ニワトリは本日も焼き鳥か…

先週のニューヨーク、113.3あたりで反発したところを底と見立てて
東京勢は、米国追随ニワトリトレード。

本日も欧州勢に餌をくれてやるとすれば
損切りはここだ! というラインは、ドル円112.40あたりである。
ここをバックに買い上がろうとしているのがみえみえである。

またもここを狙われ、そして突破されることとなるのか…。

本日の買い上げには、年金の買いも入っているとかなんとか…。

ちょっとでも相場が反発すると、わいてくるように現れるのは
彼らの存在である。

彼らには株買い、円売りの一択しか許されていないので、
現在のベア相場にあって反発の気配が見られれれば、
以後の相場観など一切無視で、脊髄反射同然に、とにかく買いを入れてくる。

GPIFはこの買い買い(売り買いではない…)を、委託しているらしいが
どこの○○証券や、××銀行だか知らないが
ノーリスクでロングばかりを繰り出していればいいのだから
その仕事の手間は、少年少女のアルバイトよりも難易度は低く、
世界広しといえども、これほどたやすい仕事はないだろう。

いまのベア相場にあって、なんの躊躇もなくロングをいれることに
一切の痛痒を感じない、このお仕事の担い手の感覚は
ある種の才能であるとは言える。

まともな判断能力やわずかの良心でも持っていれば、
今後、大きく国民の富を毀損していく共犯者になる
可能性があることを承知で
とてもそんな無謀なことを繰り出し続けることはできないだろう。

私がもし同じ立場なら、毎夜自責の念にかられるであろう。しかし、彼らはそんな思いなどまったくなく、起きて飯食って寝る、という日常をなんのわだかまりもなく続けていけるのだろう。

たいした才能である。

これでまた欧州米国に刈られたならば、
GPIFとやらをはじめとした機関投資家連中は
またも根こそぎ、含み損を増大させることになる。

チャートはますます円高の王道パターンに突入しつつある。

東京勢が上げてくれ、欧州が戻り売り、それをさらに米国が追随売り。
これが円高時のよくあるパターンである。

数日しのいだところで、いつか確実に殺られる。

であるのに、ドル円を最も戻り売りに適した水準に上げ、また損切りの損失を彼らの利益として計上する筆頭は、いつもいつも東京である。

本日もそのような相場になれば、
ますます円高進む。

本日がしのげても、明日以降で、そのようになれば同じである。

ただ、かつての円高相場といまが違うのが
買い支えの多くが、我々の税金(年金積立など)の原資で、それが、
金融市場というろくでもない鉄火場につっこまれ
資産が強烈なリスクにさらされ、さらに非常に高い確率で
それらの富が、今後さらにショート筋達にどんどん奪われていく可能性が高い、
ということである。

こんな危険な賭を、日本国民の誰が望んでいたというのだろう。

誰の支持も許可もないまま、このギャンブルは自民党が政権に返り咲いた途端、開始された。
そうして4年あまりもの官製相場は作り出されてきたのである。

大きな含み益がでたとしても、我々の年金支給額が増えるわけでも
支給開始年齢が前倒しにされるわけでもなく、
また消費税やその他税金が減額されるわけではない。

ただ、大きな含み損が出て、
さらにそれら損失が確定などされてしまったら、
年金支給額は減額され、支給開始年齢は後ろにずらされていく可能性は大いに高い。

リターンは、虚業にまみれる投資家や大企業、富裕層のみに還元され
リスクだけが、金融相場などに何ら関係のない
日本の大多数を占める、一般の庶民に課せられる。

株が今後上がろうが下がろうが、こんな理不尽なギャンブルを、早くどうにかしなければならない。