予測は当たるも、ドル円は下落せず

雇用統計は予想通りに予想値を下振れ。

しかしドル買いである。

アナライザーはまたしても、様々なご託宣を並べているが

個人的に思うのは、
今週はじめからこの日を狙って売り浴びせてきたグリードのクライマックス
となっただけである。

もはや妄想の世界とはなるが、彼らの今回の戦略はこうだ。

もともと予想下振れを事前にわかっていたので(おそらく今週初めにはすでに)、
彼らが狙うのは、結果発表後の利食いである。

瞬間的に落ちたところを、彼らは買い戻しでのみ待っている。
新規のポジションを取る気などない。

瞬間チャートが下がるが、ここから一気のまくり上げは
おそらくこのような結果と勝手に邪推する。

彼らは発表内容など見ていない。

まあ、事前に知っている(?)というのもあるが、
彼らが見るのは、22時半のレートが落ちる瞬間のみを待っている。

ここを突っ切るほどの下落が来てもかまわない。
利食いなのでどうでもいいのである。

こうしたカバーでレートが戻る。

またしても、116割れはなかった。

ここから戻りを狙う、
指標発表ではじめて情報を知った者たちが
ショートを入れたりするが
その下落のチャンスも利食いされ、それらもすべて持ち上げられる。

下落すれば、そこは次なる利食いのラインとされるだけなのである。

こうして、ショートカバーが突き進むうちに
どんどん時間足のチャートは陽線へと変化し
こうした動きとまったく関係のないショート筋も
慌てて、カバーをはじめる。

結果、またも116円台で安値をつけて反転である。

ここから、また戻りを試してしまうのだろう。
はあ…、うんざりである…。

テクニカル的に非常に嫌な見立てだが
ドル円がここから反転すれば、
まだ週足の上限のタッチを試していないことが非常に気になる。
+1σであっても、121円あたり、+2σなら124あたりまでとなってしまう。

個人的には、本日、ドル売りのトレンドはまたも転換したと考える。

今週ずっと続いたすさまじいまでのドル売りトレンドがまた巻き戻される。

これからは株が下がっても下げ渋る
下げ幅縮小すれば上昇。
株が上昇すればもちろん上昇。
株が下がっても限定的な下げ。
暴落レベルなら…、さすがに下がる。


ユーロドルなどドルストレートが上がれば、ドル買いで上昇
下がればドル売り、ではなく、ユーロ買いが起こり、円が下落、
いいとこ取りをくりかえすピストン運動で
またドル円の上昇がはじまる。

ドルが買われるということは、相対で非常にまずいのがユーロドルである。
もちろん、クロス円の上昇期待で
ドル円が上昇しながらもユーロドル上昇、ということもありうるが、
この状態は株が相当強い形でないと起こらない。

現在の状況からみて、起こりうるのはドル買いで
円売り、ドル買いではない。
となると、ユーロ円は上昇が難しく、必然、ユーロドルも上昇はきつい。

ユーロドルは、200日SMAを超え、三役好転まで果たし、
上昇トレンド、これから、と思われた波形にあって
来週以降、結果としてすべて騙しとと化し、
再び、200日SMAの下に沈んでいくように思う。

そして、後付けでまたも材料が繰り出されることも必至。

ドル円については、日銀のマイナス金利導入が利きはじめた、
などという論調が現れだし、

ユーロドルについては、3月の緩和期待とかなんとか囃し立てられ
かつ、最近無視していたはずの、ノボトニー他
ECB当局の発言を、ここぞとばかりに材料視し、
ユーロドルは、三月に向けて、また下がってしまうだろう。

マイナス金利が効果あるなし、ユーロの緩和が効果あるなし。
すべて後付けである。

結局、相場の波動から
ドルが再上昇するようにしか見えない、ということである。

ということで、
またも不本意ながらドル円ロング、ユーロドルショートを持ち直した。

雇用統計の瞬間はドル円ショートをかけたが、
ことごとく損切りを食らってのこのポジションである。

指標発表前からポジションを持つというギャンブルトレードはしなかったが
初動で飛び乗って、116.3あたりをつかまされ
何度か売り上がったが、踏みあげられ続け
嫌になって、ポジションをドテンした。

最近は一週間単位で、トレンドがころころ変わるように思う。
ボラティリティがあるので
トレンド転換ラインまで短期で到達する、というのもあるが。

ここのところ、ショートすれば踏みあげられ
ロングすれば落とされる、という繰り返しである。

結局、ポジションをずっとホールドしておけば、
一切の損失がないほどである。

要は、ここのところ、ずっと大きなレンジということになってしまうが…。


上昇してても翌週下降、下降してても翌週上昇…
ともかく、いまの相場は前週の流れを翌週には引き継いではならない
というのが、いまの率直な感想である。

ポジション
USD/JPY L 116.923
EUR/USD S 1.11412