1人の発言のみで世界が変わることはない
昨夜、トランプ大統領の発言で
ドルが全面安に走ったが、
その結果として110円を割れ寸前まで迫ったところから
110円を割り込み109円代まで安値を更新させ
またもいい利食い場を提供するのが
いつもながらの脊髄反射、東京…
ユーロドルは上値のネックライン1.1550アラウンドに迫り、
戻り高値としてはいい売り場へと一気に到達した。
ここからぐいぐいドル安が進むか、
といえば、個人的にはそうは思わない。
昨夜から今朝のドル安展開は
ファンダメンタルズ的な要因というよりも
トランプ大統領1人だけの発言に相場が動かされたようなものである。
もともとテクニカル的には、
先週末からドル安方向のチャートフォームを示していたが
そのドル安への加速を一部の投機筋が進め
それにまんまと乗せられた東京が
セリングクライマックスを今朝方作ってしまったのではないか、というのが本日の見立てである。
ということで、本日からドル買いを開始する。
トランプ大統領の気持ちには、自身も同感ではある。
たしかにドルは高すぎる。
ドル円など、100円どころか50円の価値もないと個人的には思っている。
ただ、相場はそう簡単には転換しない。
やがてもっと確実なドルの破綻、暴落が起こると自身は何年も考えてはいるが、
その転換にはまだまだ時間がかかるように思う。
大きく動いたトレンドはそう簡単には反転しない。
たとえ、世界最強の権力者が叫ぼうとも
たった1人の発言のみで、あらゆる欲と思惑が交錯する金融相場を一気に転換させることはできないと思う。
テクニカル的、ファンダメンタルズ的な要因がたしかに重なったとき、米大統領が叫ぼうが叫ぶまいが、ドルは暴落はするだろう。
その点で、いまはまだそこまで機は熟してないように思える。
ドルの本格的な暴落は、もうまもなくかもしれないな、昨日今日がそのときではない、と思っている。