混乱してしまったが、結局、今週はクロス円相場

本日の相場付きをみていると、今週は、クロス円相場、
特に欧州系のクロス円(ユーロ円、ポンド円)を下落させる相場で進んでいるように思う。

ドル円はこれら通貨を下落させる端役に過ぎず
ユーロドルやポンドドルの下落にあわせ、
クロス通貨を落とすための円買いの燃料として、ドル円が売られたように思う。

とはいえ、結果として売られてしまうドル円は、再び111円代をのぞくに至った。

基本、ドル売りの相場観ではあるが、
こういう動きの場合、個人的には実は負けることが多い。

負ける大きな要因となるのは、ユーロドルである。

ドルショートの相場観で見ると、ドルストレート
例えば、ユーロドルなどで言えば、こちらは上がる、というイメージとなるが

クロス円を落とすことがメインとなった場合

ユーロ円の下落にあたり、、
ユーロドルではドル買いが起こり、こちらも下落してしまうのだ。

ドル、ユーロ、円を考えたとき

ドル円も、ユーロ円も、ユーロドルもすべて下落してしまう相場状況だと
個人的にはどのようにトレードすべきか、立ち位置が見失われてしまう。

クロス通貨の下落においては、
ドルストレート通貨すらも燃料となってしまうこともある。
そういう相場の時、個人的にはより負ける確率が高まる。

基本、ドルを軸に相場を見てしまうので、
ドルがまったく入らないクロス円が主体の相場付きとなると
それに気づくまでにかなりの時間を要し、
混乱してしまうのである。

それが如実に表れてしまったのが、昨日今日で
ずっと波に乗りきれず、惨敗してしまった。

昨日は、ユーロ円が下がる、という相場観から望んだ相場だが、
その組み合わせは、ドル円が下がり、ユーロドルがもみ合う、というイメージで
あくまでもドルを軸に相場を見ていた。

たしかにユーロ円は下がったが、
その下がり方は、ユーロドルが下がり、ドル円が戻る、といったような形で
ユーロ円は下がりながらも上下動を繰り返すこととなり、

いまのユーロ円の下落はドル買いから派生しているのか?
などと考えだし、ここから自身はまず、
ドル売り相場と考えている立ち位置がぶれはじめた。

ドルショート、という相場観がドルロング?のようなイメージとなりかけ
混乱してきたことから、とにかく
ホールドしていた、ドル円のショートなどのポジションをすべて決済した。

ドル買いという相場なら、当然、ユーロドルが売られると思ったら
ユーロドルが反発したりする。

ドル円は買いかと思えば、下落する。

ユーロ円の動きがどうなるかさっぱりわからなくなった。

ドル買い相場なら、ドル円は上がり、ユーロ円は膠着すると思い
ユーロ円のトレードはいつしかやめてしまい、

いつのまにやら、ユーロ円のトレードはそこそこの勝利で放棄し
ドル円、ユーロドルばかりを追う形となり、結局負け、特にユーロドルは大負け、という結果となった。

そして本日、いまだよくみえない相場観のなか
レートを見れば、円高方向に相場が動いている。

そこから、またドルロング、という相場観から挑み

欧州時間に、1.105あたりをバックに
ユーロドルを売るも同値あたりまで上昇し損切り
1.105あたりにふたたび近づいたとき、直近高値を超えていないのに
今度は、追っかけでロングをかければ一気に暴落、1.1をついに割れた。

1.104あたりから、順次買い下がっていっき、1.099あたりですべて投げた。

ではドル円買いかと思い、ロングすると、
こちらはコンスタントに下落し損切りし続けた。

結果として、昨日以上の惨敗を喫してしまった。

欧州時間の中盤あたりで、
このあたりで、ようやく、本日の相場の主役がユーロ円、ポンド円など、対円での欧州通貨売りであることに気づいた。

ユーロ円が主役でこちらの下落がメインならば

ドル円もユーロドルも下落する。

その後、アメリカ市場がはじまり、相場観をあらため
いくらか負けを取り戻したが、結局、負けは負け…。

アメリカでの相場観は、欧州までとは若干違う。

欧州と違って、ドル主体の相場付きとなるため、
クロス円が主役となるよりもドル円が主役となる方が多い。

さらに言えば、本日のここまでの相場の動きで気づいたことは、
比較的大きな値動きながら、実はクロス円以外に強いトレンドらしいトレンドはまったく発生していない。

たしかにドル円は112円を割り、ユーロドルも1.1を割れたが、
これらは互いに上がったり下がったりを繰り返しながら、いいとこどり(悪いところどり?)して、ユーロ円を落とすことの燃料になったのみで、結局、これら通貨の本日の値幅は思った以上に小さい。

30分足あたりのボリンジャーバンドを見れば、典型的だが
とにかく上下のぎりぎりまで届いては切り返す、
というような相場を、ドル円もユーロドルも繰り返してた。

その波動の中でユーロドルが下がるときには、ドル買いが起こるドル円の上昇を軽微なものとし、
逆にユーロドルが上がるときは、ドル売りが起こるドル円の下落を強くしと、
とにかくユーロ円だけに打撃が被るようなピンストン運動のような状況が一貫して続けられた。

