チームロンドン

ずいぶん以前にも述べたことがあるが、

ロンドン時間は、チーム結束力が強い。

一度、トレンド方向が出ると、お互い示し合わせたかのように
同方向の売り買いを繰り返し、
トレンドを継続させておく。

この阿吽の呼吸は、もはや名人芸である。

節目に到達するたびに逆張りしたり、ヘタレ利食いをする
といったような、裏切り者が混在する東京や

決着がつくまで切ったはったの売り買いを繰り返すNYなどと違って

ロンドンはいったん発生したトレンドの逆方向にはる「裏切り者」が
本当に少ない。

結果として、トレンドは行き過ぎるほど増幅され
瓢箪から駒でトレンド転換が生じたりする。

このロンドンパーティーは、だいたいNY市場の前に解散するが
さらなる増幅を信じた居残り組が多かったり
トレンドの増幅に便乗した提灯が増えてしまうと

トレンドがそのまま残留し、

NYがアタックを加えても、レジスタンスもサポートも割れず
結果、NYもあきらめ、トレンドがさらに増幅する結果となる。

そうなると、もはやテクニカル的な意味はほぼなくなり
上がるから買うという新規の買い豚
上がるから損切り、というショートを投げた売り豚

この連携が繰り返され

下げたとしても
押し目買いで買ってくる買い豚
そこでついに損切りで逃げることをきめる、ショート保有の売り豚

これらが下値を支えることとなり、トレンドが継続し続ける。

そうなると、そのトレンドが転換するのはかなりの時間が必要となる。

この連動を巻き起こしさえさえすればいいので
最初の仕掛けを行う買い豚は、直近のレジスタンスさえ全力で破ればよい。

それが大きなトレンド転換の意味があろうがなかろうが関係はない。
そこに損切りがありそうならば、それだけでよい。

理由は、世のアナライザーたちが、あとでなんとでも説明してくれる。

そうして
ほんのささいな材料を、無理やり口実として、
サポートやレジスタンスを破ってくる。

ここから起きる反応は2つしかない。

ひとつは、その仕掛けが失敗し、逆方向に叩かれる。
もうひとつが、まかり間違って? その仕掛けが成功してしまう。

後者の場合が、ロンドンパーティーの開催である。

ブレイクが成功すれば、
まず上で売っていた売り豚が損切りしし、レートが跳ねる。
そこからブレイクアウトで買いに入ってくる新規の買い豚もいる。

新規の買い豚が高いところからさらに買うので、値段がさらに上がり
ショートホール握ってた豚がポジションを損切りの買いで投げ、またそれを援護する。

以下、繰り返しである。

この自律的なピストン作用が発生すれば、レートは上に上に押し上げられていく。

さらにそこからはチームロンドン。

こいつらは、トレンドの方向とは逆の新規ポジションはまず取らない。

皆で示し合わせたかのように、同方向でしか新規ポジションを取らない。

時々空気を読まないよそ者が逆方向のポジションを入れてくるとレートが極端に跳ねるときがある。
ロンドンパーティーの安心感からの想定外がゆえに、チームロンドンも驚いての損切りなのだが、
それが落ち着き、レートが跳ねないとわかると、そのよそ者にまた報復のようにチームロンドンが総攻撃をかけてきて
ロンドントレンドは、またもとの方向に戻る。

レンジ抜けの損切、
ブレイクアウト狙いのテクニカル信者の新規ポジション
その方向で結束する、チームロンドン

この三者の圧力が合わさり、相場はどこまでも上に上がっていく。

たとえ、途中で反対の動きが起こったとしても
それはほとんどが利食いであり、

パーティーから降りているだけの参加者のため
チームロンアニもそれを咎めなどしない。

これが転換するためには

主に以下の2点ほどしかない。

まず、ロンドンパーティーが作ったトレンドとは逆方向の
ファンダメンタルズ的な内容が起こる。
これは、要人発言、報道、経済指標もすべてが含まれる。

ロンドンパーティーが、
大きなトレンドとは逆行したトレンドを形成していた場合
その反転効果はかなり絶大である。

これは、ロンドンパーティに参加していたグリードがポジションを投げる最大の理由になる。

もう一つが、大きなレジスタンスやサポートに到達した場合。

もともとトレンドとは逆に向かっていることはハナから承知のお祭りである。

本来のトレンドとはさしたる理由もないまま逆行している段階で

本来のトレンドの要所に等しい、強固なレジスタンスやサポートに差し掛かれば
利食いがでてきて、相場は上げ止まる。

ときにトレンドフォローワーの過剰なトレンドフォローによって
それが破られることもあるが、それらは往々にしてダマシとなる場合が多い。

こういうパーティー冷や水を浴びせるようなことがおこらないかぎり
パーティーは収まらず、ささいな材料くらいならば
それがパーティーに都合が悪い内容ならば全力で無視され
さらにもっともっとささいな内容であっても
パーティーに都合がいい内容なら、全力で採用される。

