ポンドは撤退、ユーロドルショート

結局、ポンドは
深夜に1.22ミドルまで頑張ったが、
そこからずるずると反落。

ポジションは半分利食いしたが、残りは切られた。

欧州時間、1.21ミドルを割れ、1.213あたりで再びロングしたが、1.218あたりでもう利食いして、スクエアにした。

ポンドのロング戦略はやめることにした。

ポンドが戻さない、と思ったからではない。
まだ直近安値の1.209あたりがサポートになると思うし、
戻る可能性も高いだろう。

ポイントはそこではなく、
ユーロドルである。

ユーロドルは、ついに1.11さえも決壊してしまった。

これにてユーロはよりダウントレンドが鮮明となってしまったわけで、

欧州通貨安、ドル高、という構図がでより強固となってしまった。

ユーロドルは本当は、1.11より上あたりのサポートが割れた段階で、その流れはほぼ見えていた。

しかしその日は、ポンドなどと戦っていたため、そちらに意識を向けていなかったし、1.1は切らないでほしいという、前提もあった。

そんな流れのなか、
さらに、本日の東京は、これまた欧州勢のユーロドルの仕掛けに都合のいいことに、ユーロドルをロングし、1.1038まで引き上げ、
その後、刈られるためのいい戻りを作ってあげていた。

今年はずっとユーロドルはちんたら動いていたが、下方向にまた回帰してしまった。

ECB当局もそもそもこれは望んでいた方向で、利上げをなんとか行いたい米国からしても、ある程度のドルの戻りは、利上げ前の折り込みとして望ましく、黙認してしまうであろう状況である。

となれば、欧州通貨に戻る目は、当分見込めない。

注目していたポンドであるが、そんな流れのなか、戻りがあったとしても、それが一方方向となる根拠は小さくなり、上がることがあっても結局押され、大きく戻しても大きく下がるのような、大きなレンジというか、乱高下的に展開しほうな気配に思えてきて、
一方向の決め打ちは危険な状況であると思えてきた。

ユーロはポンドの弱さによるユーロポンドの上昇により、これまで大きな下落を留めてきたが、今後、ポンドが膠着してしまった場合、ユーロポンドの続伸は危うくなり、ポンドの乱高下からユーロポンドが下押ししたら、それはユーロの下落をより強く後押しする事態にもなりかねない。

ユーロはそもそもダイナミックな動きをしがちな通貨で、これまでの値幅のなさこそが異常であった、ともいえる。

6月の英国離脱ショックの安値1.092あたりにも迫っており、英国が底割れしたいま、ユーロはそれがない、というのは、よくよく考えれば、楽観的すぎるシナリオだったかもしれない。

最近のユーロは、ポンドやドルにスポットが当たりがちのため、いつも時間差的にドル高やドル安の流れに追いついてきたが、いよいよ今後はユーロにスポットがあたるかもしれない。

いまのユーロドルの下落は、まだテクニカル的な流れからであるが、このまま続落するならば、今後、それを後付けするようやファンダメンタルズを語り出すアナライザーがぞろぞろ現れることだろう。

欧州とて、ギリシャはもとより、ドイツ銀行問題だとか、イタリアの銀行がどうとか、ユーロ安を後付けで説明できるネタは満載である。

前置きが長くなったが、ということで、ポジションをユーロドルのショートに切り替えた。

本来は1.11割れのところからやるべきだったし、かなり出遅れたところから入ってしまったが、もしも、1.093すらもわれてしまえば、1.07あたりまでもが見えてきて、年初来安値更新も射程である。

今年も残り3ヶ月なのに、一気にそんな事態にユーロが追い込まれるとすれば、

ドルにとってはますます追い風である。

また円安なのか…と思うとうんざりするが、クロス通貨については、それは言い難く、あくまで、ドル円主体の円安である。

ドル高や円安、この組み合わせは、個人的には最もない組み合わせと思っているなか、それがいま最も起こり得るシナリオ、というのが、つくづくうんざりである。

さらに言えば、ポンドで数日戦ったが、結果は惨憺たるものであった。

こんな通貨は、つくづくかかわるべきではないとあらためて思い知った。
殺人通貨の異名をとるこんな通貨に素人が戦いを挑んでも勝てるわけがなかった。

もう当分、ポンドに目を向けることはないであろう。

嗚呼…ポンドなんてやるんじゃなかった。

□ポジション
EUR/USD S 1.09958