだからです。

彼らに優しさやまごころが存在しないかぎり、安易な考えの方はこれまでの経験からも、きっと後悔させられることになります。

また、ストイックに損失を確定させた人々は、ほっと胸をなで下ろすでしょう。

いまの地合いから相場が転換しているとは、個人的には1%でさえ思っていません。