今回のロンドンパーティーの格好のターゲットにされたのはポンド。

1.276あたりのレジスタンスを抜いてから、パーティーがはじまった。

では、そこから自分も乗ればいいじゃない、
という考えもあるだろうが、

そもそも大きな流れとして、ポンドに買いたい要素はなく
ユーロも弱く、その他通貨も弱含む中で
ポンドだけが異常に高い、という違和感が勝り

モメンタムのみで、ロンドンパーティーに参加することなどしたくなかった。

それで毎度毎度、
ポジションがかなりの時間踏まれ続けるのだからうんざりするが、

結局、最後にはたいてい自分が見立てていた方向に戻っていく。

要するに、売り時も買い時も早すぎるのである。

大きな流れに沿った売り買いでロンアニが参入してくれるなら
まだそちらに乗るのだが

最近は、どうもロンアニどもは、大きな流れに反したストリームばかりを作りたがる。

ロンアニの好物はトレンドフォローだが、
もっと好物は、東京勢である。

ロンアニが、毎回毎回全力で狙ってくるのが東京勢の損切である。そこにトレンド的な根拠はかなり薄い。そこに東京がいる。それだけの理由で、こいつらは相当のリスクを張って、大玉を東京勢にぶつけてくる。

この一点でもって、自分がこいつらを今後もこれからもクズだと名指しし続けているといっても過言ではない。

ここで整理。

最近のロンアニが大きな流れから逆のトレンドばかり作りたがる。
大好物は東京勢。

この二つを掛け合わせると、
最近の東京勢はトレンドフォローできていて、巧みになったのか。

半分当たっているが、半分は違う。

たしかに東京勢は、本日、ポンド売りの方向で動いていた。
その意味でトレンドフォローはできている。

しかし、そこから現れたヘタレの逆張り勢か
途中で利食いするヘタレか

まあどちらにせよ、ヘタレな裏切り者が
下値を割らせることをしなかった。

それが見透かされ、ロンドン勢に買い上げられ
トレンドフォローをしっかりしていたごくわずかのまっとうな?東京勢が
結果的に踏みあげられることとなった。

彼らの損切が上昇を後押しし、結果、NY勢の戻り高値さえも破り
レートが伸びてしまった、というのが
ロンドン時間のポンドであったと思う。

ただ、現在、1.28より上が重く、現在は垂れ始めている。

見ると、現在のポンドドルの下落させた起点がこのあたりになる。

このあたりの起点を作ったのもまた、前日のロンドンども。

身内はきっちりと守り、
NYと東京のショートだけを刈り取って身だけを取っていったのが現在である。

東京勢はいつものことだからよいとして、
ショートを刈られたNY勢にしてみれば恨み骨髄のことだろう。

では、NYはどうするか。

1.28より上で高みの見物のポンド売りのロンアニを刈りにいくか。

それはないだろう。

ここから買い上げるとなると、ロンドンパーティーのロング勢を喜ばせるだけである。

ではポンドを売るか、となると

これも結果的にはそうだろうが、少し違うと思う。

NY勢の主戦場はドルである。

今夜のポンド上げで、ポンドが買われた見返りに売られたのがドルである。

結果、ロンドン時間は、ドル円も押したような形となってしまっている。

これを全力で刈るべくドルを買うのではないか。

結果的にドルが買われるとなれば、ポンドは売られるということだが、

狙いはドル円

この高値を追うことで、ロンアニどものドル円ショートのポジションを刈っていく。

前置きが長くなったが、
結局、今宵もドル円は、上昇お花畑相場となる公算が高い、ということである。

さんざん、駄文を連ねて、自分のいいたかった結論は、実はこれである。

あーあ、またかよ…。

ポジション
GBP/JPY S 145.496
GBP/USD S 1.27909 S 1.2758