これはポンド円についてもほぼ同じだが、ポンドについてはユーロポンドの下落の兼ね合いで、ドル円の下落と強い下落のポンドドルが掛け合わされた、より強いピストン運動によって、ユーロ円よりも強烈な下落に見舞われた。

いずれにしても、こういうときにきわめめ悪辣な動きをする欧州通貨に嫌気がさした。

以上から、ここからはユーロ円はあらためて一切無視し、

米国時間序盤、ドル円買い、ユーロドル売りを行い
ピストン運動で互いにより下落していくのを覚悟の上、
バンドの上限で切り返したのを確認した後、これらポジションはすべて利食い
今度はドル円売り、ユーロドル買いをかける、というオペレーションを繰り返した。

本日のグリード連中は本丸はユーロ円を下げることにあるのだから、その燃料としてのユーロドル、ドル円はある種相反するペアがゆえ、互いに素早い切り返しを行っての売り買いを繰り返すことになる。

ユーロ円と異なり、ユーロドル、ドル円は、結果として下落していくとしても、ともにジグザグの売り買いが必要で、これらどちらかが一本調子の下げる、ということは、できない。

例えばユーロドルが一本調子に下げるなら、ドル円は相対で大きく上昇する。そうなれば、これに挟まれたユーロ円は身動きが取れない。逆もまた然りで、ユーロドルが一本調子に上げるなら、ドル円は暴落する。そうなれば、円主体がゆえに、ユーロ円も下落はするはするにしても、その下落幅は、確実にドル円よりも小さくなる。

本日のグリードによるグリーディングは、欧州通貨のクロス円を下げることである。

そのためには、ドル円もユーロドルも下げっぱなしにはできず、互いをジグザグと落としていくしかない。

今夜はそのジグザグを取っていくことに決めたのである。

ドル円の上昇の時、ドル円ロング、ユーロドル売りをかけ、ドル円が下落すれば、ドル円ショート、ユーロドルロング。

互いにすぐ切り返していくので、それらを躊躇なくドテンしていく。

幸い、このオペレーションはうまくいった。このことはは、本日の相場の地合いは、上に述べた流れであったという、ある種の証明である、といえる。

現在、ドル円ショートロング、ユーロドルロングショートのポジションももあらかた利食いを行ったが
ユーロドルロングのポジションのみ小ロットでホールドしている。

方向はドル売りの方向。

ただ、これらポジションをホールドしたところで、
このポジションが保てるかどうかわからない。

とにかく、上にも下にもヒゲがビュンビュンでるレンジ丸出しの相場においては
そもそもポジションをホールドする意味すらないかもしれない。

昨日今日での自身の相場観の混乱はいまだ続いている。

鍵となるのはユーロドルだと思っている。

ユーロドルが、とにかく上昇が鈍く、
じりじりとした下落を続けている。

原油相場が悪いとき、ユーロ豪ドルなどが買われ
ユーロドル上昇の推進力となることが多いが

いまは原油も戻し気味で、ユーロ豪ドルなど
ユーロクロス通貨の下落なども、ユーロドルの重さにつながっている。

ともかく、ドル円が弱いのはいまにはじまったことではないが

この状態にユーロドルの弱さが加われば

ユーロ円の下落がもっとも値幅が大きい、ということに変わりはない。

これは欧州のもうひとつの通貨、ポンドにおいても同様であろう。

ポンド円の下落ぶりは、あらゆるクロス円のなかで際立っている。

昨今は、日本以外のほぼすべての通貨が弱く
投機筋は、とにかく円さえ買えばよい、と思っているのだろう。

ドルの悪さを際立たせる材料があれば
ドル売りでのドル円下落

ユーロの悪さを際立たせる材料があれば、
ユーロ売りでユーロ円下落

といった具合である。

ただ、日々の変動はあれど、
結局のところ世界の通貨の趨勢はドルによって決まる。

ユーロ円やポンド円が下落するのも、
ドルとの組み合わせ、ドル円が下方向に向いているからである。

いくらユーロやポンドの状況が悪くとも
ドル円が上昇の勢いを持っていれば
ユーロ円やポンド円も下落できないのである。

これはドル円が影響力をもつ、ということではなく、
ドルが影響力を持っているということであるに過ぎない。

いずれにしても、このクロス円主体の相場付きが続く限り
特に欧州通貨であるが、

ドル円とユーロドルは、
ともに上がったり、ともに下がったりという流れを続けてしまうだろう。
さらに、こういう相場付きのときは、ドル主体ではないため
おのずと、ドル円やユーロドルはいったりきたりの相場となってしまう

逆張りメインのトレーダーにとっては、
値幅の大きなレンジであるために、おいしき稼げるのかもしれないが

順張り主体でトレードする者たちにとっては、
いまは非常に難しい相場であるように思う。


ポジション  
EUR/USD L 1.0997